QNAP Qfinder Pro のアップデート(7.11.3.1126)
Qfinder Pro の更新通知がありました。
現在使用中のバージョンが 7.11.2.1021で、新しいバージョンが 7.11.3.1126 のようです。
前回更新時に記事を書いたのが、1ヶ月ほど前の11月上旬のこと。
このときは、バージョンが 7.11.1 から 7.11.2 へと上がっているのにいくつかのバグフィクスだけで、ちょっと驚いてたんですが、今回はどうでしょうかね。
アップデートの内容は?
というわけで、さっそく公式サイトを確認。
おや。今回もシンプルですね。
- [Enhancement] – Available firmware updates are now displayed according to QNAP’s canary deployment process.
でも、バグフィクスではなく、機能強化のようです。
「利用可能なファームウェア アップデートが、QNAP のカナリア デプロイ プロセスに従って表示されるようになった」、と。
カナリア デプロイがどれほど一般的な言葉なのかは判りませんが、簡単に言うと新しいリリースバージョンの展開を、一斉に全体へと展開するのではなく、まずは一部のユーザーや環境に限定して導入すること、です。
一斉にアップデートを配信すると通信負荷・サーバ負荷が高くなるから、というような話では無く、リリース範囲を限定することで、影響を限定的にして、問題が無いことを確認してからリリース範囲を広げていく、という手法です。
テスターへのベータ版リリースと似ている感じはしますが、ベータ版は、どちらかというと「テストをしたい、と望むユーザー」へのリリースで、使用者もテスト版であることを意識するのに対して、カナリアの方は、導入する数は少ないものの、本番環への展開となります。ランダムで選ばれることもあるので、いい方は悪いですが、本人は意識ないけれども、アップデート後のシステムが正常に稼働するか、不具合はないかをテストさせられる、モルモット的な感じかもしれません。
もちろん、十分にテストされたであろうアップデートプログラムですから、そんなに実験的なものではないでしょうが、万一の場合に備えて、ロールバックできる体制は整えた上でのリリースになります。
ちなみに、カナリアとは、コードネームとかでは無く、鳥の名称、あのカナリアです。
かつて、炭鉱内で有毒ガス(一酸化炭素など)の検知に、生きたカナリアが使われていました。容器に入れられたカナリアは、有毒ガスによる影響を人間よりも微量で受けますから、カナリアが倒れることで炭鉱夫に有毒ガスの存在を知らせる、というようなことが実際に行われていたんですね。
そこから、先行して影響を見る、この過程をカナリア デプロイと言うようになったのだとか。
って、完全に問題ソフトへの実験じゃ。。
それはともかく、QNAPの canary deployment process は、参加するユーザーがランダムで選出されるようです。
なので、「更新の確認」や自動更新で更新されないのは、カナリアになっていないから(カナリア デプロイの参加者として選択されていないから)、ということのようです。
これを7.11.3.1126 では、カナリア デプロイ プロセスに従って表示されるようになるということは、本当にアップデートできる状況(カナリア デプロイの対象者ならすぐに、それ以外なら更新が可能になるとき)に、アップデートの通知が行われるようになる、ということなんでしょうね。
というわけで、アップデートしておきたいと思います。
これまで、所有する3台のNASで、自動アップデートされた、されない、を「何が違うんだろう」と思っていたんですが、ひょっとして、早くに自動アップデートされて喜んでいたのはカナリアに選出されていたから、なんですかね。。