詐欺メールにご注意を

ここ数日、同じ種類の怪しいメールが頻繁に届くようになりました。

怪しさ満点。だけど

そのメールのタイトルは、「【重要なお知らせ】カード情報更新のお知らせ」。

差出人は、rakuten <udz@rakuten.co.jp> です。

もちろん、本物の楽天のメールアドレスではありません。送信元を偽装しています。

面倒なことに、このメールアドレスのユーザー名部分は、メールごとに異なります。ドメイン名で拒否してしまうと、本物の楽天からのメールを受け取れなくなりますし、かといって、メールアドレスで拒否しても、ランダムで生成される名前を事前に登録するのは現実的ではありません。

本文は、

楽天市場のお客様

残念ながら、あなたのアカウントが

楽天会員のカード情報を更新できませんでした。

これは、カードが期限切れになったか、請求先住所が変更されたなど、さまざまな理由で発生する可能性があります。

アカウント情報の一部が誤っているため、お客様のアカウントを維持するために、楽天会員のカード情報を確認する必要があります。今アカウントを確認できます。 

楽天市場ログイン

なお、24時間以内にご確認できない場合、誠に勝手ながら、アカウントをロックさせていただくことを警告いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

お客様のセキュリティは弊社にとって非常に重要なものでこさいます。ご理解の程、よろしくお願い申し上げます。

このような内容で、楽天市場ログインはボタンになっていて、リンク先は

https://rakuten.jp.xi23t.cn/?ipk=@w@395@(以降32文字省略)

.cn かよ。と思いつつ、ドメインに関してはそれ以上は調べてはいないんですが、メールの送信元(サーバのIPアドレス)は香港となっていました。

見出しに「だけど」と付けたのは、日本語の文章が、以前よりもまともになってきているな、と感じることです。

こんな文章で、日本人がひっかかるの?

以前に届いていたのは、

Rakutenお客様

残念ながら、あなたのアカウントを更新できませんでした。これは、カードが期限切れになったか。
請求先住所が変更されたなど、さまざまな理由で発生する可能性があります。


今アカウントを確認できます。


楽天ログイン

なお、24時間以内にご確認がない場合、誠に遺憾ながら、アカウントをロックさせていただくことを警告いたします。

パスワードを変更した覚えがない場合は、至急(01)-50-5830-6860までお電話ください。 

まず、「Rakutenお客様」って、なんやねん。です。

「カードが期限切れになったか。」

そんなの聞かれても…。ですよね。読点と句読点の使い方が間違っています。

こんなのものありましたね。

最近、ゆうちょ銀行はお客様の口座資金のセキュリティを高めるために、全面的にシステムのバージョンアップを行いました。すぐに口座の更新をお願いします。
 
こちらのURLをクリックしてください

公式メールで、「最近」って、ざっくりした表現は、絶対にしないですよね。

最近のものが、読めるようになってきているのは自動翻訳の性能が上がってきてるんですかね。

とはいえ、もう一息、という感じもします。

今アカウントを確認できます。 

下のボタンをクリックすることで、すぐにアカウントを確認できます、みたいなことを言いたいんでしょうが、ちょっと不自然です。

それに、よく見ると、

重要なものでこさいます。

でしたね。濁点が抜けてました。(なので、自動翻訳でも無さそう)

とはいえ、設計資料のドキュメントをレビューしているときに、日本人技術者が書いているのに「なんだかなぁ」と思う文章に出会うことがあります。

メールを送った相手に、「日本語が怪しいから無視」と思われることのないよう、文法、文章表現、誤字脱字には気を付けたいものです。