QNAPのQsyncでファイル共有(1)
宅内にいくつかあるPC間で、データ共有をするための環境を作ってみたいと思います。
NASがあれば、共有フォルダを作成して、そこに各PCがアクセスすればいいだけじゃないの?とも思います。わざわざ、各クライアントPCに専用のアプリをインストールするメリットがあるの?と。
というわけで、実際に試してみました。
Qsyncとは
Qsyncは、QNAP NASとリンクされたコンピューター、ノートブック、モバイルデバイスなどの装置間での効率的なファイル同期を可能にします。Qsyncによってご使用のデバイス全てを網羅したデータへのアクセス、さらにチームメンバーとの共有が可能となります。
https://www.qnap.com/ja-jp/software/qsync
公式サイトにこのように記載がある通り、ファイル共有サービスではなく、ファイル同期サービスです。わざわざ、共有フォルダから、「取得する」という手間をかけなくても、自身のPCに、最新ファイルが格納されている状態になる、ということですね。
クラウドの Googleドライブを使用していますが、宅内の環境でそれが実現できるというわけです。データ保全性を考えると、自宅でするのがいいのか、クラウドにお任せがいいのかは、微妙なところですが。。
NAS側の準備
まだ何も環境を整えていないので、まずはNAS側の設定を行います。使用するNASは、将来的にネットワーク外からもアクセスできるよう、myQNAPcloudデバイスとして登録している TS-230 を使用します。
管理画面から[App Center]を開き、[バックアップ/同期]を開きます。
まだ何も環境を整えていない、といいつつ、入ってましたね。「Qsync Central」。これが、そのNAS側のサービスを提供するアプリになります。
次に、NAS内に、共有用のフォルダを作成するのですが、既にQcync用に領域が作成されているようです。
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ですので、何もしないまま、準備は完了。次に、クライアント側(Windows PC側)の設定を行います。
クライアント側の準備
ダウンロードとインストール
QNAPのサイトからクライアント側ソフトをダウンロードします。
このページの中ほど、
[Qsyncのダウンロード(Windows & macOS, Android & iOS)]と書かれたリンクを辿ると、ダウンロードページに飛びます。
QNAPユーティリティのページです。
なので、直接こちらからダウンロードした方が、ひと手間省けますね。
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Qsyncのページから飛ぶと(上記の「QNAPユーティリティ」へのリンクからでも)、Qsyncのダウンロードページが開きます。この「Windows download」のボタンをクリックし、インストーラをダウンロードします。
ダウンロードしたexeを立ち上げます。
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「日本語」になっているかと思いますので、「OK」をクリックします。

セットアップ ウィザードが始まりますので、「次へ」をクリックします。

ライセンス契約書を確認して、下部にある「このライセンス契約書に同意します」にチェックを付けます。それから「次へ」をクリックします。

特に追加したり、省いたりする必要もないと思いますので、そのまま「次へ」をクリックします。
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インストールが始まります。確認のダイアログが出ますが、「OK」で大丈夫です。
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インストールが完了しました。「完了」をクリックします。

引き続き、Qsync Client が開き、セットアップが始まります。
リージョンの選択肢は、「グローバル」か「中国」か、ですので、グローバルのまま「適用」をクリックします。
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ここからは、Qsyncの説明が始まります。左下の「スキップ」をクリックすると、説明の最終画面までジャンプできますが、一度くらいは目を通してみるのが良いと思います。
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6ページほどある説明の最終ページです。「終了」をクリックします。
クライアント側の設定

デスクトップに作成された「Qsync Client」のアイコンをクリックすると、設定画面が開きます。
一番下の枠には、Windowsでのマシン名が予め表示されています。
まずは、NASの検索を行います。「NASを検索する」をクリックします。
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ローカルネットワーク内に接続されているNASが表示されますので、Qsyncを動かしているNASを選択して、「選択」ボタンをクリックします。
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ユーザー名とパスワードを入力し、「適用」をクリックします。

1人で複数台のPCを同期したい、というようなケースでは、特に変更しなくても良いかと思います。
※複数のユーザーが、グループごとにそれぞれのフォルダを同期したい、とか、A,B,CさんはAAAフォルダ、B,C,DさんはEEEフォルダ、とか、ユーザーとフォルダが交錯するようなケースでは、どう設定するのが良いのか、試していません(基本、ユーザーは自分一人なので)。初期設定では運用しづらいケースが出てくるかもしれませんので、最初に考慮すべきことが判明しましたら、ここに注釈を追加したいと思います。
最後に「終了」をクリックします。
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NASとの接続ができたようです。
今回は、準備まで。
PC1台では同期の確認ができませんので、次回は、もう1台にもインストールして、実際に同期ができるか、確認してみたいと思います。