QNAPのOS QTS 5.2.3.3006 Build 20250108 リリース
Qfinder Pro を立ち上げると、稼働中のNASに、バージョン更新の通知が出ていました。

今回も、TS-230だけが既に自動更新されているようですね。
TS-228Aの2台に「↓New」のマークが付いてます。「5.2.2.2950」が現在バージョンです。
このときのアップデートですね。結局、2台ともに手動で上げたんですが。。
変更点は?
TS-228AのNASに、WEBからログイン。
コントロールパネルからファームウェア更新を確認すると、このような表示となりました。

5.2.3.3006 Build 20250108 ですね。
公式サイトを確認してみます。
セキュリティ更新とバグフィクスの他に、機能強化も含まれているようです。
ビルド日時は1月8日、リリース日は1月10日のようですから、2週間ほど前だったということでしょうか。
では、いつものように個人的に気になった項目を挙げて行きたいと思います。
セキュリティ更新
- Applied multiple security updates to further enhance system security.
これは、いつもと同じ。具体的な内容は記載されていませんが、セキュリティに関するアップデートが行われているようです。
機能強化
機能強化は、コントロールパネルについてが2件、ストレージ&スナップショットについてが1件、挙げられています。
Control Panel
- To optimize storage stability, disk auto recovery is now enabled by default for device models that support this feature. Users can change this setting by going to “Control Panel > System > Hardware > General".
内容としては、「ディスクの自動回復」がデフォルトで有効になった、ということですが、そんな設定、ありましたっけ?
と思ったんですが、そもそも TS-228A、TS-230 ともに、この「ディスクの自動回復機能」が備わってなさそうですね。機能の有無は[コントロールパネル] > [システム] > [システムステータス] > [ハードウェア情報] で確認できるそうですが、「ディスクの自動回復」なんて、どこにも記載されてません。。
なので、ちょっと気になって項目を挙げてみましたが、関係なし、でした。
他に、セキュリティ強化のため、IPアクセス保護に2つの拡張機能が追加されたようです。その一つが、SMBプロトコルのIPアクセス保護がデフォルトで有効となったこと。それと、内部IPアドレスからのログイン試行を無視できるようになった、と。
内部IPからのアクセスは安全だとする環境だと(私のように個人での使用だと特に)内部からのログイン失敗は攻撃の試行では無いでしょうから、何らかの間違いでアクセス制限がかかってしまっては大変ですからね。
ストレージ&スナップショットの方は、スナップショットのマウントのパフォーマンスの最適化、だそうです。特に私には直接関係なさそうな話でした。
バグフィクス
こちらは20個近くの項目が挙げられています。
この中から個人的に気になった点をいくつか紹介してみたいと思います。
- Fixed an issue where some users had to manually log in to Qfile Pro for Android and go through 2-step verification every time after closing and then reopening the app.
Qfile Pro for Android を利用する際に、ログイン時に毎回2段階認証を実行する必要があったのを解消したそうですが、これは、本体側の設定で2段階認証を使用する設定の場合、ってことでしょうかね。
外出先からNAS上のファイルを参照できるので非常に便利で、よく利用しています。その多くが画像ファイルの閲覧、ですかね。スマホに保存できる量は限られますが、NASに保存してあるファイルを直接参照できるので、ずっとずっと昔のデジカメ画像も外出先で見られるので重宝してます。
でも、ちょっと前まで Qfile Pro で画像フォルダを参照するとサムネイルが表示されていたと思うんですが、最近は、こんな感じで、ファイルを開いてみないと画像が判らなくなってます。

どこかの設定かとは思うんですが、NASの設定なのかアプリの設定なのか…。
- Addressed an issue where some users encountered slow read and write speeds under certain conditions.
続いては、一部のユーザーが特定の条件下で、リード・ライトの速度が遅くなる問題。特に速度が遅いと感じたことはないので、対象外だった、ということでしょうかね。
- Resolved a rare issue where the NAS might stop responding after the user performed certain actions on a Samba shared folder.
それ以上に、レアそうなバグがあったようで、Samba 共有フォルダーで特定の動作をするとNASの応答がなくなる事象があったのだとか。
さすがにこれはなかったですね。というか、どんな操作だったんでしょう。よっぽどレアな条件なんだろうと思います。
- Fixed an issue on the TS-1635AX where some users could not successfully update the firmware.
機種が違うので私には直接影響のない話ですが、TS-1635AX でファームウェアを正常に更新できないことがあったというのは気になるところです。
「正常に更新できない」が、「更新前のバージョンで正常動作する」なら問題はないですが「その後起動できない」とかなら大変ですからね。
その他にも、合計19個の修正が挙げられていますので、気になる方は公式サイトをご確認ください。
自動更新はどうなった?
今回のアップデートで、自動更新された1台の、ファームウェア更新オプション設定は「最新の更新を自動的にインストール」。
自動更新されなかった2台は、それぞれ「重要な更新を自動的にインストール」と「品質更新を自動的にインストール」。
更新時間はそれぞれ、時間は違うものの「毎日」としていますし、リリースから2週間が経過していますので自動更新されるなら既にされている、つまりは、自動更新の対象にならなかったと考えるべきでしょうね。
説明書きとしてはそれぞれ、このように書かれています。
オプション名称 | 解説 |
---|---|
最新の更新を自動的にインストール | 最新の更新は、新機能、機能追加、バグやセキュリティ問題の解消を行います。これらの更新は、最新機能や機能追加を試したいお客様に適しています。 |
重要な更新を自動的にインストール | 重要な更新は、重要なセキュリティ脆弱性やシステム上の重要な問題の解消を行います。これらの更新は、高いセキュリティを必要とするお客様に適しています。 |
品質更新を自動的にインストール | 品質更新は、バグやセキュリティ問題の解消を行い、システム上の重要な問題を解消します。これらの更新は、信頼性の高いセキュリティを必要とするお客様に適しています。 |
「高いセキュリティ」と「信頼性の高いセキュリティ」の違いが微妙ですが、「最新の更新を自動的にインストール」だけが自動更新されたのは、納得な感じですね。
「重要な更新」と「品質更新」。セキュリティ更新の項目が緊急を伴うものなら更新される、とかでしょうか。
そもそも、ファームウェアがセキュリティ更新・機能強化・新機能をひっくるめて一つなので、どのような重要度判定になっているのか、気になるところ。
「重要な更新」と「品質更新」とで自動更新のタイミングに差が現れるのを、もう少し見守っていきたいと思います。