QNAPのOS QTS 5.0.1.2234 Build 20221201 リリース

2022年12月6日に、QNAPのOS QTS5.0.1.2234 Build 20221201 がリリースされました。

変更内容は?

前回のリリースは、QTS 5.0.1.2194 build 20221022。10月27日にリリースされています。

それからわずかに1ヶ月と少しですから、緊急対応的なものかと思ったら、機能追加こそありませんが結構な量の修正が入っているようです。

セキュリティアップデート

Applied multiple security updates to further enhance system security.

前回同様、対応内容の詳細が書かれているわけではありませんが、複数のセキュリティアップデートが盛り込まれているようです。

修正された問題

解決済みの問題として、17個ほどの内容が列挙されています。

その中で、個人的に気になったものをピックアップ。全項目については、上記リンクから公式サイトをご確認ください。

Fixed an issue that prevented Storage & Snapshots from completing Snapshot Replica jobs on the ARM-based NAS models.

ARMベースのNASモデルで、スナップショット レプリカ ジョブを完了できない問題を修正したとのこと。ARMベースのNASだけで発生、というのはこれまであまり見なかったような気がします。逆なら多々見かけましたけどね。

なんせ、ARM<Intel CPU(CPUの性能比ではなく、QNAP NASでの位置付け)なので、Intel CPUのモデルの方が使える機能が多く、そのためにバグも増えると。なので、その逆となるとちょっと意外な気が。とはいえ、ARMモデルを使っている身からすると気になるところです。

ただ、スナップショットは使ってないんで、個人的には全く実害なし。

もっとも、ランサムウェア対策としてスナップショットの利用が勧められていますので、いつか、大容量のNASに買い替えたら導入するかもしれないですね。なんせ、RAID1で構成しているうえにスナップショット領域を確保するとなると、実際にデータを保存できる領域は、全HDDの4割ほど。企業ならともかく、個人ユースなので考えてしまいます。

Resolved an issue where QTS could not successfully stop processes when users restarted a 32-bit ARM-based NAS.

続いても、ARMベースのNAS限定の話ですね。

とはいっても、こちらは 32bit の ARM。現在運用中のTS-228Aなどは、64bit ARMですから、この「NASを再起動するときに、QTSがプロセスを正常に停止できなかった問題」は起こらないはず。

というか、32bit ARMのNASでも、QTS 5.0.1 に対応してるんですね。

Fixed an issue where after users updated QTS to 5.0.1.2194, system startup time might increase if system cache was disabled.

前回バージョンの 5.0.1.2194 にアップデートしたあと、システム キャッシュが無効になっているとシステムの起動時間が長くなっていた問題を改修したようです。

このシステム キャッシュというのはSSDキャッシュのことですかね。積めないので個人的には関係ないですが、やっぱり、デグレっぽい問題は出てきてしまうものですね。

Resolved an issue where users could not update Let’s Encrypt to the latest root certificates and intermediate certificates.

最後はこちら。

Let’s Encrypt を最新のルート証明書と中間証明書に更新できない問題を解決したとのこと。

この Let’s Encrypt の話だと思うのですが、今のところ、これを導入しているNASは、順調に更新できているようです。

証明書が更新された11月5日には、5.0.1.2194 を適用済みだったはずなので、機種依存の問題なんでしょうか。

これらの他にも、多くの修正項目がありますので、気になる方は公式サイトをご確認ください。