大阪駅(うめきたエリア)開業と おおさか東線

2022年12月9日、JR西日本から「大阪駅(うめきたエリア)開業に伴う運行体系等について」のお知らせが発表されました。

大阪駅(うめきたエリア)と おおさか東線

およそ2年前に、「うめきた(大阪)地下駅への期待」として記事を書きましたが、予定通り2023年春のダイヤ改正に合せて開業できそうです。

JR京都線は新大阪駅を出ると大阪駅方面へと南に向かいますが、新線(現行の梅田貨物線)は、そのJR京都線の複々線の西側に並行して走ります。淀川を三複線の鉄橋で渡った後、右(西)へとカーブしJR京都線と離れていきます。西日本ジェイアールバス大阪北営業所のあるあたりですね。

中央下部の分岐点にある白い細長い物体は、JRバス

そこから地下(工事中)線へと入り、新駅である大阪駅(うめきたエリア)へと向かいます。

この現・梅田貨物線、大阪環状線と京都方面とを結ぶ路線として「はるか」や「くろしお」が走っていますが、おおさか東線も神崎川付近から新大阪駅まで、乗り入れている格好になっています。

従って、梅田貨物線の地下化に伴う新駅(大阪駅)開業で、「はるか」「くろしお」に加えて「おおさか東線」が乗り入れるのは必然、とも言えます。

おおさか東線北区間(放出~新大阪)の開業が遅れた理由の一つに、JR京都線との並走区間の敷設位置変更がありました。JR京都線の東側に新たな線路を敷く予定だったのを、JR京都線の複々線を高架で越えて、梅田貨物線に合流する計画へと変更になったわけです。

おおさか東線がJR京都線を越えて梅田貨物線に合流する地点

結果として(当初から、どの程度狙っていたのかは不明ですが)、おおさか東線は梅田貨物線に乗り入れて新大阪駅へと入り、物理的に線路はその先へとつながることで、大阪地下駅への乗り入れの準備が整っていた、ということになります。

現在も、この梅田貨物線を利用して直通快速の折り返し(留置)が行われていますよね。

おおさか東線の運行体系

現在、おおさか東線は、奈良~新大阪を結ぶ直通快速が1日に4往復と、各駅停車の普通列車が走ります。一部、放出~新大阪の区間列車があるものの、基本的には、久宝寺と新大阪の間の運行となります。

それら全てが、大阪駅(うめきたエリア)への乗り入れとなるようです。

新大阪~久宝寺駅間で運転しているおおさか東線の列車が「大阪駅(うめきたエリア)」まで乗り入れます。これにより、おおさか東線の普通電車上下各 67 本と、直通快速上下各4本が大阪駅までお乗り換えなしでご利用いただけることになり、おおさか東線から大阪駅へのアクセスがより便利になります。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221209_00_press_unkoutaikei.pdf

おおさか東線の沿線各駅から、大阪駅の北エリア(グランフロント大阪 や リンクス梅田)へ行くにはかなり便利になるんじゃないでしょうか。

もっとも、おおさか東線の沿線とはいえ、鴫野から南は微妙なところ。鴫野・放出からは学研都市線の京橋乗り換えで環状線を利用する方が早いです。高井田中央より南は、乗り換え回数が2回から0回になるので、人によっては「時間がかかっても…」というニーズがあるかも知れません。

「普通電車上下各67本」とあるので、運行本数の増減は無さそうですね。基本15分サイクルは変わらなさそうな感じです。

直通快速には大きな変化

一方で、大きく変わるのが直通快速。

おおさか東線北区間が開通した際に、それまで通過駅だったJR河内永和と高井田中央が停車駅に変わったのと同様、今回、JR淡路駅が停車駅に加わります。

新大阪~奈良駅間で運転している「直通快速」が「大阪駅(うめきたエリア)」まで直通するとともに、JR淡路駅に新たに停車します。これにより、朝夕時間帯の乗車機会が増え、平日の通勤・通学、休日のお出かけが便利になります。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221209_00_press_unkoutaikei.pdf
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221209_00_press_unkoutaikei.pdf

同時に、京阪線との乗換駅であるJR野江駅も加わるか、と思っていたんですが、一歩及ばず、でした。

新大阪・鴫野・放出・久宝寺を除く各駅の乗降客数の順位(令和3年度)は、JR河内永和、高井田中央、JR淡路、JR野江、城北公園通、JR俊徳道…の順となっているようです。

JR野江の直通快速停車には、乗降客数的に微妙なところだったということですかね。

それと、もう一つの変化が、これ。

また、7両編成から座席数の多い8両編成クロスシート車両に変更し、快適にご利用いただけます。

https://www.westjr.co.jp/press/article/items/221209_00_press_unkoutaikei.pdf

おおさか東線南区間開業の2008年3月から、JR東西線の各駅にホームドアが設置され始めて207/321系に置換えられた2011年3月までの間、直通快速は223系6000番台で運転していましたから、12年ぶりのクロスシート車復活です。

復活、といっても、221系のような気がしますけどね。。

223系で運転されていた頃の直通快速(2009年3月撮影の動画から)

「直通快速上下各4本」とありますし、「休日のお出かけが便利に」ともありますので、土日の2往復が午前中、というのも変わらないのかと思います。

詳細なダイヤは、例年通り2月頃の発表となるんでしょうね。

最後に。

おおさか東線に221系が走り始めたのが今年の3月。そのときは、写真なんていつでも撮れるからいいや、と思っていたんですが、221系の「新大阪行」は、1年間限定だった、ということですね。機会があれば記録として残しておきたいと思います。

ところで。春の臨時列車の案内は、まだ先の話ですが、大阪駅発おおさか東線経由奈良行の臨時特急「まほろば」復活とか、あるんですかね。。