QNAPのOS QTS 5.0.0.1891 Build 20211221 リリース

2021年12月21日に、QNAPのOS QTS5.0.0.1891 Build 20211221 がリリースされました。

変更内容は?

12月10日に、QNAPのOS QTS5.0.0.1870 Build 20211201 がリリースされたという記事を書きました。

リリースの間隔は3週間ほど。相変わらずの高頻度です。

メジャーバージョンが上がった後は初期の不具合がたくさん発生するでしょうから、仕方がないと思います。というか、頻繁にアップデートしてもらえるのはありがたいことです。

それぞれの不具合改修で、助かる人がいるわけですからね。

では、今回の改修内容を確認してみたいと思います。

今回は、QTS4.5.4.1892同様、セキュリティアップデートとバグフィックスから成っています。

– Fixed multiple security issues (CVE-2016-2124, CVE-2020-25717, CVE-2020-25718, CVE-2020-25719, CVE-2020-25722, CVE-2021-3738, CVE-2020-25721, and CVE-2021-23192).

QTS5.0.0 は、セキュリティアップデートの方に、詳細が書かれています。

QTS4.5.4.1892 よりも多くの問題に対応しているようです。いや、重複しているナンバーが無いですね。4.5.4の3件は既に対応されているのか、これからなのか。

バグフィックスは、21件が列挙されています。

– File Station would stop uploading files when uploading multiple large files at the same time. (Normally, File Station only uploads one file at a time while other files wait in a queue.)

複数の大きなサイズのファイルを同時にアップロードするとファイルステーションが停止してしまうそうです。SMBではなくファイルステーションの不具合、ということは、ファイルステーションの画面を開いて、そこへのドラッグアンドドロップでのアップロードということでしょうか。複数処理できちんとキューイング出来ていなかったということなんでしょうね。

– A file system issue (EXT4 error) might occur when users enabled SSD cache and then restarted the NAS while performing input/output operations.

SSDキャッシュを有効にしてから入出力中(ファイル読み書き中、のことだと思います)にNASを再起動するとファイルシステムのエラーが出る、と。意図的に読み書き中に再起動をすることは無いでしょうが、不測の事態というのは常に発生し得ますので改修されるのは良いことです。

– Files in media folders would occasionally disappear after firmware update to QTS 5.0.0.

むむ、これは怖い。

QTS4系から5系へのファームウェアアップデートでメディアフォルダーのファイルが消えることがあった、とのこと。見えなくなる?削除される?前者なら救いがありますが、後者だとちょっと怖いですね。今回でデグレなく改修されていることを祈ります。

– Connected external devices would automatically disconnect from the NAS after a long idle time.

– HDDs could not enter disk standby mode when the specified idle time was reached.

この二つは関係しているんでしょうか。いずれもスタンバイモードでの制御に問題があったように見えます。前者はアイドル時間が長くなると自動的にNASから切断され、後者は(内蔵)HDDがスタンバイモードに入ることが出来なかった、ということです。前者が切断、後者がアイドルのまま、なので、原因は関係ないかもしれませんが。。

その他、いろいろと不具合が改修されています。気になる方は、公式サイトをご参照ください。