14系700番台 サロンカーなにわ(TOMIX 92819)
今年(2026年)4月にTOMIXから再生産で販売が開始された「92819 JR 14-700系客車サロンカーなにわセット」。今から16年も前の2010年7月に発売された製品の再生産ですから、16年間の製造技術の進歩からすると、正直なところ「どうなのかなぁ」、なんて思っていたんですが、やっぱり、思い入れのある車両は買っちゃうんですよね(笑)
というわけで、今回は、このサロンカーなにわを、「ひとまず」走らせるところまでを書いてみたいと思います。
サロンカーなにわ
鉄道好きの、それなりのご年齢の方なら知らない方は恐らくいないと思います。
国鉄時代に14系客車をベースに改造して製造された、ジョイフルトレインです。
関東の方なら「サロンエクスプレス東京」の方が馴染みがあるでしょうが、関西なら「サロンカーなにわ」ですね。この両者はほぼ同時期にデビューしています。
サロンカーなにわは、1983(昭和53)年9月(サロンエクスプレス東京はその1ヶ月前の8月)に運行を開始したんですが、大阪の客車ですから、宮原客車区に配置されています。
1983年秋の宮原と言えば、24系の「日本海」や「つるぎ」…と書こうとしたんですが、ちょうどその頃、「つるぎ」は向日町だったんですね。他の客車といえば、14系の「きたぐに」、20系の「銀河」「だいせん」「ちくま」などが走っていた頃ですから、まだまだ客車列車が頑張っていた時代です。
その「サロンカーなにわ」。みどりの窓口でグリーン指定券を購入して乗車できた臨時列車としての運行もあったはずですが、団体・ツアー用の列車としての運行が圧倒的に多かったかと思います。
全車がグリーン車の7両編成で、1号車・7号車は展望室が設けられています。一見、マイテ49のように、外に出られる展望デッキのようにも見えますが、転落防止のためとして全面複層強化ガラス張りとなっています。
展望車の1号車と7号車は性格が異なり、7号車は中間車と同じく座席指定エリアが大きく、先端部にソファを配置した展望室が一部にある、という構造に対して、1号車は全車がサービス車両で厨房設備やカウンターなどもあります。
中間車は、5両とも全車座席指定エリアの車両ですが、面白いのは1+2、2+1の座席が交互に現れる座席配置で、片側に通路がある、というものです。通路が壁際、というのは寝台車や、昔ながらのお座敷客車のような感じですかね。
なので、窓側(窓際)席が3席に1つしかない、という構造です。1人席の窓側、となるとさらに半分になるんですよね。
1987(昭和62)年の民営化以降は当然JR西日本の車両として運用されたわけですが、1994(平成6)年の更新工事に合わせて側面の帯の色がメタリックゴールドから山吹色へと変更されています。登場後わずか7年での更新は、お召列車としての運用のための改造という理由があったようです。
実際、何度かJR西日本管内でお召列車として運転されたそうですが、その際は5両編成に減車されたんだそうですね。お召列車以外でも、乗客数や線区に合わせて5両や6両での運転も行われています。

この写真は2018年7月に宮原を撮影したものですが、奥に2両を減車した5両編成が、手前に減車された2両が見えますね。ちなみに、これは、西日本豪雨で全区間運休となっていた「サンライズ出雲」の285系車両が宮原に留置されている、ということで撮った写真で、サロンカーなにわ目当てではありませんでした。。

こちらは、2023年10月に撮影したもので、このときも、2両が手前に、1号車を含む5両が奥に止まってましたね。
この撮影から1年半と少し。昨年2025年6月の運行を最後に営業運転を終了し、その後、全車廃車となっています。
92819 JR 14-700系客車サロンカーなにわセット
実車の話はそれくらいにして、模型の話に。

これまで、14系は、寝台車の編成は持っていました。
座席車は、同じくTOMIXの急行「能登」編成のものや、KATOの「まりも」や「はまなす」用の500番台など、寝台車と座席車の編成の一部としての座席車は持っています。もちろんブルーの車体です。
純粋な座席車としての14系編成は、新品での購入は無くユーズド商品としての購入でした。こちらも、もちろんブルーの車体です。
同じ14系の座席車でも、今回のは極めて特殊な車両です。
そもそも、ジョイフルトレインを購入するのは初めてのこと(…マイテ49は、ジョイフルトレインに含まれるんですかね)。
実車が1編成しかない車両の模型、という括り方をすると、683系「まほろば」や「マイテ49」などがありますが、いずれもKATO製のもの。
何を言いたいのかというと、TOMIX製で実車が1編成しか存在しない客車はこれが初めてなんです。なので、「車番が既に貼ってある!」というのは、ちょっとした驚きでもあります。貨車は固定の車番が貼ってありましたけどね。
車両は、上から順に
・スロフ14-703
・オロ14-706
・オロ14-707
・オロ14-708
・オロ14-709
・オロ14-710
・スロフ14-704
これらの車番は、いずれも「サロンエクスプレス東京」編成の続番となっています。
では、車両単位で見ていきたいと思います。
スロフ14

さきほども書きましたが、展望デッキは全面ガラス張りです。とはいえ、車両の端ギリギリまで乗客用のスペースなわけですから、スハフ14時代の車掌室はどこに行ったのか、というと、写真の右側、編成の中寄りなんですよね。
なので、展望室側の丸みを帯びた妻部分の屋根も、車掌室側のスパッと切り落としたような切妻の屋根も、種車から加工されたものになります。

これは、7号車も同じで、本来(スハフ14時代)は便洗面所だった場所が展望室になっている、ということになります。なので、1・7号車には便洗面所がないんですね。
判りやすい屋根上の写真を撮り損ねていたんですが、上の写真で右端に、ちょこっと飛び出しているのがディーゼル発電機の排気口(排気煙突)です。切妻になっているので模型では車端から離れて見えますが、この場所は種車と同じ位置なんじゃないかと思います。

右側が1号車のスロフ14-703、左側が7号車のスロフ14-704です。向かって右側の側面は見た目に違いがないのですが、反対側は、1号車の厨房・カウンター部分に窓が無いため、大きな違いですね。
模型で撮り忘れていたので、実車の写真を。

模型の話に戻ると、1号車は機関車牽引側として、アーノルドカプラーになっています。7号車はダミーカプラーですね。
後程触れますが、最近の製品には入っている交換用のTNカプラーが同梱されていません。
これは、既に全ての機関車をTNカプラー・KATOナックルカプラーに交換済みの人には、地味に痛いところかもしれません。
やっぱり2010年製の再生産、ということがあるんでしょうかね。ちなみにですが、取扱説明書の裏面には、「Ver.4 2026年4月」と印刷されていました。
オロ14

オハ14を種車として製造されたオロ14です。
寝台車の14系を思い浮かべると種車との違いを見落としてしまうかもしれません。座席車は乗降ドアが2ヶ所あるんですよね。便洗面所の横にあったドアは、塞がれています。ボディの下部に、その面影が残っていますね。

写真を見て頂いてもお判りの通り、カプラーは全てアーノルドカプラーです。
付属品

左の透明なパーツはライトプリズム。これは、展望デッキのテールライト部分に取り付けるパーツとなります。その横が1号車(スロフ14-703)用のダミーカプラー。それと、7号車(スロフ14-704)用のアーノルドカプラー付き台車です。
これだけです。
先ほども書いた通り、交換用TNカプラーは同梱されていません。
購入時は7号車側がダミーカプラーなので必然的に1号車を先頭に走ることになりますが、7号車を前にして走らせたいときは、7号車をアーノルドカプラー付き台車に交換して、1号車にダミーカプラーを付ける、ということですね。
今回、どうしたかは後ほど。
パーツ取り付け
付属品のカプラーは取り付けませんので、ライトプリズムだけですね。
先ほどの写真では判りにくかったかもしれません。

使用するパーツは、4列あるランナーの、その中央部に上方向へと伸びている部分だけ、です。

切り離すとこんな感じ。
カッティングシートの1マスが1cmですから、3mmくらいですかね。
これをどこに付けるのかというと、ここです。

テールマークとニギリ棒の間にある、金魚すくいのポイみたいな形をした部分から、車体側で赤く光る部分まで差し込む、ということです。
プリズムなので、そのポイの部分が光って見えるようになる、という仕組みです。
もちろん、実車ではその部分に発光器具が取り付けられているのですが、模型での再現は難しいのでこのような仕組みとなっています。
ところが…。
ボディ側にも受け口となる穴が開いているんですが、ポイの部分からプリズムを挿し込んでも、なかなか受け口部分に先端が収まってくれないんですよね。
受け口に達するか、という時点でポイから出ている部分は握れる(摘まめる)長さも無く、角度の狙いを付けられないんです。
で、なんどか試してみたものの、プリズムを飛ばしてしまう始末。
結局、こうやってボディを外して取り付けるのが最もやりやすくて楽でした(個人的に)。

ただ、ですね。。
プリズムを素人が切り離すと、ランナー部分のバリがどうしても残ってしまうんですね。なので、外側が丸みを帯びた切り落とさない側、内側にバリ付きの切り落とした側にしたいところですが、ポイ側から挿すと、そのバリがひっかかって上手く収まらないんですよね。。
結局、外側(テールライトとして見える側)にバリが来る形となってしまいました。

でも、まぁ、テールライトが光っているように見えてますし、これでいいかな、と。
公式サイトの製品紹介ページの写真も、バリが付いているように見えるのは気のせいですかね…。
さすがに、プリズムがあるのとないのとでは、斜め横から見ると違いますよね。
カプラーの交換
用意したのは、「0374 密自連形TNカプラー」です。

買い置きしていたものから1つ使用することに。
これを、1号車側のスロフ14-703に取り付けます。
さすがに、アーノルドカプラーの先を交換するタイプだと、最後尾にしたときにどうかと思いますし(…とはいえ、7号車がダミーカプラーなので、その心配はいらないんですけどね。当面は)。

アーノルドカプラーの腕部分を切り落とします。

TNカプラーを取り付けて、台車も元通りに付ければ完成です。
…が、テールライト用の赤いプリズムが落ちやすいので注意が必要です。この写真、赤いプリズムが落ちていることに気付かずに撮ったものだと思います。
LEDをカバーするパーツが床下ユニットから浮きやすく、その間に挟まっているだけの赤いプリズムが簡単に落ちてしまうんですよね。戻すのは難しくないですが、気付かないうちに落ちてしまう恐れがあるので、紛失に注意です。

これで完成です。
左がダミーカプラー。右がTNカプラーです。カプラーの形状は、さほど見劣りしないんですが、ジャンパ栓類の表現がないので、ちょっと物足りなさはあります。
とはいえ、さきほども書きましたが、7号車がダミーカプラーの間は、1号車は機関車の次位になりますから、見栄えの心配はそれほどしなくてもいいかもしれません。
牽引機関車
定期列車では無いですので、JR西日本管内で走れる機関車であれば、どの車両で牽引するのも様になるかなと思います。まぁ、EF65-1000か、DD51あたりが馴染みがあって、見た目に落ち着きますかね。
実は、「12101 JR EF65-1000形電気機関車(下関総合車両所・グレー台車)」も購入したんですが、こちらの準備時間が取れずに、KATOの 3061-8「EF65 1000 後期形(JR仕様)」を使用しました。
昨年、TOMIXの寝台特急「なは」(TNカプラー換装の24系25形車両)を牽引した機関車です。
なので、あくまでも、暫定ということで走らせてみました。
走る「サロンカーなにわ」
というわけで、まずは動画から。
実際に走る姿を目にした機会は少なく、宮原に留め置かれている姿を見ることの方が多かったんですが、国鉄時代の末期からJR西日本になって40年近く経った2025年まで走り続けた雄姿を感じることが出来ます。時の流れというか、悪く言えば「古さ」なんですが、欧風客車としての誇りのようなものも感じます。
カーブの途中、対向側のレールが一部盛り上がっていたのに気付かなかったんですが、ズームで撮ると脱線事故を引き起こしそうな異常な盛り上がりでしたね。今回、そちらのレールには列車を走らせていなかったので、動画をチェックするまで気付きませんでした。。
では、写真を何枚か。

別の角度から。

さすがにダミーカプラーとあって、形がいいですね。
走行時(撮影時)は気にならなかったんですが、よく見ると向かって左側のテールライトLEDとプリズムの位置が合ってないように見えますね。調整しておきます。

編成全体を写したのがこちらになります。濃い緑の車体に黄色の帯が美しいです。

今回の目玉では無いんですが、KATOのEF65-1000を前面に。

1号車の連結部分です。
LEDユニットがあるので、展望室部のソファなどは作り込まれていませんが、客室部分にはきちんとソファが並んでいます。
この写真は後ろから照明を灯していますが、やっぱり、室内灯が欲しいですね。検討してみたいと思います。
というわけで、TOMIXから再生産された「92819 JR 14-700系客車サロンカーなにわセット」のお話でした。

















