QNAPのOS QTS 4.5.4.1723 Build 20210708 リリース

2021年7月13日

2021年7月8日に、QNAPのOS QTS4.5.4.1723 Build 20210708 がリリースされました。

変更内容は?

7月2日に、QNAPのOS QTS4.5.4.1715がリリースされたという記事を書きました。

それからわずかに1週間。前回のリリースへのパッチ的な意味合いのリリースでしょうか。いずれもバグフィックスになります。

今回も、リリースノートから気になる点をピックアップしたいと思います(重要事項を漏れなくピックアップしているわけではありませんので、気になる方は公式サイトをご確認ください)。

Fixed Issues

・QTS would erroneously detect and display false overheating on the TX-800P storage expansion enclosure, causing unexpected system shutdown.

TX-800Pは、8台のハードディスクを収容できるストレージ拡張用の装置で、NASにThunderbolt 2で接続して使用するそうです。さすがに個人での所有は少ないでしょうね。このTX-800Pのオーバーヒートを誤検出してシステムシャットダウンが引き起こされる不具合の改修のようです。

・File Station could not correctly sort folder names when the system language was set to Russian or Simplified Chinese.

前回のQTS4.5.4.1715では、システム言語がロシア語または日本語に設定されていると、ファイルステーションでのフォルダ名でのソートに誤りがあったということを書いていましたが、ロシア語での改修がうまくできていなかった、ということですかね。

ロシア語、日本語、簡体中国語に問題があったことになりますが、繫体中国語は大丈夫だったんでしょうね。台湾のメーカーですし。

・Available disk space for the file system would sometimes keep decreasing.

使用可能なディスク容量が減少し続けることがあった、とのこと。所有するNASでは発生していないのか、気付かなかっただけか、気にはならなかったですね。

・ARM NAS models could not display the QR code for authentication for when users enabled 2-step verification.

前回のリリースは、セキュリティ関連の機能強化が多かったのですが、2段階認証を推奨するメッセージも出るようになっていました。で、ARMモデルでは、認証用のQRコードが表示できていなかったようです。

Known Issues

・Browser Station sometimes may stop responding when users add an SMTP service in Notification Center and choose to perform account authentication via Browser Station.

既知の問題として、通知センターにSMTPサービスを設定し、ブラウザーステーションからアカウント認証を実行するとブラウザーステーションが応答を停止することがある、とのこと。

ブラウザーステーションとは、QNAP NASが提供する仮想ブラウザです。プロキシやVPNを使用せずにリモートデバイスからLANリソースにアクセスできるそうです。

もっとも、ビジネス用途としての使用を前提とされていますので、使用できるNASは、「最低4GB RAM」を搭載したQNAP NASとなっています。TS-22x / TS-23x では、確認のしようもないですね。

アップデートしてみる

1週間後にアップデートがリリースされることは想定していなかったので、QTS4.5.4.1715へのアップデートが済んでいなかったので、QTS4.5.4.1723へとアップデートしました。

起動すると、右下に出ましたね。

上段のは、末尾が切れていますが、カーソルを文字の上にあてると、全文が表示されます。

上段のリンクをクリックすると、ユーザの作成に飛びます。

新規のユーザ(管理者権限のあるユーザ)を作成して、Adminユーザを削除してセキュリティを向上する、ということですね。

下段のリンクは2段階認証の手続きに入ります。こちらについては、実際に試してみたいと思いますので、別の記事として記載したいと考えています。