QNAPのOS QTS 5.1.2.2533 Build 20230926 リリース
Qfinder Pro を立ち上げると、稼働中のNASに、バージョン更新の通知が出ていました。
いずれのNASも、8月にリリースされた 5.1.1.2491にアップデート済みです。
そういえば、Qfinder Pro 7.9.1 になって、アップデートの表記が変わってますね。
変更点は?
実は、しばらく前から気付いてたんですが、いろいろあって手を付けられずにいました。
5.1.2.2533 Build 20230926 がリリースされているようですね。
ん? 5.1.1 から 5.1.2 に変わってますね。
この3つめの数字って、マイナーバージョンかと思ってるんですが、ここ2回のアップデートを見ると、リビジョンなの?と思ってしまいます。毎回カウントアップしてますからね。
それでは、変更内容をチェックしてみましょう。
たくさんの「解決された問題」が並んでいますが、見たところ、重複記載ではなく新たな項目のようですね。前回のリリースから1ヶ月半ほどの間に、結構な数の不具合が改修されたようです。
セキュリティアップデート
- Applied multiple security updates to further enhance system security.
セキュリティアップデートはいつもの通り。特に具体的な内容はなく、複数のセキュリティ更新プログラムを適用した、という内容ですね。
機能強化
Login and Security
- Now, the “Don’t verify again on this device" option, provided during the login process, can work independently of the “Keep me logged in" option.
ログイン時の、ここのことでしょうね。
「このデバイスでは再度確認しない」という項目が追加されるようです。(アップデート前なので、日本語の文言は異なるかもしれません)
セキュリティ的に安全なデバイス(自身しか操作しない/できない端末)なら、その項目があっても良いと思います。
解決された問題
いくつもの項目がありますので、個人的に興味/関心を持った項目をピックアップしたいと思います。
- Improved the login process.
- During QTS login, after your username is confirmed valid, you can now enter your password immediately without needing to click the password field first.
これは、機能強化にもつながるところでしょうね。
まだアップデート前ですから確認できていないんですが、この流れは気になってました。ログイン時、ユーザー名を入力した後、「次へ」をクリックした後、パスワードを入力しようとすると、パスワード欄がアクティブになっていないので、入力前にパスワード欄をクリックするか、タブで送るというひと手間が必要でした。
これが解消されている、ということでしょうね。
- Addressed an issue where memory usage by HybridMount would unexpectedly increase when a network disconnection occurred.
ネットワーク切断が生じたときに、HybridMount によるメモリ使用量が増加してしまう問題があったようです。特に問題と感じたことはないんですが、ここ最近、NASどうしをつなげているHUB代わりのルーターが不調で、たびたび電源OFF/ONを繰り返していましたので、この現象が発生していたかもしれません。
- Resolved an issue in Q’center where users sometimes could not update the firmware of a NAS to the latest available version.
ファームウェアを最新に更新できない問題、という言葉にドキッとしたんですが、Q’center というアプリを使用した場合の話ですね。
Q’center とは、NASを管理するためのアプリだそうですが、個人で使用している3台のNASの管理のためには少々大袈裟かなと導入はしていません。
それでも、公式サイトに以下のように書かれている通り、ARMベースのNASでも導入できるようですね。
Q’centerホストサーバーの要件:
https://www.qnap.com/ja-jp/software/q-center
- QTS 4.3.3(またはそれ以降のバージョン)を搭載したQNAP NAS。
- 対応モデル:x86ベースの NAS (Intel®またはAMD®プロセッサ)および64ビット ARMベースのNAS。
実際、App Center を見ると、インストールできるようです。(してませんが)
- Fixed an issue on the TS-453A where the NAS would not automatically mount an already connected USB storage device after the NAS woke up from sleep mode.
使用していない機種(TS-453A)限定の話ですが、スリープモードから復帰した際に、既に接続されているUSBストレージデバイスを自動的にマウントできない問題が解消されたようです。
これ、この問題自体ではなく、「スリープできてたんだ…」という方に興味を持ちました。
いろいろな機能をNASに持たせていると、実際にスリープモードに入るには高い高い壁がありますからね。
- Fixed an issue where some users could not upload a file via SMB.
最後の項目に、さらっと怖いことが書かれてますね。SMB経由でファイルをアップロードできないことがあった、と。NASとしてはかなり致命的な感じがしますが。。
改善できたようで、何よりです。
その他の変更
File Station
- Due to Microsoft user policy changes, the “Edit with Office Online" function is no longer available to users whose region is set to “China".
Microsoft のユーザーポリシーの変更で、地域を「中国」に設定しているユーザーは「Office Online で編集」機能が利用できなくなった、と。時代を反映しているような変更ですね。
というわけで、ログイン時の変更だけでもメリットがありそうなので、早めにアップデートしておきたいと思います。