14系 急行「きたぐに」

急行「きたぐに」

なぜか、と聞かれると難しいのですが、子供のころから急行「きたぐに」が好きでした。さすがに旧客で編成された時代(1975年3月以前)は知らないのですが、大阪を夜に出て、上越あたりで朝を迎え、夕方に青森に到着するという、急行として長距離を駆け抜けた姿に、寝台特急「日本海」には無い魅力を感じたのだと思います。

鉄道ジャーナルの昭和53年8月号に掲載された「北国旅情 ・急行の日本最長距離ランナー<きたぐに> 1,059.5km 19時間ジャスト! 大阪→新潟→青森」の記事が影響したのもあると思っています。といっても、この記事を目にしたのは鉄道ジャーナル特別別冊「リバイバル作品集⑩ドキュメント列車追跡≪昭和53年≫」なので、実際には新潟打ち切りになった後のこと。

昨年、長年倉庫代わりだった実家(旧宅)を整理する際に見つけた、自室の本棚に眠っていたこの本。

リバイバル本とはいえ、発行が昭和58年9月ですから、1983年。今からちょうど40年前に発行された書籍です。

リバイバル作品集⑩ドキュメント列車追跡≪昭和53年≫
X-65ページより引用
同 X-70ページより引用

最初の4ページだけがカラーで、それ以降(全20ページ)はモノクロ写真ですが、10系寝台車+12系座席車(グリーン車はスロフ62)時代の、貴重な資料としても楽しめます。

そんなこんなで急行「きたぐに」好きになったので、2年前に鉄道模型趣味を再開して、真っ先に購入したのがこれ。たまたま発売された時期が良かったんですよね。

ちょうど、列車追跡の記事が書かれた頃の編成です。実際には、グリーン車はスロ54の他、スロ62やスロフ62が使用されていたんでしょうね。記事には記載されていませんが、同年10月の改正で、グリーン車が外れたはずです。

上越新幹線が開業した1982(昭和57)年11月のダイヤ改正で、新潟以北は特急「いなほ」に置き換わる形で急行「きたぐに」は新潟止まりに。それとともに10系寝台車が一気にグレードアップ。座席車と寝台車が14系へと置き換わります。

それが2年半続いて、1985(昭和60)年3月の改正で、583系への電車化。その翌年に10両編成化されたのが2012(平成24)年3月に廃止になるまで続きました。

その最晩年の姿がこれ。

このカラーリングは1997(平成9)年以降のものになります。

14系 急行「きたぐに」

で、です。

583系のカラーバリエーションはともかく、私自身が馴染みのある10系寝台車+12系座席車時代と、583系時代の列車をそれぞれ走らせたので、やっぱり外せないのが14系時代の姿。

マイクロエースから「14系・急行きたぐに・基本6両セット/増結6両セット」として製品化されていたようですが、中古市場でも見たことが無く、ならば、14系寝台車と14系座席車でなんとか出来るんじゃないか、と考えたのが、今回の企みです。

14系 急行「きたぐに」の編成

急行「きたぐに」

← 502レ 大阪

501レ 新潟 →

郵便1234567891011
スユ16スハフ14オハ14オハ14オハ14オハフ15スハネフ14オロネ14オハネ14オハネ14オハネ14スハフ14

1982(昭和57)年11月~1984(昭和57)年1月頃の急行「きたぐに」

14系座席車は、先日、ユーズドですが購入済みですので、スハフ14が2両、オハフ15が1両、オハ14が3両の計6両は用意できています。

が、「スユ16」?と。

手持ちの郵便車は急行「きたぐに」セットの「オユ10」と「郵便・荷物列車 東海道・山陽 6両セットA」の「オユ12」、それに見た目が全く異なるパレット車の「スユ44」とオレンジ色の「キユニ28」。最後のは冗談としても、「スユ16」はありません。

スユ16は、オユ14に電暖装置を付けたものなので代用できそうですが、オユ14も無し。

オユ14はオユ11の足回り(台車)を変更したものですから、オユ11があれば代用できるかと思うのですが、オユ11も無し。

オユ11は、オユ10をベースとしながらも採光窓の形状が異なるなど、オユ10をそのまま使用するのは微妙な感じです。

というわけで、スユ16は諦めます。

というのも、急行「きそ」と同じように、1984(昭和59)年1月に鉄道による郵便輸送が廃止されたことでスユ16の連結が無くなったようです。

急行「きたぐに」

← 502レ 大阪

501レ 新潟 →

1234567891011
スハフ14オハ14オハ14オハ14オハフ15スハネフ14オロネ14オハネ14オハネ14オハネ14スハフ14

1984(昭和59)年2月~1985(昭和60)年3月頃の急行「きたぐに」

これなら、14系座席車と14系寝台車だけなので、何とかなりそうです。

牽引機関車

つまりは、1984(昭和59)年2月から1985(昭和60)年3月という、極めてピンポイントな時期の再現となったわけですが、ちょうどこの改正で、大阪~米原間の牽引機がEF65-1000に、米原~新潟間がEF81の通し牽引となったようです。

それまでは、大阪~米原がEF58、米原~田村がDE10、田村→金沢/富山→田村がEF70、金沢→新潟/新潟→富山がEF81と、12系時代を踏襲したような姿だったようですね。

スユ16を諦める、というのは、EF58やDE10での牽引を諦めるということになりますが、14系にはEF65-1000の方が似合いそうな気もしますし、これで行くことにします。

ちなみに、手持ちの両機関車、EF65-1000はKATO、EF81はユーズドで購入したTOMIXのものです。

TOMIX 14系寝台車+KATO 14系座席車

牽引機を加工する必要はないのですが、客車の方は多少の加工が必要となります。

というのも、座席車の方は、KATOのKATOカプラーNが装着されていました(ユーズドで購入した時点で)。

寝台車の方は、TOMIXのTNカプラーに換装しています。

手持ちの14系寝台車といえばKATOの車両にもありますが、最晩年の寝台特急「さくら」のものですから14系と言えども中間車はすべてオハネ15。スハネフ14にはJRロゴも付いてますし、何より中間連結側は密自連型のカプラーですから、今回の候補にはしていません。

やっぱり、国鉄時代の3段B寝台のオハネ14/スハネフ14が相応しいですからね。

というわけで、カプラーの加工です。

まずは、オハフ15のKATOカプラーNとオハネフ14のTNカプラー。

いつものように、KATOカプラーN側に、TNカプラーのツメを受け入れる穴を掘ります。

加工前
加工後

これで、がっちり連結できます。

連結箇所の横からの見た目も悪くありません。

5号車・6号車間の連結部は、これで完了です。

続いては、10号車・11号車間の連結部。オハネ14のTNカプラーに、スハフ14の中間連結側のKATOカプラーNが連結されます。

20系寝台車と12系座席車のように、一方が密自連形ボディマウントカプラーだとかなり面倒なのですが、幸いにもスハフ14の中間連結側はKATOカプラーNですので、先と同じように穴あけ加工だけで済みます。

加工前
加工後

KATOカプラーNには、縦に谷状の筋が入っていますので、ピンバイスが滑ることもなく、比較的容易に加工できます。

今回は、TOMIXのEF81に牽引させますので、もう1ヶ所、先頭側になる11号車のスハフ14 緩急室側KATOカプラーNにも同様の加工を行いました。

最後に妙な写真を一つ。

これ、網干総合車両所 宮原支所を以前(今年の夏)に撮影した写真にぼかし処理をしてノートPCに表示させ、その前でスハフ14を撮影したものです。当時の所属は、ここ宮原(大ミハ)ですからね。

ぼかしても「瑞風」の存在感はありますが…。

それはともかく、スハフ14の車端にジャンパ栓が無いのがちょっと寂しいですね。

ちなみに、走らせるのは新潟方面行の下り急行「きたぐに」。というのも、スハフ14/オハフ15のテールライト・トレインマークを消灯させる方法が無いんですね。なので、上りだと5号車のオハフ15もテールライトが点いてしまう、と。

下りは最後尾となる1号車だけなので、都合がいいんです。

東海道線を走るEF65-1000 + 14系 急行「きたぐに」

まずは、大阪駅を出て米原までの東海道線を走る姿から。

駅通過の様子です。

EF65が牽引する東海道本線らしさを感じます。寝台車を挟むように座席車が配置された独特の編成美ですね。

続いては、カーブの通過シーン。

線路脇から見上げるように撮影した動画です。

ただ、これではパッと見た感じが全車寝台のブルートレインのように見えてしまうので、特徴的な寝台車と座席車の混結を判りやすく、屋根が見えるよう、上から見下ろすように。

14系時代の「きたぐに」らしさが出ていると思います。

写真を何枚か。

このあたりが、EF65-1000牽引の急行「きたぐに」らしさが出ていると思うのですが、やっぱり停車時のヘッドライト消灯が残念ですね。

駅停車中の様子。オハフ15とスハネフ14との連結部です。

こちらは10号車のオハネ14と11号車のスハフ14との連結部。静止画で見ると、KATOとTOMIXの色合いの違いがちょっとだけ感じられます。それと帯位置。若干ズレているようにも見えますが、それほど気にはなりません。

続いては、米原以北の北陸本線を走る様子です。

北陸線を走るEF81 + 14系 急行「きたぐに」

まずは、駅通過の様子から。側面からと上方からです。

続いては、カーブの通過。

こちらも、横から、上からと撮り分けてみました。

最後に写真を2枚。

1両目がスハフ14、2両目以降がオハネ14と判る写真が、やっぱり急行「きたぐに」らしいですよね。

というわけで、今回は念願だった14系の急行「きたぐに」を東海道本線(EF65-1000)・北陸本線(EF81)で走らせてみたお話でした。