急行「きたぐに」、北陸路を走る

鉄道模型の趣味を再開して5ヶ月。

2021年11月に購入した、急行「きたぐに」の10系寝台車と12系座席車の14両編成は、これまでEF58に牽引させていました。

急行「きたぐに」に似合う機関車は?

EF58で牽引していたのは、「きたぐに」を購入する前に、たまたまEF58を持っていたから、というだけの理由なんですが、機関車も同時に購入したとしたら(トワイライトエクスプレスはそんな買い方でしたね)、何を買っていたでしょうか。

EF58こそ「きたぐに」牽引機らしい、という方もいらっしゃるでしょう。否定はしません。大阪の人間としてそう思います。大阪駅を夜に出ていく姿、大阪駅に朝に到着する姿が印象に残っています。

が、夜行列車としての急行「きたぐに」がEF58に牽かれるのは、東海道線の区間だけ、つまりは夜を跨がないんですね。北陸本線を夜間に走る「きたぐに」。ならば、夜行列車「きたぐに」として相応しい牽引機は、EF70かEF81かな、と思います。

ただ、EF70って、なんか「つぶし」が効かない、というか、急行「きたぐに」以外だと貨物を牽く?旧型客車を牽く?という感じです。他に思いつくのは特急「日本海」の20系時代くらいなもので。

なので、EF81の方がいろいろ使えそうな感じがします。「きたぐに」はもちろん、晩年の「日本海」や「つるぎ」もそうですからね。

そんなわけで、次に買うならローズピンクのEF81かなぁ、と思っていた時に、中古ですが掘り出し物をネットで見つけました。本当は、もう少し後に、TOMIXのEF81(品番:7181)を買おうと思ってたんですが、掘り出し物は旧商品(品番:2131)。とりあえずは、ヘッドライトが点いて、普通に走ればOKかな、という感じで購入です。

郵便車オユ10に異変

届いたEF81を開封して、さっそく試験走行。

単機で走らせて問題が無かったので、いよいよ急行「きたぐに」を牽引。非常にスムーズです。が、どうもオユ10が変です。

過去の動画から(2022年1月の撮影)

荷物車マニ37の次、オユ10が激しく揺れてます。

昨年12月中旬の動画を見ても特に問題は無く、12月下旬~1月中旬くらいに何か異変があったようです。

今回、せっかく久々に「きたぐに」を走らせるので、このガタツキを解決しようとオユ10を調べました。台車を外して、指で車輪を回してみると、車輪の一つが、明らかに回転が悪いんです。

車輪を取り外してみると、こんな状態。

縦の写真の方が判りやすいでしょうか。完全に歪んでます。

いつこんな力がかかったのか不明ですが、修正方法も判らないので、他にあるKATO製車両の集電対応の車輪と交換しました。他に予備が無いので、1軸だけ、銀色です。が、走らせる場所が暗いので、良くも悪くも違いは判りません。

オハネフ12に少しだけ加工

気になると言えば、前々から気になっていたのが、最後尾のオハネフ12。テールライトが付いているので、最後尾固定の車両です。最後尾なので、その後ろには車両がありません。当然です。

なのに、貫通扉は無く、さすがに「これじゃ、危ないじゃん」って思ってたんです。

どうにかしたいなぁ、と思ってやってみたのが、これ。

見栄えを気にするなら、先にカプラーじゃないの?という話は置いといて。

0.28mmのステンレス針金2本を撚って作りました。車両に穴を開けるのは抵抗があるので、貫通幌に小さな穴を開けて、引っ掛けてます。針金は、元に戻ろうとする力が働くので、落ちずにとどまってくれています。

史上最長のコースを設置

急行「きたぐに」は、大阪から青森まで新潟経由で長距離を走っていましたので、なんとなく、最長のコースを考えてみました。これも、一度やってみたかったプランなんですが、高架橋を使っての二重ループです。

これまで、半径280mmの高架橋は持っていましたが、317mmのは無かったので、追加で購入。280mmの直線も追加。高架橋が増えるので橋脚も、ですね。

手前側の写真を撮り忘れたのですが、こちらは内側どうし、外側どうしをつないでいます。

走行シーン

まずは、トラス橋との立体交差部。

地上線は半径280mmのカーブなので、いかにも鉄道模型という感じの曲がり方ですね。

トラス橋は3つ並べていますが、奥の2つは勾配が付いています。橋の途中に勾配がある、というのは実際には無いかとは思いますが、これは設置場所の関係で…。

複線の片方だけがトラス橋というのも妙ですが、これには深い理由があります。

その理由がこれ。

DD51にコキ104を牽かせ、その上にはHDR-AS300が載っています。レンズ部分が低いので感じにくいのですが、カメラ積載ではトラス橋の通過は不可です。

そのトラス橋部分で急行「きたぐに」とすれ違いますが、せっかくのトラスが邪魔してよく見えないですね。

すれ違いといえば、こちらの方が立体交差の醍醐味ですかね。

「きたぐに」が鉄橋を渡り終えて左に弧を描きながら走っていく下を横切るように通過するシーンを見ていると、どこかのループ線を見ているような感じを味わうことが出来ました。

続いては、複線を使った追っかけ。

せっかくオハネフ12に加工したので、最後尾を追いかけます。

本物のチェーンではないので、走行で揺れることは無いですが、少しだけリアルになったと思います。リアルさを追求するなら、胸の高さのチェーンの少し下、膝の高さあたりに、同じようにチェーンが必要なのですが、いろいろ面倒なので、ひとまずは1本だけです。

EF81がテーマのはずなのに、ちらっとしか映ってないので、機関車との並走シーンを。

最後の動画は、こちら。

トラス橋を渡る急行「きたぐに」を横から撮影してみました。

夕暮れ時の雰囲気ですが、細かなことを言うと上り列車のEF81牽引区間内で夕暮れ時に走る区間は、寝台車を連結する新潟の手前なのですが、そこは模型ですからね。雰囲気を味わいましょう。

高架橋での対策と課題

最後の動画のトラス橋ですが、一見水平のように見えますが、直線区間で140mm(カーブ区間は22.5度)でPC勾配橋脚のレベルを上げています。トラス橋も同じ比率の勾配です。全長280mmですので、1つ飛ばして2つレベルを上げています。

EF81が1両で14両の客車を牽いていますが、先頭の機関車がようやく水平に入ったころ、大部分が勾配を上っている最中です。結構な負荷がかかるようで、かなり減速しています。空転して止まることは無いので、「こまめに速度調整をしてあげる」か、「そういうものと割り切る」か、ですね。

もう少し、橋脚のレベルを上げるピッチを広げる等の対策を取った方が、見ていて気持ちいいかもしれません。今は、ちょっと苦し気な感じがしますので。。

ピークを越えた後の加速も気になるところですので、今後、考えてみたいと思います。

映像にも映っている通り、交差する部分のトラス橋は、PC橋脚ではなく、れんが橋脚で組んでいます。

というのも、標準で水平区間用に設定されている55mm高では、ぶつかるんです。カメラ(HDR-AS300)が…。

なので、55mmから5mmのれんが積みを外して、10mmを付けています。これだと、ぎりぎりAS300を積んだコキ104が通過できます。

カメラの通過シーンを傍から撮っておくべきだったと後悔してますが、ちょっとシュールな光景なので、いずれ撮影してみたいと思います。

というわけで、急行「きたぐに」をローズピンクのEF81に牽かせ、北陸路を快走する雰囲気を味わった、というお話でした。