ドライブレコーダー(TZ-D001)の日時がずれる
2021年2月に、ドライブレコーダー(TZ-D001)の内部時計の日がずれるという問題と、その解決方法について記載しました。
それから1年と少し。これまで、まったく異常は無かったのに、この1ヶ月で、急激に日時がずれ始めました。
ファイルのタイムスタンプ
このドライブレコーダーは、1分毎にAVIファイルが作成されます。連続再生しても途切れた感じがしないのはさすがです。こういうファイル構成の方が、「古いファイルから上書き」には適してますからね。
録画品質を高画質に、サイズをFullHDに設定していますので、64GBのMicroSDカードで、仕様上約480分が保存できます。8時間というのは結構微妙なところで、長距離ドライブの旅行をすると、SDカード1枚では済まなくなります。
なので、キリのいいところで(時間を見計らってサービスエリアなどで)、SDカードの交換をしています。
といいつつ、もう2年以上、長距離ドライブには出てないんですけどね。
日常のドライブを保存しておくのも案外楽しいもので、日常風景の変化も記録されます。とはいえ、1回に8時間も運転することは無いですから、数日分(週末にしか運転しないので数週間分)が録画されたSDを交換して、自宅でSDカードをPCにつなげて、NASに格納しています。
前回、この作業を行ったのが5月22日のこと。
このときは、ファイルのタイムスタンプと、実際の映像記録時間とは、わずか数分(誤差範囲)でした。
ところが、今回、5月28日に乗車したときのファイルを見ると、
こんな感じに。
SDは、何枚かを使い回してますから、このSDでは2月に交換して以来の使用になります。なので、2月19日の次が5月になるのですが、ファイルの更新日時が27日 午前3時52分となっています。
5月27日といえば、金曜日。しかも夜明け前の3時52分に運転するはずがありません。
ズレの確認
この NORM0288.AVI を再生すると、
右下には、確かに、5月27日 3時51分となっています。このファイルが保存されるのが撮影時間終了時(1分後)なので、3時52分というわけです。
ところが、ドライブレコーダーに接続しているレーダー探知機(TZ-R001)がGPSを受信すると、
映像上には、GPS時刻が記録されます。
この2枚のキャプチャの間は1秒も空いてませんから、ドライブレコーダーの内部時計が、1日と12時間39分12秒遅れていたわけです。
ファイルのタイムスタンプは、ドライブレコーダーが持つ内部時計(システム時計)で記録されますから、PCでファイルを見ると、前述のようなことになるわけです。
深まる謎
次の週末(6月4日)に乗車したときのファイルが6月3日 7:30:14。
このときの映像を確認すると、6月4日 20:09:20。
1日と12時間39分6秒の遅れですね。前回は12時間39分12秒ですが、6秒なんて誤差範囲です。
ここで終われば、「36時間40分ほど遅れたな」で終わるのですが、それ以降のドライブレコーダーの映像ファイルを見て不可解に。
翌週6月11日の乗車分は、ファイルのタイムスタンプが 6月8日 18:31:14、映像上(GPS時刻)は、6月11日 15:22:16。
遅れが、2日と20時間51分2秒に広がっています。
それ以降のズレをまとめると、
ファイルタイムスタンプ | 映像上のGPS時刻 | 遅れ | 時間換算 | 前週比 |
2022/5/27 3:51:18 | 2022/5/28 16:30:30 | 1日+12:39:12 | 36:39:12 | – |
2022/6/3 7:30:14 | 2022/6/4 20:9:20 | 1日+12:39:06 | 36:39:06 | -0:00:06 |
2022/6/8 18:31:14 | 2022/6/11 15:22:16 | 2日+20:51:02 | 68:51:02 | +32:11:56 |
2022/6/14 2:07:06 | 2022/6/18 19:19:48 | 4日+17:12:42 | 113:12:42 | +44:21:40 |
2022/6/18 11:26:16 | 2022/6/25 17:05:10 | 7日+5:38:54 | 173:38:54 | +60:26:12 |
毎週12時間ペースで遅れ続けています。
理由を考えてみる
最初の2週分を見たとき、何らか、誤ってSDに「日時更新情報」を書き込んでしまったのかと思ったんです。起動時に「36時間40分ほど遅い」日時を使って内部時計の日時が更新されたのか、と。
ただ、それなら、翌週以降の説明がつきません。毎週はSDを入れ替えてないわけですからね。
前回の記事でも書いた通り、GPS情報は、接続されたレーダー探知機からもらっていて、スーパーインポーズで日時を表示する画像処理はドライブレコーダーが担っているはずです。
なので、上書き用の画像ではなく、日時情報(数値データ)をレーダー探知機から取得しているなら、自身の日付を補正してくれても良さそうなものですが、そんな機能はありません。
もちろん、レーダー探知機から内部時計の情報を送っているとも思えないので、ドライブレコーダーの内部時計が遅れていっている(しかも遅れが増している)と考えるのが自然です。
プリウスが駐車場で眠っている間、ドライブレコーダーには、バッテリーから給電されているのでは無かったと思います。要は外部からの給電がされていない状態です。
それでも日時を刻み続けることが出来るのは、ドライブレコーダーを制御するマイコンのリアルタイムクロックが作動しているから(もしくは、相当のICが内蔵されているから)。
これを動かしているのは、恐らくはドライブレコーダーに内蔵の電池でしょう。
PCとかと同じですね。
内蔵のコイン電池が切れると、内部の時計も遅れたり、場合によってはクリアされたり(初期値に戻ったり)します。
コイン電池のような一次電池なら交換になるんでしょうが、こういう機材で交換タイプは少ないでしょうから、恐らくは充電式(二次電池)かと思います。
それなら、日時が徐々に遅れてくる理由も説明がつきそうですね。
その場合、何が悪いのか(原因か)というと、「充電不足」です。
つまりは、車を運転している時間が少なすぎる、と。車載の12Vバッテリーは容量も大きく、毎週数時間乗っていれば、バッテリーが上がることはそうそう無いでしょうが、ドライブレコーダーのような小型機器なら、バッテリー容量も小さいでしょうし、「上がる」のも早いのかもしれません。待機時はリアルタイムクロックの稼働程度なので、大きな容量も必要ないですからね。画像処理やSDへの書き込みなど、電力を使う時は、車載バッテリー直結のレコーダー探知機から給電されるようですし、問題は無いのでしょう。
対策
そうすると、対策は「車の運転時間を増やす」くらいしかないんですかね。
コロナ禍の中、運転時間はそれ以前と比べて目に見えて減っていますから、上の仮説も説得力があります。
なので、今のライフスタイルのままなら、苦労して時計を合わせても、すぐにずれるような気がしています。
もっとも、ズレるのはファイルのタイムスタンプですから、映像上に記録される時刻は正確なGPS時刻ですので、万一事故があっても、映像上の時刻は信頼できるものです。
ファイルのタイムスタンプは、PCで簡単に書き変え出来ますからね。
なので、しばらくは「乗車時間を増やす(ように心掛ける)」+「(ファイル持ち帰り後、)ファイルのタイムスタンプを適切に書き変える」でしのぎたいと思います。