鉄道模型と照明と

鉄道模型を楽しむスペースは人それぞれでしょうが、私は自宅の廊下に線路を敷いて走らせています。
一般的に廊下はそれほど明るい場所ではありません。そもそも、移動する場所であって、滞在する場所じゃないですからね。
そこに長時間留まって、しかも写真撮影や動画撮影をしようというんですから、照明が足りないのも当然です。
苦労の数々
ビジネスとして撮影するなら、本格的なライトを購入するんでしょうが、あくまでも趣味なのでそんなことは全く考えてないんですね。
廊下によくあるダウンライトの照明を点けると、肉眼では見える、写真はそこそこ撮れる、でも動画は全く、という状況となります。
鉄道模型の趣味を再開した最初の頃(2021年秋からの1年ほど)は、追加の灯りが欲しいときは懐中電灯やスマホのライトなんかで補っていました。

それでも、こんな感じですね。
もっとも、暗かったからこそ、「駅に照明を点けよう」となったわけで、ひとつのきっかけにはなってます。

それもあって、動画は、明るくなった駅の通過を撮ることが多かったですかね。
SONYのアクションカメラ HDR-AS300 は、普段撮影に使用している Panasonicのコンデジ DMC-TZ85よりも暗い場所での撮影(もちろん動画)に強いので、駅以外での動画撮影は、もっぱらAS300で行ってました。
転機、というには大袈裟ですが、変化が訪れたのが、2022年12月に購入した照明器具です。
ダイソー 撮影用ライト

このときは、あえて廊下のダウンライトを消していたのだとは思いますが、手前に写っているのが、その撮影用ライトです。もちろん100円。単三電池3本で点灯します。
そもそも、照明機材は裏方なので、そのものを撮影することがほとんどなく、(今あるんだから、撮れば?という話ではあるのですが…)、数少ない1枚です。

それはともかく、それまで、廊下のダウンライト近くの、比較的明るいところで、せいぜいこのくらいの写真しか撮れてませんでしたが、

このライトを点けることで、足回りがくっきりと見えるようになっています。

照明の面がフラットなので、こんなことにも使ってましたけどね。
それなり満足していたんですが、動画となると、物足りないというか、照度が足りないんですね。
どうしても、ピンポイントで照らしている、という感じになります。
これを、「面で明るく出来ないか」と考えて購入したのが、こちらです。
充電式COBライト
2023年12月頃、ネット上でも絶賛されていたので購入しました。
詳細はこの記事に書いてますので、写真や動画も再掲はしませんが、写真はともかく、動画には使えないかな、という印象で終わってます。
このサイズの商品に入っているバッテリーに多大な期待を寄せる方が間違ってはいるんでしょうが、点灯時間を長くしようとすると恐ろしくチラつき、チラつきを防ぐためにインターバルの点灯ではなく常時点灯にすると、あっという間にバッテリーが切れます。
なので、動画を撮影するには不向きかな、という結論です。
自作連接式LED照明
充電式COBライトのチラつきで、次に考えたのが、照明装置そのものの自作、でした。
こちらも、詳細は上記の記事をご覧ください。
スポットでは無く、面で明るくしたい、という思惑で「長い照明器具」を作ってみたものの、期待通りとはならず。
今一つの光量の上に、扱いづらいという問題もあったんですが、改良版は作ってません(笑)
120pcsLEDランプ搭載 撮影用ライト
結局、行きつくのはこういうところなんですかね。

直後の2024年3月、Amazonで、USB給電の撮影用ライトを購入しました。といっても、そんなに高価なものでは無く、2個セットで3,000円台というシロモノです。
2個それぞれに三脚も付いてますので、大丈夫?という価格ですが、動画もかなり明るくなったと思います。
写真(静止画)も、十分に明るく、満足していたんですが…。

人の欲求は留まることが無いのか、これでも不満に感じることが出てきたんですね。
それは何かというと、381系の写真でも判る通り、上部は明るいんですが、側面の下部が暗いんです。というのも、三脚を使うと、脚を最短にしても、50cmは高くなります。
Nゲージで50cmというと、75mも上から照明を照らしているようなもので、もう少し、下から照らしたいな、と。そうすると、付属の三脚では無理で、とはいえ、三脚が無いと薄っぺらい照明ですので、自立はしません。
底面から給電用のコードが出ているので、そもそも単体での自立は不可能です。
もう一つの悩みが、そのコード。
これまで使っていたダイソーの撮影用ライトや、充電式COBライトは、電池もしくはバッテリーを内蔵しているので、コードの引き回しなどなかったんですが、これはUSB充電器のようなものをコンセントに接続して、そこから引いてくる必要があります。
撮影したいのが、走る鉄道模型なので、線路の上にコードが乗っかると大事故になります。
コンセント(USB充電器)から線路を跨ぐような位置に照明機材を設置しようとすると、「どうコードを持ち上げるか」を考える必要が出てきます。
その二つの悩みを解消すべく取り入れたのが、これ。
セリアで購入した「フレキシブル三脚」。

と、ダイソーで購入した「モバイルバッテリー 10000mAh」。さすがに、こちらは100円では無く、1,000円ですが、かなり重宝しています。


こんな感じで、かなり低い位置で照明を当てることが出来るようになりましたし、モバイルバッテリーと照明を一緒に移動させれば、線路を支障することもありません。
もっとも、この三脚に、こんな大きな頭が乗ることは想定されていないですから、バランスは崩しやすく、あまり車両に近付けすぎると、上に覆いかぶさるように倒れることもありますので、要注意です。
スマホの充電では無く、直接、照明器具の電源に用いるのは用途外の用法になるかもしれませんが、過電流、加熱に対しての保護回路が備わっているようですから、今のところは安心して使用しています。
使用時、それなりに熱を持ちますが、パッケージにも「機器への充電時に熱くなる場合があります。手で触れられる範囲の温度であれば問題はありません。」と記載されていますし、大丈夫でしょう。
それ以降の廊下での撮影時には、必ずこれを使用していて、今のところ、十分な光量に満足しています。


動画の方も、十分に明るく照らしていると思います。
通常は、カメラそばに一つと、奥にもう一つの照明を設置していますので、動きのあるシーンでも、カバーできているんじゃないでしょうか。
照明の数をもっと増やせば、全体的に明るくすることもできるでしょうが、無駄に映り込みやすくなるので、そのあたりのバランスは難しいですね。
というわけで、今回は、照明機材について書いてみました。