TOMIX 寝台特急「北斗星」JR北海道仕様(後編)

12月に入った最初の週末。ようやく北斗星の機関車に手を入れて、走らせることが出来ました。

客車の方は、前回に(前編にて)手を入れてますので、こちらをご覧ください。

2015年に購入したKATOのトワイライトエクスプレス用には同じくKATOの「EF81 トワイライトエクスプレス色」と「DD51後期 耐寒形 北斗星」2両をほぼ同時に購入していましたので、「北斗星」も専用機関車を同時に購入しています。

DD51は同じだから不要では?という声もあるでしょうが、KATOのは、6年間のブランクがあったためかいまひとつ走行が安定しなくなってきていて、これを機会にTOMIXの新製品を購入することにしたんです。

結果、総額では高価な買い物となってしまったんですが、それに見合う製品だと思っています。

ところで、「トワイライトエクスプレス」も「北斗星」も、本州区間を走るEF81と北海道内を牽引するDD51×2を購入しているのに、津軽海峡を渡るED79は買っていません。どちらの列車も夜間から早朝の走行でしたからね。そこへのこだわりはあまり無いんです。

というわけで、まずは、東北本線を走ったEF81です。

TOMIX 7174「JR EF81形電気機関車(北斗星色)」

「北斗星」牽引機を象徴する流星のデザインがいいですね。

一時は「あけぼの」や「はくつる」、それに「カシオペア」の牽引もしていたようですが、ブルートレイン牽引機にふさわしいデザインですよね。

まぁ、どちらかというとブルートレインを牽引していた頃のEF65-1000のようなシンプルな塗装が好きなので、奇抜な塗装の機関車は毛嫌いしていたときもあったんですが、絶対数が少なくなってからは、このEF81も、流星の入った青いDD51もアリかな、と。

購入したばかりの状態は、ナンバープレートも前面の手すりもありませんし、ゴツゴツしたアーノルドカプラーが飛び出しています。

では、このあたりの整備からやっていきたいと思います。

付属品

付属品は写真の通り。

上から、メーカーズプレート、ヘッドマーク(「北斗星」と「カシオペア」)、中段がナンバープレート(前面用)、同じく側面用、TNカプラー、ダミーカプラー台座(その下がダミーカプラー)、下段が信号炎管とホイッスルカバー、前面手すり、です。

EF81-400とカラーは違いますが、同じような付属品ですね。

が、明らかに違う、と感じたのが、ナンバープレートの数。ひとつのランナーに前面用が2個、側面用が2個ありますから、ランナー1つずつで、足りるはず。EF81-400はそうでした。どんな理由があるにせよ、予備があることは良いことです。

車番決め

同梱されているナンバープレートは、

  • EF81 80
  • EF81 82
  • EF81 98
  • EF81 100

もちろん、いずれも田端運転所の所属で「北斗星」を牽いていた機関車ですからどれを付けても問題なし。前回(前編)に記載した通り、2001年に「北斗星小樽号(北斗星1号の小樽延長運転)」に乗車しているんですが、EF81の記憶が全くないんです。もちろん、上野駅停車中に先頭まで写真を撮りに行ってるんですが、その写真も手元になく、さりとて写真を探すほどの思い入れもないので、98に決めました。

ちなみに、いずれも1973(昭和48)年の製造で、80が富山第二、82が田端、98と100が酒田に配置されたようですね。98はその後、長岡へと転換になり、1993年に田端へと移動しているようです。

80~100のいずれも、メーカーは日立。同じランナーにある三菱は使いません。日立一択ならEF81-400のように最初から付けててくれればいいのに、とは思うものの、北斗星色以外の製品との兼ね合いなんでしょうね。

これは、ナンバープレートとメーカーズプレートを側面(やや背面寄り)から写した写真。EF81-400とは違って、ランナーから切り離すのは機内に押し込む脚の部分なので、縁がきれいに仕上がります。

が、メーカーズプレート(写真下)は、ランナーの太い部分と軸の境ではなく、プレートから出る脚と、細くなっている部分の境あたりをカットしないと、十分に押し込めず、やや浮き出たようになってしまいますので、お気を付けください。

その他の取り付け

鬼門の信号炎管は、今回は奇跡的に取り付け時の紛失事故も無く、無事に取り付けが出来ました。信号炎管用取り付け治具のおかげ、ですかね。

向かって左側の車端に取り付けた信号炎管とホイッスルカバー

が、今回もEF81-400と同様、ちょっと信号炎管の取り付け部が緩いですね。少量の接着剤を足しておきました。

説明書にはホイッスルカバーを治具を使用して取り付ける場合はパンタグラフを一度取り外して、と書かれていますが、向きを考えれば取り外さなくても大丈夫でした。

前面手すりは特に問題なく取り付け完了です。

TNカプラーに交換

こちらも、特に問題なし、と言いたいところですが、なぜかボディを外すのに手間取りました。

左を持ち上げれば右が戻り、右を持ち上げれば左が戻り、と。どこが引っかかっているのかわかりにくいのですが、運転台付近の隙間をキープできれば、反対側も外れたような気がします。

動力ユニットからカプラースカートを外すのは、写真右側に突き出している押さえを外側に開きます。そうすると簡単にスカートを前方へスライドさせられます。

スノープロウは、黒いカプラー復元バネの外側のツメを、内側に押し込めば簡単に外れます。その後、カプラーを取り換えて元に戻せば完成です。

「北斗星」の仕上げ

最後の仕上げは、ヘッドマーク。

KATO用にのマグネット付きではないですから、両面テープで貼り付けます。

平らな裏面に薄手の両面テープを折り畳んで厚みを持たせて貼り付けます。EF81の前面は山型に突き出してますから、ちょっと厚みがある方が安定すると思います。

が、ここで大事件が。。

最初に貼り付けた位置が微妙に下寄りだったので、一旦外して付け直そうと、ヘッドマークを取り外した、その時。

手が滑ってヘッドマークが落ちたんです。

運悪く、テーブルよりも手前の位置に持ち上げてしまったので、どこに落ちたのか行方不明に。

信号炎管なら諦めて予備を使うんでしょうが、ヘッドマークに予備は無し。探すしかないです。

が、10分以上探しても見つからず。後ほど紹介するDD51のヘッドマークを転用しようにも形状が異なり、KATOのDD51に付属していたヘッドマークも、手すりに引っ掛けるための突起が出ていて使えず。この出っ張りを切り落とす?とまで考えたんですが、神隠しなんてありえないですし、信号炎管ほど小さくも無いので絶対に見つかるはず、と。

床面をライトで照らして探すこと20分。諦めて、「どうしよう」と物憂げにEF81を見ると。。

こんなとこに、引っかかってました。床を探しても見つからないはずです。思い込みって怖いですね。

というわけで、20分以上を無駄にしてしまったんですが、見つかって一安心。

EF81の準備が完了です。

TOMIX 2251「JR DD51-1000形ディーゼル機関車(JR北海道色)」

ヘッドマーク捜索活動で自由に使える時間が短くなってしまって、EF81だけで終わらせるか、とも過ぎったんですが、せっかくなら同時にやりたい、と、DD51にも手を出しました。

ここまでズームで撮ってしまうと、ボンネット部分の比率がDE10のように見えてしまいますが、DD51です。

この2251は、ハイグレード(HG)仕様。

急行「だいせん」用に購入したのと同じですね。

付属品

付属品は、驚くほどたくさんあります。

写真最上段から、列車無線アンテナ(グレーのもの)、列車無線アンテナ台座、TNカプラー。

その次の段左からホイッスルカバー(カバーの無いホイッスルと列車無線アンテナは使用しません)、ATS車上子、アンテナ用穴開け治具(グレーのもの)、ダミーカプラー台座とダミーカプラー。

下段左からナンバープレート、メーカーズプレート、ヘッドマーク(白いランナーの「トワイライトエクスプレス」「はまなす」、青いランナーの「北斗星」「カシオペア」)。鍵のような形をしたヘッドマーク台座、薄緑の補助ウェイト、青いヘッドマーク取り付け治具、です。

プラモデルじゃないのでパーツがたくさんあればハイグレードなのか、というのは必ずしも当たらないんですが、別パーツというのはハイグレードっぽくていいと思います。

車番決め

選択できるナンバープレートは、

  • DD51 1137
  • DD51 1138
  • DD51 1141
  • DD51 1148

もちろん、いずれも「北斗星」牽引の実績があるものです。

もっとも思い入れのある車番は、「北斗星」ではなく「トワイライトエクスプレス」に乗車した時の牽引機、1140なんですが、残念ながら選択肢になし。

2014年11月 札幌駅にて

ですが、重連の相方が1148でしたので、こちらを採用。

もう1両は、1140の次番ということで、1141にしました。

「北斗星」に乗ったんじゃないの?と思われるでしょうが、この話はまた、改めて記事にしたいと思います。

ハイグレード仕様だけに、EF81同様、切り跡が見えないよう、脚の部分でランナーから切り離すタイプのナンバーとメーカーズプレートになっています。

作業時間が限られていたので、2両同時に作業を進めました。

手前が1148、奥が1141です。メーカーは、1137・1138・1141・1148のいずれも、日立です。

その他の取り付け

上の写真は、ホイッスル(カバー付き)を取り付けた後のものでしたね。

EF81とは違って、屋根がほぼ平らなので、ホイッスルを軽く指でつまんで簡単に取り付けられましたから、取り付け用に用意されている治具は使ってません。

ATS車上子は、車両を裏返して取り付けたんですが、特に写真も撮ってなかったですね。

どんなものか気になる方は、こちらをご覧ください。

TNカプラーに交換

まずは、キャブとボンネットの取り外し。

前回、そんなに苦労しなかったはずなんですが、センターのキャブが意外と外れにくかったですね。要領の説明が出来ずに申し訳ないですが、なんとか苦労して外しました。

前後のボンネットは、スライドさせるだけで簡単に外れます。

キャブの下には、ライトのスイッチがあります。しばらくは1148号機を先頭に、1141号機を次位にして走らせようと思いますので、1141の方は、スイッチをOFFにしておきました。

次に、スノープロウを外すのですが、動力ユニット分の末端部の下にある黒いツメを内側に倒しながら下に押せば外れます。

最初、このツメがどこに出ているのかわからず苦労したので、そのあたりの話は、この記事に書いています。

デッキの手すりも外れるし、キャブ下のカバーも外れるしで大変でしたが、簡単に元に戻せますので心配なしです。

というわけで、2両ともにTNカプラー化が完了です。

キャブ内部にあるライトスイッチの効果はこの通りです。

ライトスイッチONの1148
ライトスイッチOFFの1141

最後の仕上げは、もちろん、これ。

「北斗星」の仕上げ

ヘッドマークの取り付けです。

KATOのDD51(2015年の時点での再生産品)は、手すり間の鎖に引っ掛けるようなヘッドマークでした。

なので、半円形のヘッドマーク台座がうらやましかったんですが、今回のTOMIXのものは、その台座があります。

まずは、ヘッドマーク取り付け治具をボディと手すりの間に挟み込みます。

EF81のヘッドマークとは違い、下の写真のように、裏面に突起があります。

ヘッドマーク表面
ヘッドマーク裏面

台座の穴に、ヘッドマークの突起を差し込む、ということですね。

チェーンの後ろに台座を置いて、ヘッドマークの上下の突起でチェーンを挟み込むように台座に取り付けます。

取り付け後の写真は、治具を外した後のものです。

というわけで、「北斗星」牽引機の完成です。

では、それぞれを走らせてみたいと思います。

EF81+「北斗星」

ちょっと長いですが、M-13モーターを搭載したEF81の始動の様子を。

低速での走行が安定しています。DD51もそうですけどね。

後ろに続く24系客車は、車両ごとに窓配置の特徴があって、全車個室の「北斗星」らしいスタイルです。

前回はテーブルの上で車両の整備だけをしてましたから、こうして走らせてみると、さらに「北斗星」の魅力を感じます。

続いては、カーブの走行シーン。

前半部分は、若干色を補正しています。

普段、自作の大半径カーブはS字に組み合わせて使うことが多いんですが、今回は連続して30度のカーブとして使用してみました。緩やか過ぎて直線に見えてしまうかもしれませんが、高速で駆け抜けても違和感の無いカーブです。

続いては、写真を何枚か。

せっかくの流星が見えにくいですので、側面から。

柱が被ってますが。。

カニ24からディーゼル発電機の唸りが聞こえてきそうな感じがします。

「雷鳥」や「白山」などで使用されていたサシ481-76をベースに改造されて誕生したスシ24-503。模型では大型のベンチレーターを再現するため、503という限定した車両になったようですね。

前回触れた、デュエットのオハネ25 561/562と、オハネ25 563~566の違いです。

写真の左手が561/562(車番は561を転写)、右手が563~566(車番は563を転写)です。確かに、クーラーのファンが1つと2つとで違いますね。トイレ窓の違いの方が判りやすいですが。。

カーブの走行です。

同じカットを正面から。

「北斗星」らしい多彩な車両はボケてしまいますが、ヘッドマークを掲げたEF81が「北斗星」の存在感を示しています。

最後は後ろから。

カプラーチェーンは、こちらの方が判りやすいですね。

DD51重連+「北斗星」

こちらも、まずは駅の発車から。

重連でもギクシャクすることなくスムーズに発進する様子は、見ていて気持ちいです。

やっぱり、食堂車のテーブルライトが良い味を出してますね。

カーブを走る姿は、後ろからのものしかないんですが、DD51の重連が力強く引っ張っている感じはします。

最後に写真を何枚か。

EF81の写真以上に、ディーゼルエンジンの音が響いて来そうです。DD51ですからね。

重連の力強さは、走行シーンの方が感じられるでしょうか。

後方の車両の食堂車から赤い灯りが漏れているのが見えますね。

最後の写真は、やや上から。

緩やかなカーブを弧を描いて走る姿は、北海道らしい1枚となったでしょうか。

というわけで、前編・後編とで「北斗星」をじっくりと堪能しました。

今さら無理ですが、やっぱり、もう一度、乗ってみたかったですね。