寝台特急「あけぼの」の思い出(後編)
今からちょうど10年前の2013年の年末。寝台特急「あけぼの」に乗車した時の記録です。
深夜に運転停車した長岡駅までの様子は、こちらをご覧ください。
早朝の秋田駅まで
機関車をEF81に交換した「あけぼの」は、1時45分頃にひと気のない長岡駅をゆっくりと発車しました。
それから、しばらく眠りについたようです。
目を覚ましたのは5時過ぎにどこかの駅を発車するところでした。それからおよそ40分。
5時38分に、雪の残るホームからゆっくりと出発したので、時刻表を確認。象潟駅でしょうか。
6時30分頃。まだ暗い駅のホームに滑り込んだ「あけぼの」。
複数の車両が停車しているので秋田駅?と思ったものの秋田駅には時間が早く、ホームの柱にある駅名標を見て列車の遅れを知りました。
羽後本荘駅。30分ほど遅れているようですね。
大阪に戻った後、GPSの記録情報とを照らし合わせてみると、5時過ぎに発車したのは余目駅(15分遅れ)、5時38分に発車したのは遊佐駅(25分遅れ)だったようです。
羽後本荘を出て数分。おはよう放送がかかりました。頭の部分が途切れましたが、音声をお聞きください。
山形県内の強風の影響で27分ほど遅れているとのこと。
途中で渡る鉄橋の音は、一級河川、子吉川を渡る子吉川橋梁ですね。
秋田駅には28分の遅れで到着し、28分遅れのまま7時10分に発車です。
「こまち」が見えるので、間違いなく秋田駅です。
屋根のあるホームにも雪が積もっているのはさすが雪国ですね。駅構内も線路を除いて真っ白です。
青森までのラストスパート
東能代駅には、8時12分に到着。
窓には雪が貼り付き、写真ではまともに見えなくなってます。
手で拭えるような窓ではないですからね。
右手から秋田内陸縦貫鉄道の線路が近付いてくると、鷹ノ巣駅です。
8時41分に発車しましたので、25分ほどの遅れが続いているようですね。
8時56分頃に、大館駅に到着。ここでは、ホームに降ります。
除雪されたホームに降り立つと、改めて冬の東北に来たという実感が湧きます。
ホームに降りた理由はこれ。
花善さんからの「鶏めし」の購入です。
列車の遅れで25分ほど待って頂いていた、ということですよね。ありがとうございます。
車内に戻り、さっそく朝食として頂きます。
左が定番の「鶏めし弁当(当時850円)」、右が「特上鶏めし弁当(当時1,100円)」。当時は予約をすれば、こうしてホーム上での受け取り(購入)が出来てたんですね。
ごちそうさまでした。
その後、9時15分に碇ヶ関駅に停車。
続いて、大鰐温泉駅には9時24分に停車。遅れは30分ほどに拡がっているようですね。
大鰐温泉といえば、弘南鉄道。冬の弘南鉄道といえば、これ。
やっぱり、ラッセル車は雪の積もる線路が似合いますよね。
弘前駅には9時44分に到着。定刻なら新青森駅に着く頃ですね。それでも8分ほど停車するとのことなので、ホームに降りてみました。
この足跡の数が、機関車の魅力を物語ってそうですよね。我々も急ぎます。
雪の積もる駅構内と、うっすらと雪をまとったヘッドマークがいいですね。赤いEF81が白い景色に映えます。
上野駅では見られなかった雪の付着など、東北に来たと実感します。
8分の停車で弘前駅を発車し、新青森駅に停車。44分の遅れで10時29分に発車したので、次は終着、青森駅です。
列車が遅れて、予定が若干乱れてしまいますが、10時30分を過ぎても「あけぼの」を楽しめたのは良かったですね。
多くの観光客が弘前で下車し、けっこう空いて来ました。
最後の車内放送があったのは10時34分頃のこと。
映像の始めに映るDE10-1122は、青森到着後に青森車両センターへ回送される際に牽引するディーゼル機関車です。
結局、青森駅は10時35分、43分の遅れで到着しました。
青森駅到着後…
写真は、最後尾車両(1号車)側に牽引されたDE10-1122です。
予定では、「あけぼの」が9時52分に青森に着いて、回送の発車などを見送った後、10時35分に秋田行普通列車に乗って川部へと戻る予定だったんですが、43分の遅れで予定が乱れてます。
「あけぼの」到着を待っていた普通列車に慌ただしく乗り換えることが出来たので、ホッとした頃に、車窓から撮った写真です。
が…。
青森を発車してすぐのこと。
GPSレコーダーが無い…。
「あけぼの」のベッドにかかるカーテンのフックに引っ掛けたままのはず。。
手に取った記憶が無いので間違いないです。というわけで、次の新青森駅で下車。次に来た列車で青森駅に戻って「あけぼの」への忘れ物の確認。が、駅員曰く、「既に車両センターへ向かってしまったので駅ではどうしようもない」と。
車両センターへ直接取りに行くこともできるけれど、明後日(12/31)の朝以降なら青森駅で受け取れるようにできますけど、どうしますか?と。
ちょうど、明後日は浅虫温泉から青い森鉄道で青森に移動し、30分後の特急「つがる」で鷹ノ巣へ移動するので、青森駅で受け取ることに。そんなわけで、青森での旅行中のGPSの軌跡は記録できませんでしたが、GPSレコーダーそのものは、無事に受け取ることが出来ました。
というわけで、青森駅での受け取り後、気持ち的にもちょっと余裕が出来たこともあって、昨夜上野を出た「あけぼの」が到着した姿を撮影しにホームへと降りました。
12月31日の朝は、青森駅にも雪が舞ってました。
トレインマークをアップで。
機関車は、EF81-137。
2日前の列車よりもヘッドマークに付着する雪の量が多いですね。
EF81を切り離すと、カニ24-100の妻面が見えました。
EF81を切り離した後、最後尾車両にDE10が連結されました。
結局、回送が発車する時間までには間に合わず、鷹ノ巣へと向かう「つがる」の待つホームへと移動しました。
というわけで、「あけぼの」を堪能した旅となりました。
大阪にて
「あけぼの」の車内に忘れてしまったGPSレコーダー。
旅行を終えて自宅でGPSの記録データを整理していると…。
青森駅から青森車両センターへの軌跡が残されていました(車両センターから南東方向へと線が伸びているのは、12月29日にセンター内で停車中の「あけぼの」車内で電池切れになり、31日にGPSレコーダーを受け取って鷹ノ巣へ向かう特急「つがる」車内でGPSを受信したことで直線でつながれているためで、移動の軌跡ではありません)。
GPSレコーダーのちょっとした「一人旅」の記録となりましたね。