EF64 と 米タン と 急行「ちくま」と
米タン(米国陸軍輸送隊が保有していたタキ3000)8両をDE10で牽引した話を3週間ほど前に書いたばかりですが、DE10は米軍基地までの非電化区間での牽引機。
電化区間を走る電機が欲しいと思っていた時に、目にしてしまったのが、EF64。
関西圏を走るわけではなく、それまであまり興味が無かったのですが…。
EF64 0 2次形
購入したのは、KATOの3091-2「EF64 0 2次形」です。
EF64の0番台。中央本線などの勾配路線のために1964(昭和39)年から製造された直流電気機関車です。
1次形は、当時まだ多かった客車(旅客列車、しかも旧客)を牽引できるよう電気暖房装置(EG)を備えていましたが、この2次形は貨物牽引用として、電気暖房装置を搭載しなくなったタイプとなります。
そのため、外見上の違いとしてはスカート部から電暖ジャンパー栓がなくなり、車体側面からは電暖表示灯がなくなっています。
確かに、スカート部はスッキリしてます。
付属パーツはシンプル。ナンバープレートとメーカーズプレート、それに交換用のナックルカプラーです。
2次形で選べるナンバーは次の通り。
15(川崎)
18(東芝)
22(川崎)
27(川崎)
新製時の配置は、いずれも甲府機関区。目的が中央本線での輸送力増強ですからね。
4つある選択肢のうち、東芝は1つだけですが、選んだのは、この18。
18を選ぶ方、多いんじゃないでしょうか。
EF64 18号機
というのも、この18号機は、JR中央本線勝沼ぶどう郷駅のそばにある甚六桜公園に保存展示されている有名な車両だから。
最初の2枚は2013年。3枚目、4枚目は6年後の2019年の撮影です。2019年は側面の補修跡がパッチワークのようにまだら模様となっていて、ちょっと痛々しい感じですが、メーカーズプレートはきれいに残っていました。
ちなみに、2013年、2019年ともに10月に旅行に出かけているのは偶然では無く、ワインの新酒が飲めるタイミングだから(笑)。旅行のお目当ては、ワインです。
2013年の旅行中、甲府駅で見かけたのが、こちら。
EF64 39です。これは、基本番台(0番台)の5次形にあたるもので、18よりも10年近く後に製造された車両です。18の方は2次形なのでJR貨物に継承されましたが、こちらの39は、JR東日本に継承されていて、工臨での運用についていたようです。
EF64 18には無い電暖表示灯が見えますね。
というわけで、
EF64 18として、出場を待ちます。
カプラーは、ナックルカプラーに交換。EF81と違って、そのままストンとスノープロウを下に外せるので、交換も簡単でした。
TNカプラーへの対応
が、これだけでは、TOMIXのタキ3000は牽けません。タキの方は、TNカプラーですからね。
なので、ナックルカプラーに穴開け加工。
どうすれば、見栄え良く加工できるかをいろいろと試行錯誤してるんですが、素人の加工ではきれいにならず…。いい方法が見つかれば、ご紹介したいと思いますが、とりあえずはTNカプラーと連結が出来る状態になりましたので、OKとしておきます。
単機で走らせて、連結しない状態のカプラーが表に出ることは無いですし…。(かなり見栄えが悪いです)
動画撮影
まずは、駅の通過シーン。
続いても駅ですが、ホームを背後にしているため、シルエット的に。
相方のサンライズは、あまり気になさらずに。。
EF64+タキ3000の最後は、久々に「乗ってみた」撮影。
もう少し明かりが欲しいですが、夕暮れ時の走行という感じでしょうか。
最後尾タキ3000の後ろに、TNカプラーに替えたコキ106をつなげて、カメラを載せています。客車のときよりも違和感がないのはなぜでしょうね。
写真撮影
深夜の駅の静かな感じが漂います。
貨物はホーム上の賑わいが無くても絵になります。
KATOのナックルカプラーとTOMIXのTNカプラー。今回は、ナックルカプラーの突起部分を削らずに、その脇に穴を開けましたが、これでもS字カーブで開放されることなく、しっかりと走ってくれました。
急行「ちくま」
EF64を購入した理由のもうひとつが、急行「ちくま」を走らせてみたかった、ということ。
TOMIXの98449「JR 12-3000系・14系15形客車(だいせん・ちくま)セット」を購入したのが半年前のこと。
当時は、急行「だいせん」で走らせることしか考えておらず、トレインマークも「だいせん」で満足していたんですが、TOMIXのDD51を購入し、いざ、客車をTNカプラー化しようとしたときに、一抹の不安を覚えたんです。
これを書いたころは、KATOのナックルカプラーに加工をすることでTNカプラーと連結できることを実体験する前だったからなんですが、今となっては、見た目はともかく、走らせて自然開放されることがないことも体験済み。
というわけで、スハネフ15のTNカプラー化と、トレインマークの「ちくま」換装を実施しました。
やっぱり、アーノルドカプラーとは雲泥の差ですよね。
ジャンパー栓を取り付けたのも、見た目の違いとしては大きいですかね。
ただ、トレインマークの交換のために側面窓を外す必要があって、意外と面倒。
急行「だいせん」に見切りを付けたわけでは無く、これからもDD51牽引で「だいせん」を走らせたいので、スハフ12は「だいせん」のまま。
つまりは、スハネフ15を最後尾として、スハフ12を牽引すれば「ちくま」。スハフ12を最後尾として、スハネフ15を牽引すれば「だいせん」、と。これで、手間をかけずに楽しめそうです。
ただ、まだ試してないですが、「だいせん」走行時に、DD51との隙間から「ちくま」が顔を見せそうではありますが。。
では、走行の様子を。
え?そこで被るの?という動画ですが。。
動画の最後は、これまで撮ったことのなかったアングルから。
実際に、「ちくま」が走ってきたら、こういう撮り方をするかな、という気持ちで撮ってみました。
最後に、写真をいくつか。
12系座席車+14系寝台車は、電暖も必要ないですし、2次形で牽引してもNGではないはずです。
実際、急行「ちくま」が電気暖房装置のないEF64で牽引されたケースもあるみたいですしね。
とはいえ、どこまで趣味の鉄道模型にリアリティを求めるか、というところだと思います。極論を言えば、リアルに走っていた全車両を揃える必要が出てくるわけですし。「楽しむ」だけなら、多少の現実離れもアリだと、思ってます。まぁ、TOMIXの「国鉄客車 カニ24-0形(後期型・銀帯)(M)」を従えて、客車だけで走らせるのは、さすがにいかがなものかとは思いますが…。
というわけで、今回は、「これまであまり興味のなかった」EF64が、「力強くてカッコいい」と思うようになったお話でした。