QNAPのOS QTS 5.0.1.2145 Build 20220903 リリース

2022年9月15日に、QNAPのOS QTS5.0.1.2145 Build 20220903 がリリースされました。

5.0.1 ?

前回のリリースは、QTS 5.0.0.2131 Build 20220815 として、記事を書きました。

それから、まだ1ヶ月も経っていないので油断してましたが、Qfinderでアップデートの通知があったので、慌てて公式サイトを確認してみたんですが、QTS 5.0.0 の最新は 2131 build 20220815 のまま。

あれ?と思ってよく見てみると、アップデートの案内は QTS 5.0.1 だったんですね。

QTS 5.0.1 は、まだ縁のないバージョンだと思って詳しく追っていなかったんですが、QTS 5.0.0 よりも当然ながら新しい機能が追加されています。

公式サイトの履歴を見ると、

QTS 5.0.1.2034 build 20220515 Public Beta … 2022年5月19日
QTS 5.0.1.2079 build 20220629 Public Beta 2 … 2022年7月8日
QTS 5.0.1.2131 build 20220820 Public Beta 3 … 2022年8月23日
QTS 5.0.1.2137 build 20220826 Release Candidate … 2022年8月30日

と、いずれも正式リリースには至っていないものだったようです。

それが今回、晴れて正式リリースとなった、ということのようですね。

これまでのリリースの内容をチェックしていませんでしたので、それらとの差異が判りませんので、5.0.0 と 5.0.1 の違いを見てみたいと思います。

もちろん、4.X.X から 5.0.0 への変更の時ほどにはインパクトはありませんが、気になる機能追加がいくつかありますので、そのあたりを少し掘り下げてみたいと思います。

いつものように、全てを記載するわけでは無く、個人的に気になったところだけですので、興味のある方はぜひ公式サイトをご覧ください。

まずは、これ。

Replace a RAID Disk with a Spare Before Potential Failure

RAIDを組んでいるHDDは、故障した場合でも復旧できるというメリットがありますが、「故障前」から、つまりはSMARTエラー検出等でディスク障害の兆候が見られた時点で交換が出来るようになる、とのこと。

突然壊れた場合はこれまでと同様ですが、それに加えて、事前に交換するチャンスが広がる(よりデータを保全できる可能性が高まる)ということですね。

その兆候を見落としてしまったら同じことですが。。

Enhanced Transfer Speeds for SMB Encryption

QTS 5.0.1は、AES-NI によって、暗号化のパフォーマンスが大幅に向上されるそうです。

ただ、AES-NI っていうのは、x86命令セットへの拡張機能なんで、ARMベースのNASには無縁なんでしょうね。。

When importing users, you can now choose to require imported users to change their password upon their first login.

ユーザーをインポートしたとき、そのユーザーの初回ログイン時にパスワードの変更を要求することができるようになったとのこと。同じパスワードを使いたいユーザーには気の毒ですが、セキュリティ向上は大事なことです。

Merged live update settings and auto update settings into a single user interface.

コントロールパネルからのライブ更新設定と自動更新設定が 1 つのユーザーインターフェイスに統合されました。

【5.0.0】コントロールパネル > システム > ファームウェア更新
【5.0.1】コントロールパネル > システム > ファームウェア更新

上の設定画面からもお分かりの通り、ファームウェア更新タイプとして「セキュリティ更新」だけを選ぶということも可能となりました。

機能の追加(変更)は必要ないけれど、セキュリティ更新だけは行いたい、というニーズはあるでしょうね。

その他にも、たくさんの機能追加があります。

公式サイトでご確認ください。

自動アップデート

このように、多くの機能追加がある5.0.1ですが、正式版としてリリースされたためか、5.0.0で稼働中のNASから「ファームウェア自動更新」で、5.0.1に自動的に更新されるようになります。

というか、自動更新を設定しているNASが、知らない間に(というと失礼ですね。自動更新を設定しているわけですから)5.0.1になっていました。

最下段の TS-228A が 5.0.1.2145 になっています。

ログインすると、

QTS 5.0.1 になってました。

使い勝手の変化などは、まだ実感できていませんが、面白い(気になる)話題があれば、取り上げてみたいと思います。