外付けSSDケース(LHR-LPNVMU4CD)を使う

PCストレージ容量とデータ容量との闘い

普段、自宅ではDELLのノートPCを使用しています。

購入して4年以上になるので、それなりに不満も出てくる頃かなと思うのですが、メモリを32GBに増やしたこともあるのか、さほど「買い換えたい!」という思いも無く、今に至っています。

NVMe SSDは2つ搭載していて、OSのあるドライブは、標準の512GB。もうひとつは増設した1TBです。こちらはデータ領域として使用しています。

購入したのはコロナ禍の真っただ中で外出をすることも少なかったんですが、最近はコロナ禍以前と同じくらいに旅行にも出かけるようになりました。

そうするとどうなるかというと、アクションカメラなどで撮影した動画が、恐ろしくストレージを圧迫してくる、ということです。

マイカーでの旅行はそれほどでもないんですが、飛行機や鉄道の旅行だと、車窓をHDR-AS300で撮るもんですから、1回の旅行(1泊2日)で50GBを超えることもザラで、今年GWの鉄道旅行では100GBを超えました。

データはひとまず内蔵のSSDに保存するんですが、PC購入時は1TBで十分だと思っていたのに、このペースで保存していると、あっという間にひっ迫してきます。

で、NASに逃がすんですが、PCからは解放されるものの、大きな問題が出てきます。

動画編集にNASは…

それが、NASの遅さ、です。

誤解されそうなのであらかじめお断りしておきますが、製品としての性能を批判しているのではなく、環境の悪さを嘆いています。

NASはQNAPのTS-233を使用していますが、ストレージは5400rpmのHDD。Wi-Fiルータに接続して、PCとの間の通信は Wi-Fi 6(802.11ax)です。

この状態で、PCからのアクセスにどれくらいの速さが出るかというと…。

シーケンシャルの読み込みでおよそ40MB/sです。

一方、データ保存用のNVMe SSDはというと、

およそ1500MB/s。ざっと40倍です。いや、逆です。NASにデータを移してPCから読み込むと、速度が1/40になっちゃうんですね。

写真(静止画)は容量が比較的小さいので内蔵SSDの方に置くので、NASから読み込むのは動画の大容量ファイルだけ。編集中の一時ファイルはもちろん内蔵SSD側に書かれますので、そこは心配不要なのですが、プロジェクトを読み込むごとに、大量の動画ファイルが読み込まれますので、NASではつらいと思います。

実際にはNASのファイルを動画編集に利用したことは「ありません」。なので、意外と快適だった、という結果になるのかもしれませんが、旅行など大規模な動画編集は一度(一日)で終えることは稀で、何回もプロジェクトを読み込むことになり、しかも編集後半になればなるほど読み込むファイルが増えるので、そういうときは、一旦NASから必要なファイルを全部、内蔵SSDにコピーしてから編集しています。

その手間を考えると、内蔵SSDクラスのストレージがもっとあるといいのにな、と思ってしまいます。

内蔵のSSDを大容量のSSDに置き換える、という選択肢もあるんですが、外付けSSDケースで代用できないか、と考えたのが今回のテーマです。

2TBのNVMe SSD購入

というわけで、2TBのNVMe SSDを購入。シリコンパワーのUD9N、PCIe 4.0×4です。読込5,000MB/s、書込 4,800MB/sという、現状の手持ちPCでは活かせない(笑)、ハイスペックのSSDです。

PCを購入した頃は、2TBのSSDはGen3でも2万円を超えていたかと思います。それが今ではGen4でも1万円台半ばで手に入る時代です。楽天のシリコンパワー公式ストアで、楽天ポイントの還元分を加味したら15,000円を切る価格でした。

一時保管用のストレージとはいえ、大きい方が何かと嬉しいですからね。

現状だとGen3でいいんですが、そのうちにPCも買い換えるでしょうし、その時に活かせるかな、とこちらを選んでおきました。

で、ケースはAOTECHの AOK-M2NVME-U31G2。かなり前(コロナ禍前)にヨドバシカメラで購入したように記憶しています。

手持ちのSSDを何度も取り替えては使っているので慣れたものです。USB側のネジ2本を外して中の基板を引き出し、SSDを装着して戻すだけ。

「ディスクの管理」でNTFSにフォーマットすれば、普通に2TBの外付けSSDの出来上が…、あれ?

フォーマットは出来たんですが、なぜかドライブとして認識しなくなりました。さすがに2TBのSSDが死んだかと思ってヒヤッとしたんですが、他のPCに接続すると普通に認識します。フォーマットしたてなので、中は空っぽですけどね。

でも、ノートPCでは、「ディスクの管理」にすら出なくなって、

こんな状態に。

念のためにと、あえてUSB2.0のケーブルでつないでみると、認識しました。

あんまり嬉しい数字じゃないですけどね。。

まぁ、まったくつながらないよりはいいかな。いやいや、外付けHDD以下じゃん。。

別メーカーのものですが、256GBや512GB、1TBのSSDは問題なかったので、ひょっとしたら、2TBになることで消費電力が増えるので電源の問題?と、セルフパワーのUSBハブを挟んでみることに。

このときのものです。クーラーの話しかしてないので(って、当たり前か)、スペックを書いてなかったんですが、USB3.0のセルフパワーハブが付いてるんです。

で、つないでみると…。

あれ、途中で落ちた。。落ちたというか、ドライブとしての認識が途絶えました。

完遂するときもあるんですけどね。

まぁ、こんな感じです。USB 3.2 Gen 1 ポート接続ですから妥当な値ですかね。

が、安定しなければ使えない…。

というわけで、もう一度PCを見つめてみました。

DELL G7 17 7700 の Thunderbolt

PCを購入して4年。今まで、一度も意識したことがなかったポートがあります。それが、「Thunderbolt 3 USB Type-Cポート」。

DELL公式サイトの製品マニュアルには、

このように Thunderbolt 3 USB Type-Cポートが記載されています。

Logitec LHR-LPNVWU4CD

「これ、使えるんじゃない?」と期待を込めて購入したのが、LogitecのLHR-LPNVWU4CDです。

本当に、Thunderbolt 3 として接続できるなら、これほど素晴らしい話はないですよね。

実のことを言うと、このケースを買うことを前提に2TBのSSDも同時に購入していて、1日早くSSDが届いたので手持ちのケースで遊んでみた、というが本当のところ。

なので、2TBで不安定でもさほど焦ってなかったんです。翌日にはこれが届く訳ですし。

というわけで、届いてすぐに開封。

上から、本体(SSDケース)、放熱シート、予備ロックノブ、予備ネジ、ドライバー、シリコンバンパー、USBケーブルです。

組み込みも簡単。ちなみに、紙の取説は同梱されてません。ネット上からPDFをダウンロードする必要があります。とはいえ、商品ページを見れば、接続までの一通りのことは判りますけどね。

付箋を乗っけてるわけではありません。。放熱シートです。

SSDは、先ほどまで使用していたものですから、フォーマット済みです。

で、Thunderbolt 3 USB Type-Cポートに接続すると…。

当然のように認識しました。何度かCrystalDiskMarkを動かしましたが、極めて安定してます。

その結果はというと…。

うーん。USB 3.2 Gen 2ですね。。

このあと、PC側、Thunderbolt 3の問題?ということで、Thunderbolt コントロール・センターを確認。

NVMファームウェアのバージョンが古いのかも、と思いつつ、DELLからこれ以上新しいバージョンは提供されてないですし、ひとまずは「しかたない、これで行こう」ですかね。

GB単位の動画ファイルを内蔵SSDから外付けケースにコピーしたら、これくらいの速度は出ますし、大きな不満は無いです。

内蔵のデータ用SSDと比べると速度は確かに落ちるんですが、これまで使用していた USB 3.2 Gen 1ポート接続と比べると2倍は出ていますし、NASからの読み込みと比べれば劇的に速いです。

まぁ、それならもっと安いケースがあった、というのも事実ですが、Thunderbolt 4対応のPCに買い換えた時に「買っててよかった」と思うことにしましょう。