QNAPのOS QTS 5.0.0.1986 Build 20220324 リリース

2022年3月29日に、QNAPのOS QTS5.0.0.1986 Build 20220324 がリリースされました。

変更内容は?

前回のリリースは、QTS 5.0.0.1932 Build 20220129。

およそ2ヶ月ぶりのリリースです。いよいよ、安定してきた、ということでしょうか。

では、今回の改修内容を見てみたいと思います。

んん?

バグフィックスが30件もある。。

まだ、安定にはもう少しかかる、ということですかね。

期間が空いたのは、旧正月(春節)を挟んだから?なのかも。

まずは、セキュリティアップデート。

– Fixed the security issue CVE-2022-0847. For details, see https://www.qnap.com/go/security-advisory/qsa-22-05

ローカル権限昇格の仕組みに脆弱性があり、悪用された場合、特権のないユーザーが管理者特権を取得し、悪意のあるコードを挿入する可能性があるとのこと。

専用のページが作成されているですね。

続いて、バグフィックス。

すべては紹介できませんので、個人的に気になったものをいくつか。

– QTS would use an unexpected Japanese font when users selected Japanese as the browser language and then selected “Auto Detect" in QTS language settings.

ブラウザの言語設定を日本語にしていて、QTSでの言語設定を「自動検出」にしていると、QTSは「予期しない日本語フォント」を使用していた、と。

何ですかね。予期しない日本語フォント、って…。

というか、QTS側での言語設定って、どこでするんでしょう。。

– QTS could not correctly display encrypted shared folders when the remaining storage space was insufficient.

ストレージスペースの残領域が少ないと、暗号化された共有フォルダを正しく表示できなかったということです。暗号化からの復元処理の実行にもテンポラリ領域が必要でしょうからね。方式にも依るんでしょうが。

システム開発に携わっていると、「まぁ、仕方ないよね」と思えるんですが、そうでなければ、「なぜだ」ということになるんでしょう。

でも、これ、解消した、ってこと!?

– Control Panel would automatically grant the read/write permissions of an external drive to random users after a NAS restart.

なんだこりゃ、と思ったのがこれ。

NASを再起動した後、外付けドライブのリード/ライト権限を、「ランダムなユーザー」に与えていた、と。

ソフト開発をしていると「あぁ、こういう原因なんだろうなぁ」というのが、ある程度推測できます。もちろん、ソフト的にランダムな数値を発行しているわけがありません。ランダムに見える振る舞いになってしまっている、ということですね。

実は、こういう不具合の方がめちゃくちゃ単純なバグで、ソースコードの1行を修正するだけだったりします(笑)

↑ このバグがそうだとは限りません。

– The TS-231K and TS-431K could not detect USB devices connected to the front USB ports.

TS-231K と TS-431K が、前面USBポートに接続した外付けドライブを認識しなかったとのこと。

特定の機種だけで発生するようですね。TS-231K は、ホームユースの中でも上位なので、使用されている方も多いのではないでしょうか。後ろにはUSBポートが1つなので、前面にも常時接続しているケースも多いかと思います。

改修されて何よりです。

– Subfolders created in QTS 4.5.4 could not inherit folder permissions that were granted to their parent folders in QTS 5.0.0.

QTS 4.5.4 の時に作成したサブフォルダが、QTS 5.0.0 に更新すると親フォルダに付与されたフォルダ権限が継承できなかった、と。

あれ、ちょっと気になりますね。確認しておきます。

この改修って、QTS 4.5.4 から改修以降の 5.0.0 化するなら大丈夫、ということなんでしょうか。それとも、現行 5.0.0でフォルダ権限が継承されていない状態から、改修 5.0.0 にアップデートすると、きちんと継承するよう再変更してもらえるんでしょうか。。

– In Windows, users could not open a previous version of a file located in the NAS home folder.

NASのホームフォルダにある以前のバージョンのファイルが、Windowsから開くことが出来なかった、とのこと。何でしょうね、これ。

特に問題が気になったことは無いのですが。

– The system default gateway would disappear and could not connect to the Internet after users connected a 100 Mbps Ethernet cable and then restarted the NAS.

100Mbpsのイーサネットケーブルを接続してNASを再起動すると、システムのデフォルトゲートウェイが消えて、インターネットに接続できなくなるとのこと。えーっ、です。

1Gbpsなら大丈夫、ということなんでしょうね。それほど 100Mbpsを使用しているケースが減ってきているということなんでしょうかね。

最後に。

– QTS occasionally could not update virus definitions if users chose to check for virus definition updates every day.

ウイルス定義の更新を毎日確認することを選択していると、ウイルス定義を更新できないことがあった、と。

これは、実害とまでは言わないですが、経験ありですね。

コントロールパネルから[アプリケーション]>[アンチウイルス]のステータスを見ると、「更新完了」にならずに更新できなかった旨の表記(正確な文言は記憶してません)が出てました。

数日続く、ということは無かったと記憶しているので、すぐに影響があるとは思わないですが、アップデートしておきたいですね。

他のバグフィックスが気になる方は、公式サイトをご覧ください。