QNAPのOS QTS 5.1.1.2491 Build 20230815 リリース
Qfinder Pro を立ち上げると、稼働中のNASに、バージョン更新の通知が出ていました。
上から2つめのTS-228Aは、先日、手動で 5.1.0.2466 へとアップデートを行ったばかり。
7月25日にリリースされた QTS 5.1.0.2466 Build 20230721 ですね。
変更点は?
アップデートして数日後に New↓ が出てたということになります。5.0.1から5.1.0へと比較的大きな変更がありましたから、多くの不具合が生じてるんでしょうかね。
管理画面から更新のチェックをしてみると、
5.1.1.2491 Build 20230815 がリリースされているようですね。
って、あれ? 5.1.0 から 5.1.1 に変わってる…。
なんか早くないですか?
というわけで、どんな変更があったのか、確認してみましょう。
前回、5.1.0.2444 から 5.1.0.2466 のときは、記載内容の多くがさらに前回の記載とほぼ同じで、変更点があまりなかったのですが、今回の 5.1.0.2466 から 5.1.1.2491 へは、多くの変更があるようですね。
今回も、個人的に気になった項目をピックアップしてみたいと思います。
セキュリティアップデート
- Applied multiple security updates to further enhance system security.
まずはセキュリティアップデートですが、特に具体的な内容はなく、複数のセキュリティ更新プログラムを適用した、という内容ですね。
機能強化
- Upgraded the IronWolf Health Management (IHM) utility to implement support for the latest ST drive models as well as future models within the IHM-supported range.
- Upgraded the Western Digital Device Analytics (WDDA) utility to update the generated recommended actions.
ストレージ&スナップショットとして、上記の記載があります。
Seagateの「IronWolf」シリーズ、Western Digital のデバイスに対する診断機能が強化された、ということなんでしょうかね。
すみません。機能強化は、どれもあまり興味を引く項目ではなかったです。。
解決された問題
- Fixed an issue where some users would encounter certain unexpected storage issues when reinserting a disk after a firmware update.
ファームウェアのアップデート後にディスクを再挿入すると、予期しないストレージの問題が発生することがあるという問題が改善されたようです。どんな問題なのか、一過性のものなのか、再起不能なものなのか、そのあたりが判らないので何とも言えないですが、RAIDを組むのが半ば当然のNASですからディスクの再挿入は起こり得ること。しかも、問題が生じたときに再挿入することが多いだけに、気になるところですね。
もっとも、それが「改修された」ということですから、アップデートしておいた方がいいんでしょうね。
- Fixed an issue where some files could not be recovered when recovering a folder with a large number of files from a recycle bin.
ゴミ箱は、一時保管場所ではなく、ゴミ箱だった、ってことですかね。。
大量のファイルが含まれるフォルダをゴミ箱から復元しようとしたら失敗することがあったそうです。それが改修されたようですね。
- Fixed an issue where some files could not be transferred when dragging and dropping a folder with a large number of files.
ファイル数が多いフォルダをドラッグ&ドロップすると、一部のファイルが転送されないという問題があったそうですが、これってWindowsでも普通に起きてませんでしたっけ?
同じローカルPC内のフォルダを移動させようとしたときに、ファイルが残っていることって、あったような気がするのですが。。
- Fixed an issue in HybridMount where users could not connect to a remote mount via Samba if the password contained certain special characters.
以前にもこの手の不具合改修を見た気がします。HybridMount では無かったような気がしますが、パスワードに特殊な文字を設定するのって、リスキーなのかもしれませんね。セキュリティー的には安全側なんだとは思いますが。
- Fixed an issue where when two users were simultaneously logged in to the same NAS and one user performed certain actions on a folder (either in File Station or via Samba from a remote client), the other user would encounter an unexpected error message when trying to access the same folder in File Station.
我が家では、同時に複数ユーザーが同じNASにアクセスする可能性は限りなくゼロに近いんですが、使用する組織の規模が大きくなればなるほど、同じフォルダに同時にアクセスする可能性は高まりますよね。そのときに予期しないエラーメッセージが表示されていたとのことですが、操作に問題はなく、エラーメッセージの表示だけの問題だったんでしょうか。それなら大きな問題では無いと思いますが、いずれにせよ、その不具合は、今回のアップデートで改修されるようです。
- Fixed an issue where users could not access folders via Samba if their username contained certain special characters.
さっきは、パスワードに特殊な文字を使うケースでしたが、こちらは、ユーザー名に特殊な文字を使ったケース。samba経由でアクセスできなかったそうです。特殊な文字って、どのあたりを言うんでしょうね。
特定の言語圏の人には普通の文字、例えばウムラウトのある文字などが特殊な文字と言われているのか、それとも、誰が見ても「記号」のような文字を指しているのか。西洋の方からすると、日本語文字も特殊文字でしょうし。って、さすがにNASに漢字でユーザー名を登録しようと思ったことはないですけどね。
今回は、他にもフォルダー名に特殊な文字が含まれるケースの別の不具合改修もあったり、と、芋づる式に似た(同原因/類似原因の)不具合が見つかって改修された、という感じがします。
最後はこれ。
- Fixed an issue where Notification Center could not send notification emails when notification rules were triggered.
通知ルールが発動したときに通知センターが通知メールを送信できない問題を修正した、とのこと。
そういえば、最近、管理画面に入ったとき、
こういう通知を頻繁に見ていました。これって、改修されたとされる問題が原因だったんですかね。
ちょっと気になるので、アップデートして確認しておきたいと思います。
というわけで、今回も個人的に気になる変更点を見てきましたが、解決された問題は、全体で40個近く挙げられています。すぐにでもアップデートを、という程のものではないかもしれませんが、上記通知の件が改修されるのかどうかも気になりますし、アップデートしておきたいと思います。