「○○のはなし」の乗車記録(その1)
ちょうど1年前の2020年2月22日。
山陰本線を走る観光列車「○○のはなし」に乗車しました。
そのときの2泊3日の旅行から1年が経つわけですが、この1年間、宿泊を伴う旅行には一度も出かけられていません。。
1泊以上の旅行に、1年間出かけなかったのは、受験を控えた高校3年生以来かも、と思いながら、1年前の乗車を振り返ってみたいと思います。
「○○のはなし」とは
山口県西部の山陰本線を、下関(新下関)から東萩まで、土・日・祝日を中心に、1日に1往復する観光列車です。
使用される車両は、キハ47形7000番台。かつて観光列車「みすゞ潮彩」号として運行(2007年7月~2017年1月)していた車両をリニューアルして、装いも新たに2017年8月にデビューしたのが「○○のはなし」です。
車両の外装は「洋と和をつないだ海」をコンセプトに、2両にまたがる赤・青・緑のグラデーションが見事です。内装のコンセプトは「西洋に憧れた日本(洋)、西洋が憧れる日本(和)」で、1号車が「和」、2号車が「洋」となっています。
観光列車ならではの楽しみとして、車内では事前予約が必要ながら地元特産の食材を使用した弁当やお酒にあうおつまみ、デザートなどを食べることができます。
また、沿線自治体の協力の下、いろいろな車内イベントが開催されます(現在、コロナウイルス感染拡大防止のため車内イベントは中止)。
もちろん、列車旅としての魅力、車窓も楽しめます。日本海の間近を走る区間も多く、海を眺めながらゆっくりと走る列車の心地よい揺れを感じつつ、地元のお酒を頂く。最高です。
乗車した時のはなし
まずは車内の見学から
2020年2月22日土曜日。大阪を早朝に出発して中国道をひた走り、昼過ぎに萩に到着。東萩駅前のホテルに車を停め、13時30分頃、駅に向かいました。
1番のりばには、新下関から走ってきた「○○のはなし」が行先表示を「東萩」にしたまま停車しています。
駅員さんに許可を頂き(というか、積極的に勧めて頂き)、改札時間前にホームでの写真撮影。
一通り、ホームから見回したころ、駅員さんから「もうご乗車いただけますよ」と声をかけて頂き、改札を済ませて車内へ。
座席の指定を受けている2号車に落ち着く前に、まずは1号車のチェックから。
1号車は、写真手前右側(日本海側)が4人掛けのテーブル席、左側(山側)が2人掛けのテーブル席で、右手奥(と、写真にはないですが、もっと手前の右手)がカウンター席となっています。
2号車は、連結部側に沿線の特産物やお土産を売る販売カウンターがあり、客席の方は、すべて写真左側(日本海側)に向いた2人掛けのソファー席となっています。
指定を受けているのは2号車12番A/D席(4人掛け席の通例で、通路側に当たるB/C席は欠番になっています)。
2号車のおすすめシートは、今回座った12番A/D席と、8A/D席。窓枠は種車のままですので、二人とも目の前が窓ガラス、という席は意外と少ないんですね。JRのサイトには座席と窓位置の関係がわかる図がありますので、座席予約の際には、ぜひご確認を。
ちなみに、この列車(2020年2月22日の東萩発新下関行き)、とある駅のみどりの窓口で、1月22日の指定券発売日の10時打ちを目の前でやってもらったんですが、まさかの2号車完売。駅員さんも「?」という表情をされてましたが、懇意にしている日本旅行の社員さんに聞いたところ「団体さんが入られてるようですね。なんで連休初日にそんなことするかなぁ…」と(笑)
サイバーステーションでチェックすると滝部駅までは「○」だったので、滝部から下関までの団体さんのようでした。
ネットで調べていると、滝部から下関まで「○○のはなし」に乗車するツアーが見つかり、その募集期限の翌日に駅で確認してみると、半分くらいが戻されてました。で、12番A/D席を手に入れることができた、ということです。
そんなこともあって、乗車する数日前に空席に気付いた方も少なかったようで、滝部までは結局、団体から開放された席も満席にはならなかったんじゃないでしょうか。
東萩から仙崎へ
東萩駅を発車する直前に、アテンダントさんから手渡されたのが、紙製の旗。駅や沿線で手を振ってくれる方々に対して、こちらからも振り返して欲しい、ということです。
14時13分。定刻に東萩駅を発車した列車は、萩の街の外周を沿うように走ります。松本川・橋本川に別れる阿武川を渡れば、すぐに萩駅。
萩を出ると、ほどなく海岸線が現れます。
まだ萩を出たところですが、続きは後半(萩~下関)の その2 をご覧ください。