2025年春ダイヤ改正日 ~ エキスポライナー始動

2025年3月15日。JR各社でのダイヤ改正が実施されました。
2025年3月15日 JRグループダイヤ改正
JTB時刻表から、関西エリアのダイヤ変更を中心に見た記事がこちらになります。
2023年は大阪駅(うめきたエリア地下ホーム)開業によるおおさか東線大阪駅乗り入れ、昨年は直通快速の城北公園駅停車など、おおさか東線に関連する変化をダイヤ改正日に見てきました。
が、今年2025年の改正は、おおさか東線についての変化は特になし。
特急「まほろば」が定期列車化、といっても683系のリニューアル車両が使用開始となるのは4月5日から。
昨年、「まほろば」をホームから見送ったときの写真がこちら。

種別が「臨時特急」だったら、ダイヤ改正で訪れる理由も出来ますが、種別は「特急」ですし、使用車両も287系なので、違いは特に無いのかな、と。午後に運転される「まほろば92号」は表示が変わるんでしょうが、そこまでは…という感じがしてます。
なので、今年は、おおさか東線に一部乗り入れする快速「エキスポライナー」に着目してみました。
快速「エキスポライナー」とは
4月13日(日)から開催される大阪・関西万博に合わせて、今回の改正から閉幕の10月13日(月・祝)まで運転される快速「エキスポライナー」。
新大阪駅から大阪駅を通って、万博会場への駅シャトルバスが発着する桜島駅まで、おおよそ1時間に1本程度、新大阪駅から20分前後、大阪駅から15分前後で結びます。
新大阪・大阪(梅田)からは、大阪メトロ御堂筋線で本町へ、そこから中央線に乗り換えて新大阪から35分前後、梅田からは30分前後で会場の最寄り駅、夢洲駅に(ともに運賃は430円)行けますので、バス(運賃350円)への乗り換えと、バスの乗車時間が15分前後かかるJRルートがどれくらいの利用があるのかは判りません。が、桜島駅は大阪市内駅ですので、遠距離からなら大阪駅までの乗車券で利用できるため、割安感はあるかもしれないですね。
万博は4月13日からですが、開催時と同じように快速「エキスポライナー」は、「エキスポ」の名前を付けて運転されます。
開催後は、万博会場へと向かう多くの観光客が利用されるでしょうが、この1ヶ月間はどんな感じなのかな、と、運転初日の今日、様子を見に行ってきました。
始発駅・新大阪
新大阪駅を出る快速「エキスポライナー」の初列車は7:30発。その後に8:02発、8:20発と3本が出た後の4本目になりますが、9:41発の列車に乗ってみようと思います。

快速「エキスポライナー」は、全車自由席ですので、各列車に号数は付いていません。
「臨時」を強調する理由はよく判りません。。
この掲示でもお判りの通り、停車駅は、新大阪・大阪・ユニバーサルシティ・桜島、です。万博開催までは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)へのアクセス列車としても使用されそうですね。
ホームに降りてみましょう。

あれ。こっちは「快速」や「エキスポライナー」すらなくて「臨時」のみ。ちょっと物足りなさを感じます。
行先の方は、詰込み感のある「ユニバーサルシティ方面桜島」。万博開催までは「桜島に行って何するの?」って感じですからね。
ホームを大阪方へと移動します。

手前が9:28発の新宮行「くろしお5号」。奥は9:21に白浜から3番のりばに到着した「くろしお8号」。
停車位置は並んでいたわけではなく、9:28頃に「くろしお8号」が京都方に引き上げて行く際に撮影したものです。
28分というと定刻なら「くろしお5号」の発車時刻ですが、新幹線の遅れを受けて、4分ほど遅れて32分に発車するという案内放送がかかっていました。
と、発車案内板を見ると…。

「快速」表示はありませんが「エキスポライナー」が表示されていました。なんとなく安心です。
そういえば、ホームの乗車位置案内。

この「まほろば」は、最近新しくなったものでしょうね。4月から運行されるリニューアル車両の前面に掲げられるシンボルマークがデザインされています。
9:34頃に、大阪方からやって来たのは…
323系の「スーパー・ニンテンドー・ワールド」ラッピング編成でした。
「エキスポライナー」なので、「大阪・関西万博」ラッピングのLS20編成が来てくれないかなぁ、なんて期待してたんですけどね。外れました。
動画にも映っていますが、先頭車両で列車を待つ人が大勢いて、最後尾車両にもカメラを構えた人がたくさん。いずれも、かなり鉄分が濃い人たちです。中間車両は、意外にも行楽客が多くいらっしゃって、その大半がUSJへ行く方々のようです。
漏れ聞こえてくる話から、新大阪駅からUSJへと乗り換えなしで行ける、ということで利用されているようでした。
万博開幕までは、そういう利用が多いんでしょうね。
いよいよ乗車。ですが…
私は、というと、京都寄りの7号車に乗車。この選択、ちょっと失敗でした。それに気づいたのは少し後のこと。
まずは、写真を1枚。

通過駅表示は無く、非常にシンプルな画面です。
西九条を通過するのは、新大阪・大阪からの利用客を万博会場(当面はUSJ)に輸送する役目に徹する、という意気込みですね。
定刻に新大阪駅2番のりばを発車した「エキスポライナー」は、おおさか東線を大阪駅(うめきた地下ホーム)へと向かって走り始めます。
221系以外の車両でこの区間を走るのは初めてです。
2番のりばから乗車して、ホーム側のロングシートに着席したので、目の前にJR京都線の複々線が見えています。
淀川を渡り、JR京都線とをカーブで別れると、新御堂筋(道路です)の高架をくぐって、ほどなく地下線へ。
このあたりは221系からですが、何度も見ているので特に何も思わなかったんですが、転線する様子が無く滑り込んだ大阪駅は、21番のりば。「くろしお」や「はるか」の特急専用ホームです。
例の、可変式フルスクリーンタイプのホームドアが設置されているホームになります。
普段は特急車両しか入線しないはずですので、3ドアの通勤車両が営業運転でホームドアを開けたのは今日が最初なんじゃないでしょうか(…既にあったかもしれませんが)。
まず、ホームドアが開き、車両のドアが開きます。
ここで大勢の客が乗車されるんじゃないかと思っていたんですが、最寄りのドアから乗車したのは男性1名のみ。しかもスーツ姿のビジネスマンっぽい出で立ちです。
他のドアは意識してなかったんですが、発車後に車内を見回すと、新大阪からの人数とほとんど変わっていない気がします。
大阪駅からは環状線ホームからJRゆめ咲線(桜島線)直通の電車がありますし、西九条乗り換えを含めると数も多いので、わざわざ、時間を狙って地下ホームまで来る人は少ない、ということでしょうか。
大阪駅を出た「エキスポライナー」は、単線区間となり、勾配を駆け上がり、地上へ。
なにわ筋(府道41号線)との浄正橋踏切を通過します。
そこからはさらに高架を上って大阪環状線との並走になります。
福島・野田と通過して、というか、ホームはありませんので必然的に通過となりますが、次の西九条でも、最も北西寄りになる線路を直進し、ホームのない貨物線を走行して、そのまま桜島線へと直通します。
一瞬だけ桜島線の上り線を支障しますが、西九条駅に停車をしようとすれば、大阪環状線の外回りを越える必要があり、外回り線電車の走行を支障しますので、こちらでも西九条通過が理にかなっている、ということでしょうね。
というわけで、EF210-300番台や、貨物のコンテナが積み重ねられたヤードの見える安治川口駅も通過して、定刻の9:55にユニバーサルシティ駅に到着です。

ここで、ほぼ9割方の乗客が下車。目指すはUSJですね。
私もここで下車しました。

と、車内での写真・動画が、最初の1枚を除いて一つも無いのは、撮らなかったから、です。
マニアな方々は1号車と8号車に集中していたようで、7号車では、車内でカメラを構えている人は皆無。ほぼ全員が鉄道には興味がない(アクセス手段としか思っていない)USJへの行楽客でした。
なので、浄正橋踏切、西九条駅の通過など、乗車前に撮りたいと思っていた動画も、ロングシートに座っていては撮ることも出来ず。かといって立ち上がってカメラを構えた瞬間に浴びる視線に耐えられるだけの「鉄」のハートは持ち合わせていないので、目に焼き付けるだけにしました。
それはともかく(写真・動画を期待された方には申し訳ないですが)、大阪駅21番のりばでのホームドア開閉、浄正橋踏切、西九条駅の通過などの体験を、特急料金不要で楽しめるこの快速「エキスポライナー」。十分に堪能できました。
新大阪駅からユニバーサルシティまでは230円、大阪駅からなら190円ですから(4月1日以降は、それぞれ240円、200円に)、気軽に楽しめる、ちょっとした鉄道旅。おすすめです。
足を延ばして

大阪に住んでいながら、USJを訪れたことはほとんどなく、したがってこの駅で降りるのも相当に久しぶりです。

USJの入場料は結構な額ですが、このエリアまでならJRの運賃だけで楽しめます。といっても、今回はまったく立ち寄らず、桜島駅まで歩いてみました。

10時という時間からか、到着するJRゆめ咲線の電車からは大勢の行楽客が下車していきます。
駅からわずか数十メートル。

「ユニバーサル○○」と名付けられた施設が多い中での「桜島2丁目東」バス停。流されない大阪市交通局時代の命名っぽい感じがします。

横に見えるのはJRゆめ咲線。地下線ではなく、上部を緑地の広がる遊歩道が覆っています。
夢のあるUSJから、現実の鉄道車両が見えたり、鉄道の走行音が聞こえたりしないように、という配慮した結果、というのを聞いたことがあります。
ユニバーサルシティ駅から歩くことおよそ10分で、桜島駅に到着です。

奥に見えるのは阪神高速湾岸線の天保山大橋。
ここまで来ると、USJの雰囲気はほとんど感じなくなりますね。
来月の4月13日からは、ここJR桜島駅が、大阪・関西万博のアクセスルートの拠点の一つなります。これまで、終点の一つ手前、ユニバーサルシティで下車する客が多かったJRゆめ咲線も、半年間は全線乗り通す客が増えることでしょう。
大阪市内に住んでいるので、万博会場へは大阪メトロ夢洲駅が便利なんですが、桜島駅の利用も面白そうですね。
というわけで、肝心の「エキスポライナー」の写真・動画がほとんどない、運行初日の列車紹介でした。