MyDNS.JPのサブドメインをPOP3で維持する

自宅で設置しているサーバに、外部からアクセスできるようにと MyDNS.JP のサービスを使用してサブドメインを取得した、という話を書きました。

放っておくとサブドメインは削除される

しばらくは、記事に記載した自動更新で更新を続けていたんですが、今年の夏以降、ちょっとした事情があって、更新に使用していたサーバを止めることになりました。

実際には、問題が発生して「止まっていた」という方が近いのかもしれませんが、そのときはサブドメインのことまで頭が回って無かったんですね。

そんなある日、「MyDNS.JP管理システム」から通知が届いたんです。

おっと。そうでした。

公式サイトの「How to Use」にも記載されている通り、

皆さんが登録したドメインのDNS情報の生成期間は、最新の(最後の)IPアドレスの通知から一週間です。 この期間中は、IPアドレスの通知や、WEBからのログインが無くてもDNS情報が有効ですが、一週間以上まったくIPアドレスの通知がない場合には、DNS情報の生成をしなくなります。

(中略)

なお、一ヶ月以上全くIPアドレスの更新がない、もしくはログインも無いという場合は、登録データそのものを自動的に破棄しますのでご注意ください。

DNS情報の生成は、最後のIPアドレス通知から7日まで。従って、メール通知されるということはDNS情報が無効になっているということです。

試験的に動かしていたサーバを停止中ということもあり、実害は無いんですが、「1ヶ月以上全くIPアドレスの更新がない、もしくはログインも無いという場合は、登録データそのものを自動的に破棄します」ということですから、メールが届いた日から3週間を目途に、IPアドレスの更新をしないと、せっかく取得したサブドメインが、復活できなくなってしまいます。

「あれ?サイトにログインするだけでいいの?」という思いもあったんですが、実害がないだけに「絶対に忘れる」という自信があったので、自動的(もしくは半自動的)に、IPアドレスを更新できないか、と考えたわけです。

いろいろな更新方法

試験運用中は、そのCentOSのサーバからCronで1週間に一度、HTTPを用いた更新を行っていました。

でも、そのサーバを停止させているので、「代わりになる自動更新方法」を考えてみました。

上記の公式サイトにも記載されている通り、IPの更新方法には、HTTPだけではなく、FTPやPOP3を用いる方法があります。

FTP! と見てひらめいたのが、QNAP NASからFTPによるバックアップ(同期)機能を使用して、1週間に一度、更新できるんじゃないか、と。

というわけで、実際に実験。

FTPでの更新実験

まずは、QTSのHBS3で、ストレージ領域として、リモートFTPサーバの設定を行います。

MyDNSのFTPによる更新は、

https://www.mydns.jp/#howtouse から引用させて頂きました

ホスト名に ipv4.mydns.jp、アカウント、パスワードは指定されたものを使用することで、「接続しようとすること」がIPアドレスの通知になるわけですから、実際につながる必要はありません。が、これがネックになりました。

こんな感じで、リモートFTPサーバとして「保存」は出来ます。

が、肝心の「同期ジョブの作成」を進めていくと、

「フォルダを選択」のところで、いきなり躓きます。実際にストレージとして「見えない」ので先の設定に進めないんです。まぁ、「同期」を目的としたツールなので、当然と言えば当然ですね。

というわけで、早々とFTPを使用した自動更新は諦めます。

POP3での更新実験

同じくQNAP NASから何とかならないか(通知センターからのメールでは?)と考えたんですが、これはあくまでもNASからの「通知」なので、POP3ではなく、SMTPです。なので、これも早々と諦めました。

ちなみに、POP3も、FTPと同じように、

https://www.mydns.jp/#howtouse から引用させて頂きました

ホスト名に ipv4.mydns.jp、アカウント、パスワード、電子メールアドレスに指定されたものを使用することで、「接続しよう(受信メールを取得しよう)とすること」がIPアドレスの通知になるわけですから、実際にサーバにはつながりません。

そこで考えたのが、普段使っているメーラーで、メールチェックするだけでいいんじゃないの?と。

さすがに、5分ごとや10分ごとに巡回設定をしてしまうと、MyDNSのサーバに負担をかけてしまうので避けたいところですが、幸いというのか、週に3~4回しかチェックしないメールアドレスがあります。ここに紐づけてしまえば、「意識せずにMyDNSのIPアドレスを更新できる」はずです。

使用するメーラーは、Becky! Ver.2 です。もう、使い続けて何年になるでしょうね。

とはいえ、普段使用するメールはGoogleアカウントに転送しているので、メールチェックはGmailでやっていて、メーラーを立ち上げるのは週に3~4回ほど。POP3の受信サーバから定期的に引き取るのと、Gmailに転送していないアカウントのメールをチェックするのが目的です。

なので、このメーラーに、MyDNSのIPアドレス更新用の機能を持たせてしまいます。

こんな感じで、メールアドレスとPOP3サーバー、SMTPサーバー(使いません)、ユーザーID、パスワードを設定します。(個人情報の「名前」も、実際に使用されることはありません)

詳細タブの設定は、初期値だったはずです。

これで、メールをチェック。

MyDNSの Log Info 画面

メールチェックをした時刻に、DNS UPDATE / IPv4 UPDATEが記録されていることが確認できました。

単純な方法ですが、再びサブドメインを活用する日まで、これで維持し続けたいと思います。