TOMIXカント付レールを試してみる(2)

TOMIXのカント付レールを初めて導入したのが2ヶ月ほど前のこと。

その時に書いた疑問を解消してみたいと思います。

前回の疑問とは

カント付きレールを試してみたい、と取っ掛かりで購入したのは「カント付レール 小円セット(レールパターンCA-S)」というもの。

セットには、C280とC317のカーブレール(45度)が2本ずつ。それとC280用、C317用のカーブ前後のアプローチレールがそれぞれ2本ずつ。直線はS280が4本、S140が2本入っています。

カーブには、その開始点と終点(カーブの始まりと終わり)に、必ずアプローチレールが要ります。なので、カーブレール(45度)を使用するには、その前後にアプローチレール(22.5度ずつ)が前後合わせて2本必要となりますので、このレールパターンCA-Sには90度向きを変えるセットが2組入っていることになります。

前回は、せっかくのレールセットなので、カーブレールを使用したくて90度向きを変えるパターンしか試していませんでした。

が、レール敷設のパターンをいろいろアレンジしていると、必ずしも90度を曲げたくない、これまでのカーブレール1本分の45度だけを曲げたい、という箇所が意外とあります。90度曲げるより、自然な感じに見えますからね。

こんな感じで、45度ずつ曲げたい場合。

こういう場合は、アプローチレールを2本組み合わせます。(もちろん、カントが必要なければ従来のカーブレールを使用する、という選択肢もアリ)

アプローチレールは、片側がカントの無い直線レールにつなげるために、カント量は0。もう片方が、カントのあるカーブレールにつなげるために、4度のカントが付いてます。

つまりは、アプローチレールを2本合わせた場合、45度のカーブの間に、0度から4度へ、そして再び0度へと推移しますので、4度のカント量は、まさにレール接合部の一瞬しか無いんです。

なので、

アプローチレールは、半径317mmの場合、線路中心部の弧の長さは12cmほど。なので、アプローチレールの前側(カント付側)に車両の端が来ても後ろ側(平坦側)はまだカントが無いため、車体前部が4度のカント部に差し掛かっても後部は平坦に近く、車両の傾きはさほど見られません。前後共に4度のカントに乗っかったときが傾きのピークになります。

なので、45度のカーブのためにアプローチレールどうしをつなぎ合わせるのは、見た目の効果は低いかもしれないですね(まだ試してません)。

https://try-widely.com/tomix-cant-rail/

という、45度のカーブに、普通のカーブレールより割高なアプローチレール2本の組み合わせが必要か(見た目の変化が本当にあるのか)を確かめてみたい、という疑問でした。

カント付レールを追加購入

購入したのは、「ワイドPCアプローチレールCR(L)280-22.5-WP(F)(4本2組)」と、「ワイドPCアプローチレールCR(L)317-22.5-WP(F)(4本2組)」。

これで、45度のカーブが複線で2ヶ所作ることが出来ます。このセットを2つ。なので、4ヶ所のカーブを置き換えることができます。

カントのない従来のカーブレール1本(45度)と比べると、値段が2倍ほどしますので、効果が無ければ無駄遣いになりかねません。。

実際のところ、4度のカント量はどのくらいのものか、ということで写真を撮ってみました。

左が、アプローチレールのカント付き側。右が、アプローチレールのカントなし側。

こうしてみると、それなりに内外で高低差がありますね。

ワイドPCレールの複線化

前回の記事を書いたときは、カーブレールもアプローチレールも、C280とC317のレールをそれぞれ「並べた」だけでしたが、今回は付属の「ワイドレールジョイント」を使ってつなげてみました。

写真の右がワイドレールジョイントを付ける前。レールのジョイント部にそれぞれ楕円の穴が開いてます。裏側から、C280(下側)とC317(上側)のつなぎめ部分にまたがるようにジョイントでつなぎます。

C280の内側、C317の外側は、穴を埋めるだけのパーツを取り付けます。すると、写真左のように、まるで一体の製品のように境目が消えますし、ジョイント用の穴も、よく見ないと判らないくらいに目立たなくなります。

ちょっと手間ですが、複線での使用を常用するなら、やっておいた方がいいですね。

結果は…

まずは、写真をご覧ください。

外側を走るコンテナ貨物、内側を走るDE10、ともに期待以上に傾いて見えます。

外側のコキ107は後ろ側の台車がアプローチレールの接合部、つまりは4度の頂点に、内側のDE10は前側の台車がレール接合部付近にあります。

上から見ると、こんな感じです。

車端(編成端)の台車がカントのピークにあれば、十分に傾きを感じられることが判りました。

別角度から見ると、こうなります。

コキの1両前は、どちらの台車も平坦なレールの上ですので、既に傾きは収まってます。

なので、45度(アプローチレールのつなぎ合わせ)だと、カントを感じるのはホンの一瞬ですね。

ちなみに、

この写真は、コキ107、DE10とも、全区間でカントの付いたカーブレールの上。カメラは下からやや上向きで撮影してます。

強すぎ。。

まぁ、どこで「魅せたい」か、を考えながら、45度にするのか90度にするのか、レイアウトを考えるのも面白いかと思います。

最後に、アプローチレールを組み合わせた45度カーブの区間(最初の写真の撮影ポイント)での動画です。

カントのピークあたりでピントが合うようにしています。

空荷のコキのあたりでは、編成の途中でもカントが効いている様子が見えますね。

これまでのカントなしカーブレールの出番が少なくなるかも、という結果になりました。