QNAPのOS QTS 4.5.3.1652 Build 20210428 リリース

2021年4月28日に、QNAPのOS QTS4.5.3.1652 Build 20210428 がリリースされました。

変更内容は?

4月6日に、QTS4.5.2.1630がリリースされたという記事を書きました。

そこから、わずかに3週間でのリリースです。

今回は、新機能、機能強化もある、メインバージョンが上がるアップデートになります。

今回も、リリースノートから気になる点をピックアップしたいと思います(重要事項を漏れなくピックアップしているわけではありませんので、気になる方は公式サイトをご確認ください)。

まずは新機能から。

SNMP

・Added support for using SNMP with IPv6.

SNMPとは、IPネットワーク上のネットワーク機器を監視・制御するための情報の通信方法を定める通信プロトコルです。そのSNMPをIPv6で使用するためのサポートが追加された、と。IPv6下でNASがエージェントとしてふるまうための機能が実装された、とかでしょうか。よくわからないのでコメントは控えておきます。

次に、機能強化。

App Center

・App Center now automatically installs required updates by default.
・App Center now checks for available updates every day and automatically installs required updates by default.

デフォルトで App Center の必要な更新を自動でインストールする機能が追加されるようですね。

Control Panel

・QTS now automatically installs recommended firmware updates by default. Administrators can specify a schedule to check for and perform updates.

んん?

推奨するファームウェアアップデートを自動的にインストールするようになる?これ、ウォッチし続けていたこのファームウェア自動更新機能のことではないんですかね。

「デフォルトで」というのが変更点なのでしょうか。

File Station

・Added various usability enhancements for File Station.

ファイルステーションでは、ユーザビリティの向上が図られているようですね。

最後に、バグフィックスについて。

・Guest users would still need to specify their username and password when accessing an SMB shared folder that granted anonymous access permissions.

匿名アクセスを許可されたフォルダへのアクセスにも、ユーザー名とパスワードを要求する不具合の修正。「ゲストへのアクセス権」は「アクセス拒否」にしているので、気付いていなかったですね。

・Users could not connect to the ARM NAS models via WebDAV after users updated QTS to 4.5.2.1630.

WebDAVを使用していないので判らなかったのですが、ARMのモデルに接続できなくなっていたようです。(所有しているTS-230もTS-228AもARMモデルです)

ただ、前回リリースの 4.5.2.1630 へのアップデート後に発症する、というのは残念なことですね。いわゆるデグレです。ソフト開発者としてお互い気を付けたいところです。

他にも、セキュリティ向上の修正があったり、多くの変更があるようです。

ファームウェア自動更新機能について

先にも触れましたが、今回の修正で、推奨するファームウェアアップデートを自動的にインストールする機能がデフォルトで有効になるようです。

これまで、自動更新をOFFにしていたNAS(リリース後すぐに手動でアップデートしていたNAS)を、4.5.3.1652 にアップデートしてみたところ、[システム] > [ファームウェア更新] > [自動更新]画面は、このようになっていました。

「推奨バージョン」(の自動更新を実施)にチェックが入っています。

ちなみに、「推奨バージョン」とは?ということで、右横にあるインフォメーションのアイコンをクリックしてみると、

これを見る限り、最新バージョンにも見えるんですが、「最新バージョン」は、別のチェックがありますので別なんでしょうね(推奨バージョンのチェックと最新バージョンのチェックは排他ではないので、両方付けることも出来ます)。

QTS4.5.2.1566での自動更新設定が効いているのか効いていないのかも微妙なところで(設定したNASは、まだ 4.5.2.1566のまま)、引き続きウォッチすることにして、もう1台を 4.5.3.1652 に上げて、「推奨バージョン」での自動アップデートをかけるよう、設定してみたいと思います。

変化があれば、追って報告します。