3分で作る簡易パワーパック
これまで、鉄道模型でテールライトの確認をしたり、室内灯の確認をしたりと、そのたびに自作のパワーパックを引っ張り出してきました。
でも、欲を出して、2系統に対応したり、写真を撮るときにパワーパックから漏れるLEDの光が写り込むのを避けるためにフィーダーまでのケーブルを長くしたり(そのおかげで、毎回、ケーブルが絡まってます)と、準備に手間取ってました。
運転をするときは「2系統使う」「ケーブルは長い方がいい」ので不満を感じないんですが、テールライトの確認のために、こんがらがったケーブルを目にするたび、うんざりしてたんですね。
というわけで、運転用とは別に、ケーブルの短い、シンプルなパワーパックを作ってみました。
要求仕様
このパワーパックに求めるものは、次の通り。
- フィーダーまでのケーブルは短く
- 電源ケーブルも無くす
- 方向切り替えは不要
通電テスト用なので、方向切り替えスイッチも、ひとまずは不要としました。線路にフィーダーを挿す方向を変えればいいだけのことですからね。
パワーパックの電源は、12VのACアダプターから取っていました。
が、実際のところ、テールライトや室内灯の点灯確認に、12Vも不要です。普段の走行でも、パワーMAXで走らせることなんて無いですし、(波形を見たわけでは無いですが)PWMで半分程度の出力に抑えているはずです。
ということは、6Vほど。余裕をもって1.5倍で9V。これさえあれば大丈夫。
9Vといえば、あれですよね。
用意するもの
電源として用いるのは、9V角形電池。
100均でも売っているようですが、消耗品として考えるのはもったいない気がして、充電式のものを用意してみました。
購入したのは ロワ・ジャパン のもの。デジカメの予備バッテリーなどでもお世話になっていたメーカーです。
充電器を使用するのではなく、直接 Micro USBケーブルで充電できるのが面白くて購入してみました。充電中/充電完了は、USBコネクタ横のLEDでわかるようになっています。
電源の他に用意したものが、これ。
左から、9V角形電池用のホルダー、PWMコントローラー、TOMIX純正D.C.フィーダーNです。
PWMコントローラーは、Amazonで1個当たり200円台で購入。いろんなメーカーのがありますが、よほどの粗悪品でなければどれでもいいかと思います。
というわけで、この3つの中では、単価で一番高いのが D.C.フィーダーとなりました。。
パッケージから出すと、こんな感じです。
これで全て。
線材もこの中で賄います。
用意する工具は、ごく一般的な、ドライバーやニッパー(ハサミでも)だけ。ハンダごては使いません。
PWMコントローラーの基板の裏には、接続の方法が記載されています。
ですので、取扱説明書も不要です(というか、同梱もされてなかったんですけどね)。
作り方
自作PWMコントローラーの作成を勧めるものではありません。
これにより鉄道模型車両に何らかの悪影響が出ても、メーカー保証は受けられないと理解された上で、ご覧ください。
まずは、ケーブルの接続。というか、それだけです。
基板裏面に「Power-」と書かれた側に、バッテリーホルダーの-側(黒いケーブル)を接続します。同様に、+側(赤いケーブル)を「Power+」側に接続します。
ドライバーで緩めると口が開くので、そこにケーブルを差し込み、ドライバーで締めるだけ。なので、ハンダ付けも不要です。
D.C.フィーダーは、適当なところで切って、レールに接続する側の方を 1cmほど剥き出し、よじります。
それを、PWMコントローラーの「Motor」の方につなぎます。
線路にフィーダーを挿したときに、進行方向の右側レールに接するケーブルがプラスですね。
(そう思ってつないだんですが、合ってますよね…)
なので、手前(進行方向に向かって左手)からフィーダーを挿すことを前提に、突起の長い側を+、短い側を-に接続しています。
まぁ、間違ったとしても、D.C.フィーダーを逆向きに挿せば反転しますし、気になるようならPWMコントローラーの接続を逆にすればOKです。ドライバー1本でできますし。
最後に、PWMコントローラーに、つまみを付けて完成です。
動作確認
上の写真とはフィーダーを挿す向きとレールが違いますが、動作させた状態がこちら。
PWMコントローラーのつまみを、時計回りに回せばスイッチON。カチッと手ごたえがあります。
これで、基盤のLEDが点灯します。
スハネフ15のテールライトとトレインマークが点灯してます。
コントローラーのつまみを調整すると、レールに流れる電圧(PWMなので、正しくは9Vの流れる時間ですね)が変化します。
最後の写真は、かなり絞った状態です。
これ、動力車も走らせられる?と思って試したのが、こちら。
問題なく動きました。9VのPWM波形ですので、モーターへの負荷は12Vより小さいはずですが、あくまでも自己責任で。
というより、これで動力車を動かすつもりはないんですけどね。確認用に短時間なら、アリかも、というところです。
仕上げ
とはいえ、さすがにこのままでは扱いにくいので、箱に収めてみました。
ダイソーで購入した、救急小物ケース。幅110mm×奥行75mm×高さ45mmとのことです。もちろん100円(税別)。
3mmのピンバイスで穴を開けて…。
3mmじゃ、ぜんぜん足りないです。ドリルがないので、この3mmを広げるのに苦労しました。。
こんな感じで、収めます。コントローラーのプラスチック製つまみを一旦外して、ボリュームの軸を箱の外に突き出します。それをワッシャーとナットで固定します。
端に寄せたのは、2系統作れる?という欲が出たから。
たまに、こんな写真を撮りたくなることがあります。
そのときに備えて、という準備ですね。でも、その前に大きめの穴を開ける工具を買いたい。。
バッテリーホルダーは、電池の出し入れが不便になりそうなので、固定していません。固定して、Micro USBコネクタを箱の外から使えるようにするための穴を開けるのは面白いかも。面倒なのでやりませんが。。
見栄えは、格段に良くなりました。見栄えだけじゃなくて、持ち運びもしやすいですしね。
というわけで、電池駆動の簡易型パワーパックを作成したお話でした。
繰り返しになりますが、あくまでも自己責任で。。