221系 直通快速(おおさか東線経由 大阪行)

有給休暇の4日間を挟んで9連休となった今年の夏季休暇。思う存分趣味に時間を充てられる。なんて思っていたのは理想だけで終わりました。
結局、鉄道模型に触れられたのはたったの1日だけ。
休暇前には、あれもやりたい、これもやりたいと頭の中に構想は豊富にあったんですが、どれかひとつだけを選ぶことに。
最近、なんとなく「買っておかないと後悔しそう」と思って購入したのがKATOの「10-1491S 221系リニューアル車<大和路快速>基本セット(4両)」と「10-1492 221系リニューアル車<大和路快速>増結セット」です。
これを直通快速として走らせたかったんです。
おおさか東線 直通快速
おおさか東線の南区間(久宝寺-放出間)が開業したのが2008(平成20)年3月。
このとき、普通列車は全て久宝寺-放出間の運転で、103系・201系が使用されていましたが、直通快速は大和路線、おおさか東線、学研都市線、JR東西線を経由して、奈良と尼崎の間を走る優等列車として誕生しました。
当時の使用車両は223系6000番台。放出-京橋-北新地-尼崎では異色のクロスシート車登場にざわめいたことを憶えています。

が、3ドアが災いして、北新地駅へのホームドア設置に伴って、2011(平成23)年3月の改正でロングシートの207系に置き換わっています。今なら、異なるドア数に対応したホームドアもありますから、ちょっと時代が早くて残念でしたね。
翌年からは321系も共通運用となって使用されています。
この運用がしばらく続き、大きな変化があったのが、2019(平成31)年3月改正。おおさか東線の北区間(放出-新大阪間)が開通したことにより、直通快速も奈良-尼崎から、奈良-新大阪へと運行区間が変更になっています。


使用車両は207系/321系のままですので、運行経路と停車駅の変更ですね。この改正で南区間のJR河内永和と高井田中央の2駅が直通快速の停車駅に加わっています。北区間は放出-新大阪間、ノンストップでした。
普通列車の方は2022(令和4)年3月改正で、201系が221系に置き換わっていますので、優等列車がロングシート、普通列車がクロスシート、というちょっとした逆転現象が起きていました。
その直通快速が大きく変わったのが、2023(令和5)年3月の、大阪駅うめきた地下ホーム開業の改正です。この改正から、直通快速は大阪発着となると同時に221系の8両編成となりました。同時に、JR淡路駅にも直通快速が停車するようになっています。
車両としてはここから変化はありませんが、同年10月からは有料の着席サービス「快速うれしート」が大阪行の2本限定で開始され、翌2024(令和6)年3月改正からは、全4往復共に「快速うれしート」が導入され、城北公園通駅への停車も始まっています。
このように、なにかとおおさか東線と直通快速については生活に身近なこともあって、何度も記事として取り上げています。
そんなわけで、直通快速に使用できる221系のリニューアル車がKATOから再生産されると聞いて、予約…したわけではないんですよね。
201系も買ってないですし。
やっぱり、なんだかんだと鉄道模型を走らせるのは特急・急行などの優等列車かな、という思いが強いんですよね。
これまで購入した車両で、明らかに普通列車でしか運用されていないのは、12系1000番台くらいじゃないでしょうか。
その思いを変えたのが、10月に発売予定の特急「まほろば」。10-2145 683系6000番台「まほろば」(安寧)3両セットです。

これを買うなら221系があった方が盛り上がるかな、と。でも、10月になったら221系の方が手に入らなくなっているかも、という「買っておかないと後悔しそう」につながるわけです。
そんな不純な動機ですが、発売開始直前くらいに通販サイトで予約をし、8月1日に届いていました。
10-1491S 221系リニューアル車<大和路快速>基本セット(4両)

今まで、KATOの車両をいくつも購入していますが、このパターンは初めてですね。
基本セットが紙パッケージで、増結セットがブックケースです。基本セットがブックケースで、増結セットが紙パッケージは何度かありましたけど。

さっそく取り出してみます。
緑色に光る「Q 大和路快速 奈良」がいい感じですね。
基本セットは、
・クハ221-26
・サハ221-26
・モハ221-26(動力車)
・クモハ221-26
の4両で構成されています。吹田総合車両所奈良支所(近ナラ)所属のNA413編成です。
代表して2車種を撮影。
クモハ221-26

ドア横のJRロゴはもちろn、ドアスイッチなど、細かなところも表現されています。

前面両側にある穴は転落防止幌の取り付け用です。
モハ221-26

動力車です。今回の再生産にあたって、スロットレスモーターに変更となっているようです。
10-1492 221系リニューアル車<大和路快速>増結セット

こちらのブックケースは、4両分の空きスペースがありますので、基本セットの4両とをまとめて収納することが出来ます。
このとき、初めて気が付いたんです。
実は、定価ベースですが、動力車を含む基本セットが14,630円で、同形式同両数の動力車なし増結セットが13,970円と、ほぼ同額なことに合点がいかなかったんですね。
でも8両用のブック型車両ケースは、10-214なら価格が2,310円。発泡スチロールケースがタダで出来るとは言いませんが、まぁ、この価格差も納得ですね。
その増結セット、
・クハ221-27
・サハ221-27
・モハ221-27
・クモハ221-27
の4両で構成されています。同じく近ナラのNA414編成です。

先頭車両だけを並べると、運転席下の車番が27であることくらいしか違いはありません。
付属品

付属品は、基本セット、増結セットともに同じで、写真左から前面表示(「O 大和路快速 大阪環状線」「Q 区間快速 加茂」と無地)、転落防止幌×2、電連×2です。
密かにショックだったのが、予約してから製品の仕様変更があったことなんですね。
購入したお店から、メールで連絡がありました。
■対象商品
メーカー:カトー
【再生産】(N) 10-1491S 221系リニューアル車 「大和路快速」 基本セット(4両)
(4949727702889/カト- 10-1491S 221ケイリニューアル ヤマトジカイソク キホン4R)■変更内容
交換用前面表示の内容変更
【訂正前】
●交換用の前面表示は「O 大和路快速 大阪環状線」「F 直通快速 大阪」が付属のほか、無地のものを付属。
↓
【訂正後】
●交換用の前面表示は「O 大和路快速 大阪環状線」「Q区間快速 加茂」が付属のほか、無地のものを付属。※「F直通快速 大阪」の行先表示は付属シールに収録。
※これに伴い基本セットと増結セット(品番:10-1492)に付属の前面行先表示は共通となります。※商品名、価格などの変更はございません。
付属シールを使わなくても、前面表示の交換だけで直通快速が再現できる、と期待してたんです。
でも、仕方ないですね。
で、その付属シール。基本セット・増結セットともに同じものが入っています。

芸の細かさにびっくりしたのが、二つ。
まずは、前面表示に、幕とLEDの2種類が用意されていたこと。

それと、優先座席表示に

「快速うれしート」用の記載が、クモハ221用として用意されていることです。
前面表示は目立つところなのであるだろうな、とは思いますが、快速うれしート用の注記まであるとは期待を上回りました。
転落防止幌の取り付け

転落防止幌は2種類あります。
何も考えずに1つのランナーから4個切り出すと、後悔します。。
向かって右手にあるのが、リアルな転落防止幌です。で、左側にあるのが、基本・増結セットを連結させた時に、それぞれの運転席にある転落防止幌が干渉する場合に備えて、短めに作ってあるものです。

直線レール上で確認する分には問題なさそうですけどね。
いい感じで再現できています。
短いものが必要になるかどうかは、後ほど。
電連の取り付け

カプラーの根元部分に挟み込むように取り付けるだけ。
…なんですが、意外と苦労しました。ピンセットでは持ちにくいですし、指でつまむのも難しいですし、ピッカーでも上手く取り付け方向に力が入らず、後ろにずれてしまいます。
結局は指の爪で電連をつまんで取り付けました。初心に帰る、ってことですかね。
前面表示の取り換え
続いては、前面表示。NA413編成、NA414編成ともに、既にLED化されていますが、個人的には幕の方が好みです。「快速うれしート」の導入時期と矛盾するかもしれませんが、幕で行きます。
シールを切り出し、無地の前面表示に貼り付けます。

行先表示は、出来るだけ下側に寄せた方が良さそうです。
ボディを外して、前面表示を交換します。

ボディを被せると…。

行先表示の下辺が白く見えてます。やっぱり、もうちょっと下げた方が良かったですかね。
見栄えはともかく、直通快速の誕生です。
というわけで、完了です。
前面表示はやむにやまれずシールを貼りましたが、側面の種別表示や行先表示、優先座席表示は一旦お預け。前面表示と違って、カットしたラインがそのまま表に出るので、見栄えを左右するんですよね。もうちょっと気合を入れてから取り組みます(笑)
走行の様子
まずは、試運転。
レールはTOMIX製(フレキシブルレールで作成した大半径カーブレールを除く)で統一していますが、これまで、一度も車両どうしで干渉したことのないC317レールで異変が発生しました。
完全に転落防止幌が干渉し合ってます。
どうしよう…。短いのに取り替える?と考えましたが、ここで気になることを確認。

ピントが甘いですが、片側のカプラー受けが後ろに下がっていました。
非連結の最前部と最後尾はそれでいいんですが、連結側の車両はカプラー受けを前に出して、カプラーが左右に振れる状態にする必要があります。
このときにもやってましたね。走らせる前でしたが。
というわけで、カプラー受けを前に押し出して、再度試運転。
干渉は無くなりました。
今思えば、C280のカーブレールで動画撮影しておくべきだったんですが、結果的にその後、C280のカーブレールも問題なく通過しているのでOKだった、ということでしょう。
ちなみに、これがC280での写真です。

微妙ですが、大丈夫です。これ以上急なカーブなら判らないですけどね。
では、本編です。
今回は駅が無いので、カーブ上で非常停止した状態から。スロットレスモーターならではの低速からの走行です。
普段、機関車牽引の客車列車を走らせることが多いので、パワーパックを操作する手が「客車モード」になってましたね。。電車なのでもうちょっと加速があった方が良かったと思います。
写真を何枚か。

前面表示の色使い、ちょっと青が強めでしょうか。
静止した写真だと直通快速の文字が見えるので「直通快速だ」となるんですが、走行している動画だと、新快速に見えてしまいますね。


続いては、連結部。
連結部は初期状態の「Q 大和路快速 奈良」のままなので、見えない角度から。

最後は最後尾側から。


特急・急行などの優等列車だけでなく、生活圏内としての「馴染みのある」列車を走らせるのもいいもんだなぁ、と感じました。
この沼は恐ろしいですけどね(笑)