急行「さんべ」再び(ナックルカプラーとKATOカプラーN)

手元にあった12系座席車と数両の20系客車とで、かつての急行「ちくま」や「さんべ」みたいな列車を走らせた話を書いてから1年近くになります。

それ以降、12系+14系の急行「だいせん」「ちくま」や、14系15形の寝台特急「あかつき」「彗星」、24系25形のブルートレイン等々を立て続けに購入してしまったので、わざわざ20系車両を引っ張り出して、「なんちゃって」編成を走らせる機会がなかった、というのが実際のところです。

ナハネ20を購入(ユーズドですが…)

そんな状況が続いていたので、このネタは封印されたままになるのかと思っていたんですが、たまたまユーズドのショップでKATOのナハネ20を2両、手に入れました。

品番が508なので、以前から保有しているナハネフ23(品番504)とかと同世代ですね。せっかくなら最近のKATO製あさかぜ編成のユーズドを手に入れたいところではありますが、編成組商品のバラ売りはユーズド市場でも価格は高めで、じゃあ「20系寝台特急「あさかぜ」(初期編成)7両増結セット」を買うか、というと、「さんべ」のためにそれは無いだろ、と。(ちなみに、8両基本セットの方は、ナハネ20は1両のみ)

なので、年代モノ508のナハネ20で妥協です。というか、そもそもは「手持ちの車両で組成する」がきっかけだったので、ユーズドでも購入するのは意に反してはいるんですが。。

14系、24系が販売されたら飛びつくのに、20系あさかぜを静観しているのは世代の違いですかね。寝台急行「銀河」や「天の川」、つまりは最後尾車両にナハネフ22がセットになった編成なら購入するかも、というところです。

急行「さんべ」の編成

このナハネ20の購入で、かなりリアルな編成に近付けることが出来ます。

というのも、最後尾車両は基本、丸屋根のナハネフ22なんですが、切妻のナハネフ23が入ることもあったそうなんですね。

急行「さんべ」

← 805レ 博多

806レ 米子 →

1234567
スユニ50マニ50スハフ12オハ12オハフ13スハフ12ナハネ20ナハネ20ナハネフ22
1980(昭和55)年~1982(昭和57)年頃の急行「さんべ5号・6号」
スユニ50は下り(出雲市→浜田 間)のみ
マニ50は浜田~博多間
ナハネフ22は、ナハネフ23の場合あり

残念ながらスユニ50は保有していませんが、連結区間が下りの出雲市~浜田間のみなので、問題ナシ。というのも先の記事で書いた通り、年代モノのナハネフ23は、テールライトはボディ一体成型の「青」ですから、最後尾として走らせたくはなく、必然的に米子行上り列車(さんべ6号)になる、というわけです。

マニ50は、

この記事の中で、ユーズドのTOMIX 2512を購入した、と書いていましたが、その後、KATOの5140を購入。というのも、TOMIXの2512が、前進でもテールライトが点灯するんです。そんな仕様でしたっけ?

当時(2022年2月)に撮影した動画をキャプチャ・手前(右側)はEF58

この頃は、??だったんですが、ひょっとしたら、片側選択式のポイントを使っていた頃だったので、今思えば逆電流が同時に流れていた?

と思って、ついさっき確認してみたんですが、直線レールにパワーパックをつなぎ、前後を切り替えるとどちらでも点灯しました…。

なので、去年の春過ぎくらいにKATOの5140を購入。KATO製なので両側のカプラー共に、KATOカプラーNに交換しています。

というわけで、リアリティから外れるとすれば、オハフ13くらい。これはスハフ12で代用ですね。

ナハネ20は、前後共にKATOカプラーNに付け替えました。

ナハネ20に連結する側のスハフ12は中間連結側(緩急室ではない側)を無理やりナックルカプラー化しているので、連結に問題は無いはず。(先の記事参照)

が、予想外の事態に。

そのスハフ12の緩急室側は、元々中間連結側についていた密自連形ボディマウントカプラー。2022年1月頃は、急行「きたぐに」に連結していた12系客車は緩急室側は密自連形のボディマウントカプラーだったんですが、この記事にもある通り、マニ50連結側だけをナックルカプラーに替えています。もう一方は密自連形のまま。

ところがその後、12系だけを単独で走らせたくて両側ともにナックルカプラー化していたことを忘れてました。

つまりは、ナハネ20連結用スハフ12の緩急室側をナックルカプラー化する必要がある、と。でも、そのナックルカプラー用のカプラーセットは中間連結側に装着済みで、他の単品スハフ12も、それぞれナックルカプラー化しているので、余りは無し。

万事休す。

なので、暫定的に、3号車のスハフ12を密自連形カプラーセットに付け替え。一時しのぎなので、対策を考えないと、ですね。

もうひとつ、カプラー絡みで対応が必要なのが、ナハネフ23。

当時はアーノルドカプラーのDD51で牽引していたのでナハフ20はアーノルドカプラーのままだったんですが、中間に連結していたナハネフ23は、KATOカプラーNに交換済み。さすがに、今さらアーノルドカプラーに戻すのもなぁ、ということで、いっそのことTOMIXのDD51-1000に牽かせたいと思います。

こちらはもちろん、TNカプラーに換装済み。

なので、ナハネフ23は、KATOカプラーNに、TNカプラー連結用の加工をしてみたいと思います。

KATOカプラーNへのTNカプラー対応加工

KATOのナックルカプラーには、これまで何度かTNカプラー対応の加工をしてきましたが、KATOカプラーNには、初めてのはず。

まずは、加工前に連結してみます。

いい感じで組み合ってます。が、さすがに心許ないので、KATOカプラーN側に、TNカプラーの突起を受けるくぼみを付けてみたいと思います。

もうちょっとバリを落としたら、きれいに見えるのかな、と思います。

これまでも何度か書いている通り、きれいに仕上げる方法まで見つかれば、改めて紹介したいと思っています。なので、いまは機能重視でこんな感じ。

これくらいもぐり込めば走行中に解放されることはありません。

と、ここまで準備して走行させたんですが、新たな問題が。

いや、想定外の事態です。

というのも、20系車両連結用のスハフ12の中間連結側はナックルカプラーで、12系連結側のナハネ20はKATOカプラーNなので、当然ながら連結できると考えていたんですが、半径280mmのカーブ(90度)を走行すると、高い確率で勝手に開放されてしまいます。

どちらに問題があるのかを検証する必要があるとは思うのですが、ちょっと時間が押していたので、ナハネ20のカプラーを、ナックルカプラーに交換してみました。

つい先日、発売開始となった「28-271-1 KATOナックルカプラーセット(黒) アーノルドカプラー取付車」です。

特に用途を考えずに予約しておいた商品で、まさか一番最初に品番508のナハネ20へ取り付けるとは思ってませんでしたが…。

KATOカプラーN
ナックルカプラー

これまで、「Z05-1376 ナハフ11かもめナックルカプラー」として販売されていた商品の互換品で、なかなか入手が難しかったカプラーです。

これが、定番商品としてKATOカプラーN並みに入手しやすくなる(と期待してます)、ということのようです。

いいですね。これ。簡単に換装できました。

では、準備が整ったところで、走らせてみましょう。

走行シーンを撮影

もうちょっと寄りで撮影したいところですが、なんせ年代モノの20系車両ですから、これくらい離れた方が、アラが見えずにいいんです(笑)

続いては、駅の通過。こちらも、同じ理由で、少し離れたところから。

上の2つは、博多~浜田まで(門司~下関を除く)をイメージしています。鹿児島本線もDD51牽引だった、というのが面白いところですが、上りさんべ6号が浜田でマニ50を切り離すまで、ですね。

浜田を過ぎて、スハフ12が最後尾となった様子がこちら。

と、ここで、前の記事(2月に書いた、KATOのカプラーと急行「さんべ」)が間違っていることに気付きました。

朝日を浴びて走る「さんべ6号」の最後尾がマニ50というのは、おかしいですね。

浜田に着くのが3:51(1978年10月改正ダイヤ)ですので。逆方向ならマニ50は連結されてはいますが、最後尾は20系車両ですからね。

あとで、訂正しておきます。。

最後に、写真を何枚か。

「さんべ」らしさ、というとやっぱり20系と12系の連結部ですよね。

でも、DD51も外せません。

というわけで、ナハネ20を追加して、ちょっとリアルっぽくなった急行「さんべ」のお話でした。

12系の両数を増やして、牽引機をEF65あたりに替えると「ちくま」にもなりますね。いずれ走らせてみたいと思います。(「ちくま」はリアルな12系+14系があるので、20系での走行は「そのうちに」ですね。)

【参考】急行「さんべ5・6号」時刻表

1980~1982年のダイヤが手元になかったため、前後の時刻表を復刻版から記載

【下り・さんべ5号】

1978年10月1982年11月
811805
急行さんべ5号急行さんべ5号
米子21402131
安来21502145
揖屋22062209
松江22172209
22212222
玉造温泉22292230
宍道22442242
出雲市23002258
23112308
大田市23452342
23462344
江津028026
031030
浜田052051
105110
益田150159
153206
江崎216242
須佐236251
東萩320330
長門市354402
400405
滝部449451
小串510512
下関548547
553552
門司601600
621607
小倉627615
628618
戸畑635627
黒崎644637
博多733727

【上り・さんべ6号】

1978年10月1982年11月同左
812806836
急行さんべ6号急行さんべ6号快速
博多21532150
黒崎22382234
戸畑22472243
小倉22542250
23012253
門司23082300
23132320
下関23222328
23312340
小串004013
滝部030036
長門市112118
115121
東萩150156
須佐228233
江崎237242
益田259303
305308
浜田351354
400400
江津422421
422422
大田市503502
504503
出雲市540538
547541
宍道604557
玉造温泉615609
松江625617
626619
東松江626
揖屋632
荒島646639
安来654645
米子705655

【参考】急行「さんべ5・6号」編成表

急行[さんべ5号]
← 博多

急行[さんべ6号]
米子 →

1234567
〒|ニB寝(3段)B寝(3段)B寝(3段)
△=下りのみ連結 出雲市-浜田
▲=下りは 米子-博多間、上りは 博多-浜田間連結