TOMIX 14系14形 寝台特急「さくら」
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大阪の桜が満開となった3月末。
3月29日に、TOMIXから「国鉄 14系14形特急寝台客車(さくら)基本セット」「国鉄 14系14形特急寝台客車(さくら)増結セット」が発売されました。
もちろん、購入はしていたのですが、身の回りにいろいろあって、開封は桜がすっかりと散ってしまった4月15日となりました。
98784「国鉄 14系14形特急寝台客車(さくら)基本セット」
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鉄道模型趣味を再開して以来、14系15形、24系25形と続けて購入。8年前に「トワイライトエクスプレス」を購入していますので、寝台特急の編成は増えてきているのですが、欲しいのに手が入らなかったのが14系14形。
そうなんです。青い車体に白い帯のブルートレインが欲しかったんですね。
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これです。この白いライン。
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車内に見える3段寝台と、ドア上部の1つ★が、懐かしさを感じます。折戸にも白帯が入っているのが時代を感じますね。
基本セットの8両は「さくら」でいう長崎編成。A寝台と食堂車を含むメインの編成です。
1号車と8号車のスハネフ14を並べてみます。
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左側が8号車(下り長崎行きの最後尾)、右側が1号車(同、機関車の次位)です。
機関車連結側がアーノルドカプラーなのは定番ですね。8号車がダミーカプラーではなくTNカプラーなのは、6両の増結セットとの連結面だから。ということかと思ったんですが、どうなんでしょうか。
増結セットのカプラーについては後ほど触れます。
8号車のジャンパ栓が、今回の製品化で新規作成された目玉でもあるので、よく出来ていると思います。
カプラーの交換は後回しにして、まずは、車番の転写から。TOMIXですのでね。
車番を選ぶ
車番の転写シートは、基本セット・増結セットともに同じシートです。ですので、B寝台車オンリーの増結セットにも、オロネ14、オシ14の車番があります。
基本・増結で合わせて4両しかないスハネフ14だけでも、これだけの種類から選ぶことが出来ます。
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という説明をしようと写真を撮ったんですが、あれ?
「JR 14系14形特急寝台客車」ってなってますね。
この右側がこちら。
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98784・98785とプリントされてますし、「ver.1 2023」ともありますので、今回用の新作。やっぱり「国鉄」の誤記でしょうね。
例えば、写真に写っている「オハネ14 51」。これは、国鉄時代に4人用個室「カルテット」に改造され、「オハネ14 704」となっているので、残念ながら JRでオハネ14 51はありえない、となります。
それに「さくら」は国鉄時代の1984(昭和59)年に全車2段寝台に改造されてますので、3段寝台を模型化した今回の製品には、24系25形と違って、転写シートにJRロゴは入って無いんですね。国鉄時代を楽しんで、ということです。
選択できる車番は以下のようになっています。
スハネフ14
- 1
- 3
- 6
- 11
- 13
- 16
- 19
- 20
- 22
- 25
- 27
- 30
- 34
- 38
- 40
- 44
- 47
- 50
オハネ14
- 1
- 3
- 5
- 7
- 8
- 10
- 11
- 12
- 13
- 15
- 20
- 22
- 27
- 29
- 30
- 32
- 35
- 36
- 40
- 42
- 47
- 51
- 56
- 57
- 59
- 61
- 63
- 67
- 76
- 77
- 80
- 86
- 88
- 90
- 98
- 100
オロネ14
- 1
- 2
- 3
- 5
- 7
- 8
- 12
- 14
オシ14
- 1
- 2
- 3
- 4
- 7
- 8
- 12
- 13
このほかに、自由に車番を設定できるバラの数字もありますので、好きな車番を貼り付けることが出来ます。
寝台特急「さくら」が3段寝台で走っていた昭和50年代前半の頃の、リアルな編成の車番を探してみたんですが、転写シートで選択できるものだけで構成されている編成は見つからず、今回も、それっぽい車番を割当ててみました。
1号車 | スハネフ14-11 |
2号車 | オロネ14-3 |
3号車 | オハネ14-12 |
4号車 | オハネ14-29 |
5号車 | オハネ14-11 |
6号車 | オシ14-12 |
7号車 | オハネ14-20 |
8号車 | スハネフ14-6 |
9号車 | スハネフ14-18 |
10号車 | オハネ14-22 |
11号車 | オハネ14-3 |
12号車 | オハネ14-36 |
13号車 | オハネ14-47 |
14号車 | スハネフ14-23 |
いずれも、当時、南シナ(品川客車区)に属していた車両ですので、そこそこリアルだと思います。
付属品
基本セットの付属品がこちら。
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左から、台車枠、カプラーチェーン、幌枠、ヘッドマーク、前面窓ガラス、機器箱、TNカプラー、ジャンパ栓です。
台車枠は、8号車のTNカプラーをアーノルドカプラーに戻す際に使いますので、使うことはなさそうですね。
カプラーチェーンは、24系25形「はやぶさ」のときに「何だそれ?」と思ったので、気になる方はこちらをご覧ください。
説明書に
スハネフ14形を最後尾にして走行させる場合、お好みで車掌室側のTNカプラーにカプラーチェーンを取り付けることが可能です。
国鉄 14系14形特急寝台客車(さくら)セット 共通説明書
とあるように、機関車連結側、増結編成の連結側では支障しそうな気がするので、ひとまず保留。「最後尾にして走行させる場合」というのが、単に「それ以外だと付けても見えないよ」ということなら付けておくのもアリかもしれないですけどね。
前面窓ガラスは、「さくら」以外のトレインマークを掲げる場合に使用します。
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車内内側から貼るように(外側から見た場合に左右正しく見えるように)鏡像となっています。いずれ使用しますが、今回は標準でセットされている「さくら」で走らせます。
ヘッドマークは「さくら」と「みずほ」。両面テープで取り付けるタイプのものです。
カプラーの交換
アーノルドカプラーが付いている1号車のカプラーを付属のTNカプラーに付け替えます。
まずは、いつものように車掌室と反対側から開いていきます。
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窓から3段寝台が見えるように、中段ベッドが作り込まれていますね。
台車を取り外し、不要となるアーノルドカプラーを根元から切り落とします。
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TNカプラーとジャンパ栓を重ねて、床下・シート部に取り付けます。かなりリアルです。
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スハネフ14が2両とも、TNカプラーになりました。
続いては、増結セットの準備です。
98785「国鉄 14系14形特急寝台客車(さくら)増結セット」
増結セットは末端のスハネフ14が、2両ともアーノルドカプラーです。
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ん?
線路は、いずれも写真右手が進行方向となるよう通電していますが、右側のスハネフ14はテールライトもトレインマークも点灯していません。
(2両同時に取り出してしまったので100%の自信は無いんですが)9号車用のスハネフ14が、ライトスイッチOFFだったようです。14両編成で走らせた場合、中間車両では点灯させないように、との配慮ですね。
でも、基本セットの8号車はONのまま。基本セットだけを購入して8両編成で楽しむ人の方が多い、ということなんですかね。それに関連して、ですが、増結セットは両側のスハネフ14ともに、アーノルドカプラーです。
基本セットと増結セットが同じ数だけ売れるなら、9号車もTNカプラーで出荷されたのかもしれません。いや、9号車は機関車側なのでアーノルドカプラーなのか。。
付属品
増結セットの付属品はこちら。
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基本セットとほぼ同じです。TNカプラー・ジャンパ栓が2組になっているのと、ヘッドマークが無い、ということくらいです。
で、基本セットの説明で無視した「機器箱」。
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写真真ん中のジャンパ栓にある、手前のT字型になっている部分に、機器箱を挿げ替えます。
ちょっと躊躇したのは、このジャンパ栓も機器箱も、部分的にカットする必要があるため。不可逆です。
なので、基本セットはそのままで、増結セットには機器箱を取り付けてみることにしました。
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こんな風に切り落としてしまいます。もう元には戻れません。。
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なかなかよさげです。
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奥が機器箱なし、手前が機器箱取り付け済み、です。そもそも、この機器箱が何者で、どの車番に取り付けられているものかは、知りません。。
このあと、車掌室側以外のカプラー、全24箇所を、0391「密自連形TNカプラー(Sカプラー対応・黒・24個入)」でTNカプラー化。地味に面倒です。
準備が完了したところで、いよいよ走行。
牽引はもちろん…、いや、去年購入したKATOのEF65-1000です。
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KATO製なので、取替自由なマグネット式です。
走行の様子
まずは、定番の駅通過のシーンから。
24系25形や、14系15形のステンレス帯とは違って、はっきりと白帯が見えるのがいいです。14系14形を待った甲斐がありました。
動画はどうしてもトレインマークがはっきりと映らないのがちょっと残念ですね。
続いては、カーブでの走行。
もう少し寄りたいのですが、寄るとピントが甘くなるので難しいところです。
最後に、写真を何枚か。
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KATOのEF65-1000ですが、TOMIX14系14形との相性も問題ナシ。
「さくら」のヘッドマークといえば、写真にあるピンク地に白の桜と、白地にピンクの桜があるようです。客車と同時に発売されたTOMIXのEF65-1000には、白地にピンクのヘッドマークが付属しているようですね。
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3段の寝台(中段)と梯子が見えます。旅に出たくなりますね。
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A寝台の上段用小窓が特徴的です。
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食堂車は、テーブルが作り込まれています。「はやぶさ」のように、こちらにも室内灯を入れてあげたいと思います。
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長崎編成と佐世保編成の連結部。
車掌室側どうしが向かい合うスタイルが、分割しますという感じを醸し出しています。
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車端の機器箱、それなりの存在感がありますね。
ジャンパ栓がリアルになっていますので、いい感じです。
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こちらは、機器箱を取り付けなかった側です。
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カーブでの1枚。常点灯でないのが寂しいところ。
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最後の1枚は、やっぱり「さくら」のスハネフ14。
少しだけ光を当てて、ジャンパ栓の周りを見やすくしてみました。
というわけで、桜が散ったこの時期に、昭和50年代頃の14系14形「さくら」の姿を楽しむことが出来ました。
次はやっぱり、あれですよね。そのための交換用前面窓ガラスですし。
【参考】寝台特急「さくら」時刻表
この編成が走行していた1978年10月、1982年11月の時刻表を挙げておきます。
【下り】
1978年10月 | 同左 | 1982年11月 | 同左 | ||
1 | 4001 | 1 | 4001 | ||
東京 | 発 | 1630 | … | 1630 | … |
横浜 | 発 | 1658 | … | 1656 | … |
沼津 | 着 | 1818 | … | 1814 | … |
発 | 1819 | … | 1816 | … | |
富士 | 着 | レ | … | 1832 | … |
発 | レ | … | 1832 | … | |
静岡 | 着 | 1901 | … | 1901 | … |
発 | 1903 | … | 1903 | … | |
豊橋 | 着 | 2027 | … | 2030 | … |
発 | 2028 | … | 2031 | … | |
名古屋 | 着 | 2121 | … | 2123 | … |
発 | 2126 | … | 2128 | … | |
京都 | 着 | 2318 | … | 2323 | … |
発 | 2321 | … | 2324 | … | |
大阪 | 着 | 2353 | … | 2357 | … |
発 | 2357 | … | 001 | … | |
広島 | 着 | 426 | … | 432 | … |
発 | 431 | … | 434 | … | |
徳山 | 着 | 558 | … | 600 | … |
着 | 559 | … | 602 | … | |
小郡 | 着 | 636 | … | 638 | … |
発 | 637 | … | 639 | … | |
宇部 | 着 | 659 | … | 701 | … |
発 | 700 | … | 701 | … | |
下関 | 着 | 740 | … | 742 | … |
発 | 744 | … | 747 | … | |
門司 | 着 | 752 | … | 755 | … |
発 | 757 | … | 800 | … | |
小倉 | 着 | レ | 806 | … | |
発 | レ | 807 | … | ||
博多 | 着 | 859 | … | 905 | … |
発 | 902 | … | 908 | … | |
鳥栖 | 着 | 929 | … | 934 | … |
発 | 931 | … | 937 | … | |
佐賀 | 着 | 953 | … | 1001 | … |
発 | 954 | … | 1002 | … | |
肥前山口 | 着 | 1008 | ↴ | 1016 | ↴ |
発 | 1012 | 1025 | 1023 | 1030 | |
諫早 | 着 | 1117 | || | 1126 | || |
発 | 1118 | || | 1127 | || | |
長崎 | 着 | 1140 | || | 1149 | || |
早岐 | 着 | … | 1107 | … | 1113 |
発 | … | 1120 | … | 1122 | |
佐世保 | 着 | … | 1131 | … | 1133 |
【上り】
1978年10月 | 同左 | 1982年11月 | 同左 | ||
4002 | 2 | 4002 | 2 | ||
佐世保 | 発 | 1634 | … | 1630 | … |
早岐 | 着 | 1644 | … | 1641 | … |
発 | 1652 | … | 1650 | … | |
長崎 | 発 | || | 1614 | || | 1600 |
諫早 | 着 | || | 1637 | || | 1621 |
発 | || | 1638 | || | 1622 | |
肥前山口 | 着 | 1736 | 1743 | 1732 | 1736 |
発 | ↳ | 1753 | ↳ | 1746 | |
佐賀 | 着 | … | 1806 | … | 1759 |
発 | … | 1807 | … | 1800 | |
鳥栖 | 着 | … | 1829 | … | 1822 |
発 | … | 1831 | … | 1824 | |
博多 | 着 | … | 1856 | … | 1849 |
発 | … | 1900 | … | 1851 | |
小倉 | 着 | … | レ | … | 1948 |
発 | … | レ | … | 1949 | |
門司 | 着 | … | 2001 | … | 1956 |
発 | … | 2006 | … | 2002 | |
下関 | 着 | … | 2015 | … | 2010 |
発 | … | 2019 | … | 2015 | |
宇部 | 着 | … | 2055 | … | 2052 |
発 | … | 2056 | … | 2053 | |
小郡 | 着 | … | 2118 | … | 2115 |
発 | … | 2119 | … | 2116 | |
徳山 | 着 | … | 2156 | … | 2152 |
発 | … | 2157 | … | 2154 | |
広島 | 着 | … | 2329 | … | 2321 |
発 | … | 2333 | … | 2323 | |
大阪 | 着 | … | 359 | … | 357 |
発 | … | 403 | … | 401 | |
京都 | 着 | … | 437 | … | 436 |
発 | … | 440 | … | 437 | |
名古屋 | 着 | … | 630 | … | 631 |
発 | … | 635 | … | 636 | |
豊橋 | 着 | … | 727 | … | 728 |
発 | … | 728 | … | 729 | |
静岡 | 着 | … | 857 | … | 855 |
発 | … | 859 | … | 857 | |
富士 | 着 | … | レ | … | 923 |
発 | … | レ | … | 924 | |
沼津 | 着 | … | 940 | … | 940 |
発 | … | 940 | … | 942 | |
横浜 | 着 | … | 1105 | … | 1105 |
東京 | 着 | … | 1130 | … | 1130 |