JTB時刻表 2024年3月号を購入
2024年3月のJRダイヤ改正。
昨年はおおさか東線が大阪駅(うめきた地下ホーム)へ乗り入れる、という個人的には大きなインパクトがあった改正でしたが、今年は国土の骨格ともいえる新幹線の延伸がありますから、昨年以上の大きな改正と言えるでしょうか。
さっそく、例年の通り、関西人の視点から気になった点をピックアップしてみたいと思います。
3月16日ダイヤ改正
巻頭カラーページ
今号も巻頭カラーページに「JRグループダイヤ改正でこう変わる」と題してトピックスが記載されています。
まず最初は新幹線。
一つめが「いよいよ北陸新幹線 金沢-敦賀間が開業」
二つめが「東北・山形新幹線に新型車両「E8系」デビュー」
三つめが「臨時〔のぞみ〕増発 最終着時刻繰り下げ」
の順。位置づけとしては北陸新幹線の話題がトップなんでしょうが、初っ端の写真がE8系なので、トータルの記事面積では2番手ですね。。
新幹線以外はJR各社の話題が列挙されていますが、記事数ではJR西日本がダントツ(紙面割ではJR東日本がトップですが…)。そのJR西日本の記事はというと、
「“らくラク”シリーズで快適な特急通勤を」
「〔サンダーバード〕〔しらさぎ〕ほか特急の全車指定席化が進む」
「「快速 うれしート」の本数・設定日が拡大」
「嵯峨野線増発・増強で古都観光が快適に」
「4月6日 特急〔やくも〕に新型車両「273系」投入」
です。最後のは枠囲のコラム的な扱いですが、話題の数としては多いですね。
索引地図
やっぱり、何と言っても北陸新幹線の金沢-敦賀間開業ですね。索引の京阪神エリアのページに新たな新幹線の路線が描かれるのは山陽新幹線新大阪-岡山開業の1972(昭和47)年3月以来となるはず。実に52年ぶりのことです。
その反面、敦賀から先(大阪基準で)がJR幹線の太い黒線から、第三セクター鉄道の細い黒線になり、北陸本線が湖西線よりも短い米原-敦賀間になってしまったのは、寂しいですね。
違いはないかなと、素通りしそうになった「大阪付近拡大図」。
北大阪急行電鉄の千里中央から箕面萱野間が新たに追加されてました。※の注釈付きで「※北大阪急行電鉄 箕面船場阪大前駅、箕面萱野駅は3月23日(土)に開業します。」とあります。JR改正の1週間後ですね。
前に買ったJTB時刻表が2023年3月号でしたから、妙見の森ケーブル・妙見の森リフトがひっそりと消えているのも、今回気になりました。
おもな駅のご案内
新大阪駅・大阪駅については、前回との違いとしては微修正レベル。
大阪駅11番線の「東海道本線上り<北陸方面>(北陸・東海方面特急列車)」の表記は変わらずそのままですが、敦賀が北陸の入り口とはいえ、こちらも寂しさが残りますね。
その敦賀駅。新たに追加されています。扱いとして大きくは無いものの、そのあおりで大宮・長野・富山・金沢の各駅の表記スペースがそれぞれ小さくなってますね。
金沢駅はのりば案内の1・2番線(福井方面)が北陸本線からIRいしかわ鉄道に変わっています。富山駅はスペースの削減で北口の表記が無くなってますね。
その一方で追加された敦賀駅。北陸新幹線との乗り換えのために在来線特急専用のホームが設けられていますから、案内図は必要でしょう。同じ大阪方面からの列車でも、新快速と特急「サンダーバード」とで発着ホームが違いますから。
「新幹線と在来線との乗りかえ標準時分」は、「特急(サンダーバード・しらさぎ)…8分」「北陸本線…12分」と4分の違いがあります。あれ?「小浜線…9分」「ハピラインふくい…10分」よりも北陸本線の方が時間がかかるの?
上越・北陸新幹線
ここからは、本文というか時刻のページですが、これまで下り上りが同一ページの上下に掲載されていましたが、かつての東北新幹線、その前では東海道・山陽新幹線が辿ったのと同じように別ページでの記載となりました。
なんとなく、上越新幹線と北陸新幹線の主従が入れ替わったように見えるのは気のせいでしょうか。
下りページには敦賀-名古屋・大阪間の連絡特急が、上りページには大阪・名古屋-敦賀間の連絡特急が記載されていますので、大阪・京都・名古屋から金沢・富山方面へは、これまで通り同一ページで見ることができる、ということになりますね。
このページを見ると、北陸新幹線を使用しての大阪-長野駅間がさらに近くなったような気がします。
湖西線・北陸本線
その一方で、下り上りが同一ページに集約されてしまったのが、湖西線・北陸本線のページ。
大阪-京都-近江今津-敦賀と、米原-敦賀が合わさっているのは以前と同じですが、印象は大きく変わりました。
米原発の「しらさぎ」で長浜を通過する列車は、始発駅から終着駅までノンストップということになりますからね。
「サンダーバード」の方は、大阪-敦賀間が、概ね1時間20分ほど。近江今津に停車する列車もありますが多くは通過しますので、一見すると、一時の近鉄名阪ノンストップ特急を思い起こさせます。難波を出て上本町・鶴橋と止まって、次が終点の名古屋。大阪を出て新大阪・京都と止まって、次が終点の敦賀、という感じで。
無くなった、といえば、敦賀通過の「サンダーバード」ですが、京都-福井をノンストップで走っていた速達「サンダーバード」は、敦賀乗り換えとなり、金沢でこそ十数分の時短となりますが、福井では乗り換え時間がかさんで遅くなる列車もあります。
関西本線快速
昨年10月以降の紙面の時刻表は購入していなかったので「F直通快速51号」とか「Q区間快速1号」とかを見るのは初めてだったんですが、今回の改正で、指定席(快速うれしート)連結の対象列車が増えています。
おおさか東線経由の直通快速はこれまでの51・53号の平日2本から、51・53・55・57号の平日4本に加えて、71・73・75・77号の土休日4本(うち2本は夕方)となるなど、一挙に増えています。
もうひとつ増えているのが太文字の特急「らくラクやまと」。こちらは、うれしートとは違って、夜の奈良行も設定されていますから、新大阪・大阪からの着席需要もあるでしょうね。新大阪から大阪(地下ホーム)を通るので、おおさか東線の直通快速とニーズが被るのかと思ったんですが、天王寺を通るのが最大の違い。天王寺は途中駅となるので着席の需要は大きそうな気がします。
それともうひとつの特急が、土休日のみ運転の臨時特急「まほろば」。この運転時刻を見て「あれ?」と思ったのが、法隆寺を通過しているということ。
停車するんじゃなかったっけ?と思ってたんですが、「まほろば」が法隆寺に停車するのは「ダイヤ改正まで」だったんですね。奈良発の「まほろば」は時刻が50分ほど繰り上がり、新大阪着が1時間ほど早い17:10になります(JTB時刻表では新大阪も発時刻なので17:11の表記ですが…)。
大阪近郊区間(おおさか東線)
そのおおさか東線。
まさか、このページに特急「らくラクやまと」が表示されることになるとは思ってませんでした。もちろん、大阪駅(うめきたエリア地下ホーム)を通って新大阪発着となる「くろしお」がここに記載されることはありません。
大阪から新大阪を通って久宝寺方面への欄に奈良発の「らくラクやまと」が現れるのでちょっとばかり違和感はありますが、平日にも土休日にも特急列車が走る路線に成長したのかな、と。
うれしートでの状況次第では、今後、おおさか東線経由の通勤特急の可能性もあるかもしれませんね。
おおさか東線については、別ページでもう少し詳細に記載したいと考えています。
列車の編成ご案内
やっぱり北陸新幹線の「つるぎ」ですね。これまで、8号車から12号車は、グリーン車の11号車を除き、グランクラスの12号車を含めて黒塗りになっていて、「①~⑦⑪号車のみご乗車になれます。」との記載がありましたが、敦賀開業後は、グランクラスを含めて12両ともに乗車可能となります。
新大阪・天王寺から奈良方面の欄には、「特急(287系)〔らくラクやまと〕」が登場。3両編成ですけどね。
臨時の「まほろば」は記載なしです。
2023年10月号から掲載があったのかもしれませんが「快速(221系)〔F直通快速51・53・55・57号〕」「快速(221系)〔Q区間快速1・3・5号〕」が新鮮でした。
最後に。
「新幹線のおもな車両の席番ご案内」の上越・北陸新幹線 E7系・W7系のグランクラス。「※〔つるぎ〕の12号車にはご乗車できません。」の注釈は、消し忘れですよね。。
というわけで、関西人の目から見ると、なんだかんだと北陸新幹線が気になった今回のダイヤ改正号について書いてみました。