KATO 14系で寝台特急「富士・はやぶさ」

KATOの24系/14系 寝台特急「はやぶさ・さくら」を走らせた話を書いてからおよそ2ヶ月。

それから、同じ編成を寝台特急「富士」として走らせた話を書いたのが、1ヶ月半ほど前のことになります。

東京から九州へと向かうブルートレインが「はやぶさ・さくら」と「富士」だけになってしまった1999(平成11)年12月から2005(平成17)年3月頃の姿ですね。

実は、これらを書いていた2ヶ月ほど前から、なんとなくもやもやしていたのが、「もうちょっと頑張ったら最晩年の『富士・はやぶさ』に出来るんじゃない?」ってこと。

何を頑張るのかというと…。

10-1800 寝台特急「さくら・はやぶさ/富士」 14系 6両セット

再掲ではありません。もう1セット、買ってしまいました。頑張ったのはお財布です。

もちろん、24系9両セットではなく、14系6両セットの方だけです。

前回紹介した「はやぶさ・さくら」と同じ商品なので、特に何も書くことはないかなぁ、と思っていたんですが、なんと、同じロットなのに、付属品の形状が違ってたんです。

2023年5月21日に届いたもの
今回届いたもの

設定変更用のドライバーは並べ忘れなので、違いではありません。

が、「スハネフ14 ジャンパ栓」がひっついてる。。

なるほど。これで、前回の疑問が解消です。

寝台特急「さくら・はやぶさ/富士」説明書より引用

製品付属の説明書の、この記載。

「ていねいにランナーからカットしてください。」の文言を見て書いたのが、

「カットしてください」。

ん? 何を切り落とすの??

https://try-widely.com/limited-exp-hayabusa-sakura/

ランナーに付いていたんですね。

説明書に印字されているロットは同じですが、封入されている付属品が違ってます。これ、同じものを二つ買わなければ、謎のまま(誤記扱い)で終わってたんでしょうね。

単品の車両は別として、セット物を二つ以上購入したのは、TOMIXの 98803「国鉄 24系25-100形特急寝台客車増結セット」くらいなので、こんなことがあるなんて、思ってもみませんでした。

奥:スハネフ15 20 ・ 手前:スハネフ14 6

ともかく、無事にジャンパ栓の取り付けと、ナックルカプラーへの換装が終わりました。

そもそも、なぜ「もやもや」していたのかというと、スハネフ15/14ともに「はやぶさ」のトレインマークが用意されていたから、なんですね。

「はやぶさ」が14系で運転されたのは「富士」と併結していた最晩年しかなく、これって「富士・はやぶさ」で遊んでね、という思惑なのかな、と。

もっとも、オハネフ25・カニ24には運用実績のない「さくら」が入っているので、単に部品共通化というだけなのかもしれませんが。。

「富士・はやぶさ」を組成する

2005(平成17)年3月のダイヤ改正で「さくら」が廃止になり、14系6両というコンパクトな編成となった「富士」「はやぶさ」。東京-門司間で併結運転となりました。

「さくら」の頃の6両と違うのは、九州寄りのスハネフ15とオハネ15-2000(ソロ)の間に、オロネ15-3000(シングルDX)が入って、その分、開放B寝台のオハネ15が1両減ったということ。

← 大分・熊本行

東京行 →

123456789101112
スハネフ15オロネ15-3000オハネ15-2000オハネ15オハネ15スハネフ15スハネフ15オロネ15-3000オハネ15-2000オハネ15オハネ15スハネフ15
B寝台A1個室B1個室B寝台B寝台B寝台B寝台A1個室B1個室B寝台B寝台B寝台
1~6号車(下り)熊本~東京/(上り)大分~東京
7~12号車(下り)大分~東京/(上り)熊本~東京
A1個室は「シングルデラックス」
B1個室は「ソロ」
スハネフ15は、スハネフ14になることも

2号車・8号車以外は、10-1800 寝台特急「さくら・はやぶさ/富士」 14系 6両セットで賄えます。

問題なのは、オロネ15-3000。といっても、さほど悩んでません。車両としてはオロネ25を14系へ組み入れるために改造されたものですが、見た目の違いは車体の裾に表示された車番くらいかな、と。

なので、オロネ25を無加工で代用します。

というわけで、オロネ25が2両必要なわけですが、1両はもちろん 10-1799 寝台特急「さくら・はやぶさ/富士」 24系 9両セット のもの。

で、もう1両は、10-855 24系25形寝台特急「富士」 7両基本セット から借用します。

それにしても、どちらのオロネ25も、「オロネ25 6」というのは、単なる偶然なんですかね。床下ユニットはともかく、ボディは「さくら・はやぶさ」用に新製したもののはずなので。

というわけで、車番が全く同じ6両編成が2組出来上がりました。

ちなみに、上に挙げた編成表にも記載の通り、九州行き下りは「はやぶさ」が九州方、「富士」が東京方。東京行き上りは「はやぶさ」が東京方、「富士」が九州方。車両を毎日交代で運用することで走行距離を平準化させてたんですね。

ただ、それによって2編成併結で走らせても、常に最後尾のトレインマークは「富士」になるわけですから、せっかくの14系「はやぶさ」が現れないのはちょっと残念なところではあります。

「富士・はやぶさ」の牽引機

併結運転区間の東京-下関間は、もちろんEF66。下関-門司間はEF81-400、門司-大分・熊本間はED76です。

EF66に掲げる「富士・はやぶさ」のヘッドマークは、TOMIX 7143「JR EF66-0形電気機関車(後期型・特急牽引機・グレー台車)」の付属品。

先日、装着した「富士」のヘッドマークを外そうとしたら、装着用の突起が折れました。2本ある突起の下側です。なので、上側の1点での装着。

今回も『RM MODELS 6月号(No.333)』の特別付録「映える撮影用背景紙」を使用させて頂いています。

いい感じです。

機関車、客車が用意できたところで、走らせてみたいと思います。

走行の様子

まずは、駅通過のシーンから。

個室の壁が特徴的なソロ(オハネ15-2000)と、個室の小窓が並ぶシングルデラックスが印象的です。オロネ15-3000ではなくオロネ25ですが、動画ではよほど目を凝らさないと違いには気付かないですね。(3000番台なのに、文字数が少ない?というくらいです)

続いては、大半径カーブの走行シーン。

よく見ると、EF66が脱輪してました。。

アウトカーブで自然な動画が撮れるのは半径300cmオーバーのカーブならではですね。自己満足ですが。

最後に、写真をいくつか。

晩年の「富士・はやぶさ」を思い出します。

模型では、6両のうち銀帯はこの2両だけですが、実際には開放B寝台の車両も銀帯が混じっていました。

2008年7月20日 門司駅にて

ソロの窓配列が特徴的です。

スハネフ15の貫通幌枠が青色なのも、特徴的。

2008年7月20日 下関駅にて

最後は、カーブにて。

以上です。

今回、「富士・はやぶさ」を走らせたのには、もう一つ理由があります。

記事中に何枚か実車の写真を引用しましたが、2008年7月に「はやぶさ」に乗車してから、この7月で15年になります。15年前を振り返る、ということで模型で再現してみたかった、ということです。

「富士・はやぶさ」最後の日(2009年3月)

最後に、未公開の動画を掲載したいと思います。

2009年3月13日深夜。実際には日付が変わって3月14日の土曜日AM1時過ぎ。

遅れていた最後の下り「富士・はやぶさ」を大阪駅で撮影した映像です。

いろいろあって遅れていたようですが、当日は雨。

雨の中、10分ほど遅れてやってきた動画がこちら。

最終日ということで、多くの報道陣、ファン、マニアがホーム上にごった返してました。

最後は発車時の動画です。

最終日の熱狂ぶりが伝わる動画ですよね。

望遠で手振れがあって若干見づらいですが自分にとっては貴重な映像となりました。

この時間ですから、もちろん自宅に帰る電車はなく、金曜日の終業後、帰宅してから車で大阪駅へと向かってました。大阪駅北西側にある駐車場に車を停めたことを覚えています。

これらの写真・映像を撮ったのは、Panasonic の DMC-TZ7。1280×720での動画撮影です。実はその1週間前の3月8日に購入したばかり。「富士・はやぶさ」を見送るために購入したわけではないのですが、最初の撮影となりました。

今となっては、出かけておいて良かったなと思います。13日の金曜日でしたが。。