KATO 24系/14系 寝台特急「はやぶさ・さくら」
TOMIXの14系14形 寝台特急「さくら」を3月下旬に手にしながら開封したのが4月15日になった、という話を書きました。
TOMIXの「さくら」は、国鉄時代のB寝台が3段式だった頃(個人的には最も「さくら」らしかったと思う頃)の編成ですが、KATOが5月に発売した「さくら」は、廃止直前の最晩年の姿。東京-鳥栖間を「はやぶさ」と併結運転していた頃の編成です。
このセットは公式サイトでは5月16日発売とされていたので、遅くともその週末(5月20日)には手に入るだろうと踏んでいたんですが、Joshinの通販サイトで予約していた商品は、時間を自由に使える20日には届かず、翌21日到着での配送となりました(取り扱い店によって入荷日が異なっていたようですね)。その日も、次の週末も時間が取れないため、指をくわえる日が続き、開封が2週間後の6月3日になってしまいました。
10-1799 寝台特急「さくら・はやぶさ/富士」 24系 9両セット
届いたのは、24系「はやぶさ」と14系「さくら」編成とで、2セット。
合計15両なので、勝手に2ケースだと思い込んでいたんですが…。
10-1799 寝台特急「さくら・はやぶさ/富士」 24系 9両セットは、2ケース組でした。
確かに、9両ですからね。8両までなら1ケースで収まったのかもしれませんが。
なので、9両セットのBは3両だけ。それぞれのケースに機関車を収納できるスペースがあるので、EF66、ED76あたりをセットにして保管しておくということでしょうか。
でも、3両のケースBには、追加で3両を収納できるスペースが。これ以上の増結もないですし、オハネ25の単品販売もないですし。もっとも、そこは悩むところではなく、単に同じウレタンの型を使っている、というだけのことですね。
左が8号車のオハネフ25、右がカニ24。編成の中間側はいずれもボディマウント式密自連カプラーですが、機関車連結側はアーノルドカプラーです。
トレインマークは電源車、8号車(さくら編成の9号車、14号車)とも、「はやぶさ」「富士」「さくら」「臨時」が選択できるようです。24系25形の「さくら」を走らせることもできるんですね。しないですけど。
回転させる選択式ですが、それほど曲面感はないですね。
付属品の確認
左から、EF66用のヘッドマーク、ED76用のヘッドマーク、トレインマーク変換用ドライバー、ナックルカプラー(電源車用・8号車用)、ジャンパ栓(8号車用)、それと行先表示シール。
ヘッドマークは、KATOなのでマグネット式。
「さくら/はやぶさ」は、EF66が上下に分かれたタイプ、ED76がイラストを混ぜたタイプですね。「富士」はいずれも同型の山型です。
ジャンパ栓は、Assyパーツ名でいうところの「オハネフ24 あけぼの ジャンパ栓」。名前の通り、24系24形、24系25形で共通の形状です。
ナックルカプラーに交換
今回、15両編成を牽引するのは、TOMIXのEF66。KATOの新製品は購入していません。
もちろん、カプラーはTNカプラーに交換していますので、TOMIXの「あかつき・彗星」とは相性が良かったんですが、KATOのナックルカプラーとは相容れません。
カプラーに加工が必要かどうか、交換前に確認してみます。
TNカプラーの突起部分があたる箇所を削っても、ナックルカプラーは線路に対して平行にはならなさそうですね。というわけで、ナックルカプラーの突起部分を切り落として、そこに穴を開けるようにします。
写真は、穴あけ前です。ナックルカプラー側の突起を切り落とすと、平行になりますので、TNカプラーの突起があたる部分に、ピンバイスで穴を開けます。
まずは、0.5mmで穴を開け、それから0.8mmで少しだけ穴を広げます。
突起を切り落とした部分に穴を開けたのですが、結果的には、もう少しだけ、前方に穴を開けた方がよかったですね。
調整の結果、前方に穴を広げています。真上からはダメ、ってことですね。
TNカプラーとナックルカプラーが、がっちりとホールドしあってます。
ナックルカプラーを引っ張るとEF66がついてくるので、これで大丈夫でしょう。
この穴あけカプラーを取り付けるのは、カニ24。ひとまずは「はやぶさ」編成が前方に来る下り列車での運転を楽しんでみようと思ってます。上り列車なら、「さくら」編成の14号車、スハネフ14のナックルカプラーにも穴あけの必要がありますね。
というわけで、カニ24からアーノルドカプラーを取り外します。
床下セットとカプラーセットの取り付け部の隙間にマイナスドライバーを差し込むと簡単に外れます。
カプラーセットに突き出たフック(写真左)を内側に押し込むとカプラー押さえが外れます(写真右)。
ここに、加工したナックルカプラーを取り付け(写真左)。
板バネを飛ばしてしまわないように…。
それを元のようにカプラーセットに取り付けると完成です(写真右)。
EF66側のカプラーが、やや右寄りに向いているので、ナックルカプラーへの穴あけ場所をもう少し先端側にした方が良かったかもしれませんね。
8号車オハネフ25のナックルカプラーは、加工なしで取り付けます。
カニ24は標準でジャンパ栓をあしらったカプラーセットですが、オハネフ25は付属品のジャンパ栓に交換します。見栄えが格段に良くなりますからね。
比較用に、アーノルドカプラーの写真を再掲しておきます。
ロビーカー オハ24-700への室内灯設置
せっかくなので、ロビーカーに室内灯を組み込んでみました。
これは、TOMIXの「はやぶさ」編成のオハ24-700へ室内灯取り付けた時の話。
KATO車両への室内灯はスハフ12への取り付けなどで触れています。
取り付けの手順はスハフ12と変わらないんですが、ロビーカーという旅客がくつろぐ場所なので、間接照明の雰囲気を出してみようとオレンジ色のカラーフィルターを仕込んでみました。
で、さっそく点灯確認。
…が、点きません。あれ?と思って集電シューあたりの屋根を下側に押さえつけると点灯します。ボディー台車寄りの集電パーツと、室内灯用の集電シューの接触が出来ていないようですね。
ということで、集電シューを台車側に接しやすいように、やや下側にクセを付けて再装着。
無事に点灯しました。
「はやぶさ」編成への加工はこれでおしまいです。
10-1800 寝台特急「さくら・はやぶさ/富士」 14系 6両セット
左が14号車のスハネフ14、右が9号車のスハネフ15です。このスハネフ15-20、14系15形の純粋な車両ながら、更新時に白帯に変更されているので「あかつき」に馴染みのある関西人にとっては妙な感じです。
このセットも、車両中間側はボディマウント式密自連カプラーで機関車側はアーノルドカプラーです。「はやぶさ」8号車をナックルカプラーに交換した以上、こちらの交換も必須です。
「さくら」編成の付属品
「はやぶさ」編成とほぼ同じですが、違うのは14号車用の前面幌と、ジャンパ栓。標準のカプラーセットにはスハネフ14/15ともにジャンパ栓が表現されていませんので、交換用です。
いい感じに作り込まれてます。
Assyパーツ名でいうところの「スハネフ14 ジャンパ栓」です。14系14形、14系15形で共通の形状ですね。
ナックルカプラーに交換
先に触れましたが、今回は九州方面行下り列車として運転するので14号車のスハネフ14のナックルカプラーは、ひとまず無加工で装着します。
基本的にはオハネフ25と同じです。
が、製品付属の説明書に気になる文言が。
9号車・14号車用のジャンパ栓はカッターナイフなどで切り残しがないようていねいにランナーからカットしてください。
「カットしてください」。
ん? 何を切り落とすの??
頭によぎったのはスハフ12購入時のジャンパ栓取り付け時のこと。
このU字部分を切り落とす? いやいや、これはランナーではないでしょ。
何かの誤記なのかな、とは思いつつ、9号車・14号車用のジャンパ栓と、「スハネフ14 ジャンパ栓」を特定しているあたり、気になるところです。(ちなみに、Assyパーツで購入しても、ランナーから切り離すタイプではないようです)
ところで、このU字型の部分。スハフ12では切り落としましたが、スハネフ14/15では、切り落としちゃダメですよ。
左がジャンパ栓交換後、右が交換前。折戸の左側の床下部、機器箱の横にあるパーツですね。これです。
実車の色は赤っぽいですが、このパーツを表現する大事なものです。
模型では実車にない急カーブを走りますので、台車に触れることがあります。ですので、台車の向きを妨げることが無いよう可動できる仕掛けになっているようです。
というわけで、客車側の準備は、これで完了です。
EF66にヘッドマークを
牽引する機関車はTOMIXのEF66。
TOMIX 7143「JR EF66-0形電気機関車(後期型・特急牽引機・グレー台車)」には、「さくら/はやぶさ」併用のヘッドマークは、付属していません。
ですので、今回の車両セットに入っているヘッドマークを無理やり両面テープで付けてもいいのですが、EF66には、ヘッドマーク装着用の飾り帯を付けているので、突起が出ています。
というわけで、純正品を用意しました。
TOMIX 0853「ヘッドマーク(EF66用・C)」です。
見ての通り、「あさかぜ」「さくら/はやぶさ」「あかつき」「富士」が用意されています。丁寧に切り取って、EF66に装着。
準備万端です。
走行の様子
まずは、駅からの発車シーン。
EF66のスムーズな滑り出しがいいですね。加速の調整は、改善の余地ありですが。
続いては、やや後方から駅通過のシーン。
光の当たり方にも拠るのでしょうが、24系25形のステンレス帯と、14系の白帯(一部ステンレス帯)の違いがよくわかります。
最後に写真をいくつか。
駅で出発を待つEF66。
駅の横から。
「はやぶさ」編成で特徴的なロビーカー、オハ24-700。室内灯で車内の様子も窺えます。
右の「はやぶさ」と左の「さくら」の連結部です。帯色の違いと車両形状の違いがよくわかります。
KATOの客車でJRロゴ入りは、「トワイライトエクスプレス」以来の購入となります。といっても、ロゴがあるのはカニ24だけでしたっけ。TOMIXでは「あかつき・彗星」「だいせん・ちくま」と購入していますが、スハネフ15、スハフ12-3000なので、オハネフ25のJRロゴ入りは初ですね。
窓配置が特徴的な「さくら」のオハネ15-2000(車番は2003)。
そういえば、2008年7月に乗車した「はやぶさ」。
オハネ15-2003でしたね。
「はやぶさ/富士」が14系車両で併結して走っていた頃のことです。
最後尾のスハネフ14。
「さくら」「はやぶさ」を併記したヘッドマークを掲げて走るEF66。
トレインマークが白飛びしてしまってますが、「さくら」です。
最後に紹介するのは、唯一実車の写真が残っている2枚です。
2003年4月、名古屋に長期出張中の頃、岐阜の知人宅に遊びに行った帰り、岐阜駅でたまたま見かけて撮影したものです。
写真の質は良くないですが、今となっては「はやぶさ/さくら」併結時代の貴重な写真ですね。
もう少し早くホームに上がっていれば、EF66のヘッドマークを見られたかも知れず、残念です。
というわけで、KATO 24系/14系 寝台特急「はやぶさ・さくら」を走らせたお話でした。