583系 急行「きたぐに」深夜を走る(室内灯を組込む)

TOMIXの583系 急行「きたぐに」を購入したのが半年ほど前の3月下旬。

ここ最近は走らせていなかったので、久しぶりに車両ケースを手に取りました。

TOMIX 室内照明ユニットLCセット

急行「きたぐに」というと、鉄道模型の趣味を再開した2年前の秋に購入した10系寝台車+12系座席車の時代の編成が好きで、よく走らせていたんですが、真っ先に室内灯を導入した列車でもあります。

といっても、LEDテープを使用した自作室内灯だったんですね。12系の座席車6両と、グリーン車のスロ54の7両に取り付けています。

自作は、なんといっても1両当たりのコストが激安です。使用するパーツをまとめ買いすると、1両当たり数十円で作成できます。

それに対して、メーカー製の純正室内照明ユニットは1両当たり600~1,000円と、それなりに出費となります。

それでも純正の室内照明ユニットを購入するのは、仕上がり時の見栄えとお手軽さ、ですね。面倒なことはお金で解決。大人ですから(笑)

というわけで、583系 急行「きたぐに」に室内照明ユニットを取り付けます。

ただ、やっぱり10両を一気に対応しようとするとそれこそ1万円近くかかりますから、客車の「きたぐに」と同様、座席車の5両だけを対象としたいと思います。

用意したのは、これ。

0737「室内照明ユニットLCセット(白色・6本入)」です。

メーカーが設定する価格は5,500円ですので1本あたり900円強ですが、実際には値引き販売の上に、ポイント還元などもあって、実質600円弱くらいですね。これを、5本使用します。

装着する車両は、下記編成表のうち、自由席とグリーン席の1~4号車と6号車です。

← 大阪行

新潟行 →

12345678910
クハネ583モハネ582モハネ583モハネ582モハネ583サロ581サロネ581モハネ582モハネ583クハネ581
自由席自由席自由席自由席B寝台グリーン席A寝台B寝台B寝台B寝台
B寝台は 電車3段式
新潟行は新津-新潟間快速列車 1~4号車のみ乗車可

このうち、4号車のモハネ582が動力車(今回の対象外ですが8号車も動力車)です。

使用するのは、室内照明ユニットLC本体と、遮光シールのみ。

遮光シールは、照明ユニットのLED部分に上から包み込むように貼り付けます。

準備作業はそれだけ。

後は、車両にこのユニットを取り付けるだけです。

2号車:モハネ582(T)

先頭車両のクハネ583と、動力車のモハネ582は、取り付けにクセがあるので、まずは無動力車(トレーラー)の2号車モハネ582から。

床下ユニットとボディを外します。簡単に外れますので、特に問題はありません。

見ての通り、集電スプリングが床下の接点に触れるように重ねるだけ。

あとは、ボディを被せるだけ。それだけです。なんと簡単なんでしょう。

ただ、撮影用に向きを何度か変えていると、いつの間にかボディと床下ユニットの向きがちぐはぐになってました。

でも、大丈夫。

ボディにも床下ユニットにも矢印が書かれていて(必ずかどうかは判りませんが。。)その矢印の方向を合わせれば向きは合います。

6号車:サロ581

グリーン車のサロ581も、モハネ582(T)と、取り付け方はまったく同じです。

座席の色が普通車(ハネ)とは異なるので窓枠の違いとも相俟って、明かりが入ると独特の雰囲気が感じられます。

3号車のモハネ583も、これら2両と同じように取り付けられます。

4号車:モハネ582(M)

動力車(モーター車)のモハネ582は、ちょっと事情が異なります。

機関車と比べると、こんなにモーターが薄いの?と思ってしまいますが、それでもトレーラー車よりは床下面が全体的にせり上がっています。

ですので、照明ユニットの集電スプリングが長すぎることになります。

なので、スプリングの一部をカットします。

手前:集電スプリングをカット済み 奥:集電スプリング未加工

奥の未加工の集電スプリングを見てもらえるとお分かりの通り、上(端)から2/5のあたりにスプリングの巻きが密になった箇所があります。

この密になった上(端)側をニッパーなどでカットします。

スプリングなので床下ユニットの接点には圧がかかりますから問題はないのですが、集電効率のためにはできるだけ多くの点で接触できるようにした方が良いですので、なるべく平らに(出っ張りが無いように)カットすべきです。写真のように上にヒゲが出てる状態は良くないかと…。

と、言いつつ、そのまま装着。

問題なさそうですね。

1号車:クハネ583

最後は、先頭車両のクハネ583。

この車両は室内照明ユニットそのものを短くカットする必要があります。

まずは、ヘッドライト・テールライトのある車両を分解する際のセオリー通り、ライトユニットと反対側から持ち上げます。

このとき思いました。両運転台の車両って、どうやって外すんだろう、と。。

それはともかく。

集電スプリングの位置を集電用の接点に合わせてみると、室内照明ユニットの右側3ブロックが運転台のライトユニットにぶつかります。ここを切り落とします。

右側3ブロックが切断しやすくなっているのかというと、そうでもなく、側面には補強用の透明板が入ってますし、工具なしで折るのは無理だと思います。

ニッパーで側面の板を折り、それからカッターで谷部分に切り込みを入れます。切り込みの溝が十分に深くなったところで板チョコを割るように折り曲げると、比較的きれいに割ることが出来ました。

カットした室内照明ユニットを上から載せます。

取り外しとは逆順に、今度は先頭部分からボディを被せていきます。

これで、座席車5両への室内照明ユニット取り付けが完了です。

LEDテープを使用した自作室内灯とは違って、本当にあっという間に完了です。手間を省ける、というのは時間を買う、ということですよね。

今回は座席車5両への取り付けでしたが、残る寝台車5両に取り付ける場合も同様です。

5号車・9号車のモハネ583、7号車のサロネ581は、トレーラー車なので2号車:モハネ582(T)と同じ要領で。

8号車のモハネ582は、モーター車ですので4号車:モハネ582(M)と同じです。

10号車のクハネ581は、先頭車ですから1号車:クハネ583と同じですね。

というわけで、さっそく走らせてみたいと思います。

走行の様子

まずは、駅の通過シーンから。

6号車のグリーン車と、1両のB寝台車(室内灯無し)を挟んで4~1号車の座席車だけが明るく、メリハリが出ていると思います。

急行「きたぐに」の現役時代、深夜時間帯に座席車が減光していたのかどうかわかりませんが、寝静まった寝台車との対比が面白いと思います。

EF210のコンテナ貨物列車とすれ違いますので、大阪-米原間という想定です。湖西線を走った「日本海」や「つるぎ」、「立山」等とは違って、最後まで米原経由を守り抜いた優等列車でしたよね。

最後に写真をいくつか。

深夜の駅に停車中の様子です。

浴びる光が朝日のようにも見え、深夜というより早朝の信越本線という感じでしょうか。

こちらは、反対方向から。

最後の1枚はこれ。

寝台車側なので室内灯はついていないのですが、S字カーブを力走する様子が力強く感じられた1枚です。後方の車両には室内灯がついている様子は伺えますね。

というわけで、583系 急行「きたぐに」の座席車5両に室内照明ユニットを組み込み、夜行列車らしさを改めて味わった、というお話でした。