Nehalem世代 Core i5(480M)CPUのPC で VMware vSphere Hypervisor 7.0 環境を構築する(2)

中古で購入したEPSONの小型デスクトップPC、ST150Eに無謀にも VMware vSphere Hypervisor 7.0 のインストールを試みましたが、「Unsupported CPU」という壁が立ちはだかりました。判ってたことですけどね。

Unsupported CPU を克服する

「CPUが対応していません。」なら、諦めるしかないですよね。ST150Eは別用途に転用できますし、ESXi7.0のインストーラの取得にお金をかけたわけでもないですし。DVD-Rが1枚無駄になったかな、くらいです。

でも、ネットで調べてみると、一筋の光が見えてきました。

同様に、Unsupported CPUの表示で起動できない状態を、ブートオプションの追加で乗り越えたお話です。でも、この例で出されているのは、E5520(4コア 8スレッドの Xeon プロセッサー)という、まともなサーバ用プロセッサですので、480Mを持ち出すのはお門違いな気もしますが、まずは試してみたいと思います。

Even if it is unsupported it might work in practice.

How to run VMware ESXI 7.0 on hardware with unsupported CPUs

なるほど。ソフト起動上の制限はかかっているけれども、実際には動くかもしれない、と。

ちょっとばかり期待が持てます。

To bypass this error in the boot, do as follows:

・Reboot into boot media again

・After the ESXi boot menu when the “Loading ESXi Installer” is starting click SHIFT+O within 5 seconds to add boot options.

・Type “ allowLegacyCPU=true” behind the line.

How to run VMware ESXI 7.0 on hardware with unsupported CPUs

・ブートメディアで再起動する。

・「ESXiインストーラのロード」が始まったときのESXiブートメニューのあと、5秒以内に[SHIFT + 0]を入力して、ブートオプションを追加する。

・行の後ろに、"allowLegacyCPU=true"を追加する。

では、やってみましょう。

慌ただしいので写真は撮れなかったんですが、インストーラの開始後、自動起動の5秒間のカウントダウンが始まるので、[SHIFT + 0]を入力します。すると、カウントダウンが停止し、画面下部に次のように表示されます。

(撮り損ねていたので、次に出てくる写真を加工して使用しています)

ここで、最下段に、続けて “allowLegacyCPU=true" を入力します。

(末尾の縦棒はカーソルです)

この段階で、キーボードの設定が[日本語]にはなっていないので、[=] の入力が、手元のキーボードでは[SHIFT + -]ではなく、[^]キーでした。

入力が終わったら、[Enter]。

このとき、表示でもある通り、実は、メモリ増設前です。

インストール画面が表示されました。CPUも Intel Core i5 CPU M 480 @ 2.67GHz と表示されています。

インストールの再開

互換性ガイドでサポート対象外のCPUですが、構わずに[Enter]Continue。

使用許諾契約ですね。カーソルキーで全文を読んだ後、[F11]キーで続けます。

インストール先を選択します。選択の余地はないので[Enter]を押下。

キーボードの選択。もちろん「Japanese」を選択し、[Enter]。

Rootのパスワードと再入力。続けて[Enter]。

順調、順調。と思ったら。。

メモリ増設前(4GBのまま)だったので、メモリサイズの制限に引っ掛かりました。4GBだから、ぎりぎりセーフかと思っていたんですが、ビデオメモリとして取られた分なのか、3.80GBなので、アウトですよ、ということですね。

ST150Eの2GB1枚を、別で使用しているST150Eの4GBと入れ替え、急遽、2GB+4GBの6GBにして、インストールをやり直しました。

これが、ST150Eで書いた「(最初、SSDへの換装だけを行い、メモリの増設は「必要があれば」と考えていたので、結果的に二度手間になりました)」の顛末です。

メモリ増設後、再度インストール

で、やり直した結果が、これ。

初回にも出ていましたが、CPU_SUPPORTのWARNINGだけになりました。これは、出ます。

インストール先の再確認です。[F11]を押下。

インストールが始まります。

無事にインストールが終わったようですね。

では、メディア(DVD-R)を取り出して、[Enter]を押しましょう。

ここで、ボーっと静観していると、

で、終わり。この画面になってしまったら、再起動が必要です。

ひとまず、(再)起動時に[SHIFT + 0]で、パラメータの入力をして続けてみましょう。

起動画面に移りました。

無事に ESXi 7.0 として起動できたようです。

画面中央に表示されたIPアドレスにアクセスしてみます。

出ました。完了です。

でも、この画面は、キャプチャの方が良かったですね(笑)

恒久化対策の実施

ただ、これでは、起動のたびに、[SHIFT + 0]で止めて、オプションの変更が必要になります。サーバが再起動したら、動かなくなる、ということです。

そこで、再び、先に紹介したサイトから変更手順を紹介させて頂きます。

実行手順のキャプチャを取り損ねたので、サイトを並行で見ながら進めて頂ければ、と思います。

① ESXiサーバを、一旦シャットダウンし、SSD(もしくはHDD)を取り出します。

② 外付けHDDケースに収めるなどして、別のPCに接続します。

 すると、二つのドライブが見えます。

 ひとつは、 BOOT.CFG ファイルが一つだけ。
 もうひとつは、BOOT.CFG ファイルと、他にたくさんのファイルが確認できます。
 この、たくさん入っている方の BOOT.CFG を修正します。

③ その BOOT.CFG ファイルをテキストエディタで開きます。

④ [Kernelopt=]から始まる行の末尾に、[allowLegacyCPU=true]を追記します。

bootstate=0
title=Loading VMware ESXi
timeout=5
prefix=
kernel=b.b00
kernelopt=autoPartition=FALSE allowLegacyCPU=true
modules=

⑤ 取り出したドライブを、元のPCに戻します。

⑥ PCを起動すると、追記したブートオプションで起動するため、手動でのオプション設定なしで起動できるようになります。

これで、キーボードやディスプレイなしでも起動できるようになりました。

仮想マシンの作成については、また別の記事で紹介していきたいと思います。

紹介させて頂いたサイトは、非常に参考になりました。ありがとうございました。