24系 寝台特急「あけぼの」(TOMIX 97611)

大阪に住んでいると、上野から東北方面へと向かう夜行列車である寝台特急「あけぼの」は、どちらかというと馴染みの薄い存在でした。2012(平成24)年3月に「日本海」が廃止になるまでは。
その「日本海」が廃止になって、いわゆる昔ながらのブルートレインとして唯一残ったのが「あけぼの」です。
ですので、「あけぼの」に関心を持ったのは、最晩年といって良いかもしれません。その頃の姿を製品化したのが、今回紹介するTOMIX 97611「JR 24系特急寝台客車(あけぼの)セット」です。
寝台特急「あけぼの」
一度は乗っておきたい、と、廃止まで3ヶ月を切った2013(平成25)年12月末に乗車したときの話がこちらです。
実際に「あけぼの」として走行していた車両が展示され、その車両で宿泊体験ができるのが小坂鉄道レールパーク。そこに昨年秋に訪れた時の記録がこちらになります。
リアルな車両を体験していると、やっぱり模型としても欲しくなりますよね。
というわけで、このTOMIXの編成を予約して、発売日を楽しみにしていました。
現役晩年の姿はKATOからも発売されていますが、確か発売が2020(令和2)年だったと思うので、私が鉄道模型の趣味を再開する前のことでしたから、既に入手が難しかったことを憶えています。
それだけに心待ちにしていた、ということですね。
「あけぼの」にはB個室の「ソロ」や「ゴロンとシート」など、外観上の特徴(個性)が大きい車両から構成されていますので、他の編成セットや車両で「あけぼの」を再現、というのが不可能だったんですね。
「あけぼの」の変遷とも関わってきますが、1991(平成3)年3月改正でソロ(オハネ24-550)とシングルDX(スロネ24-550)が連結されました。それまでは、オロネ1両とハネ9両+カニからなる、いわゆるごく普通のブルートレインでしたので、他の車両を使用しての再現も可能でした(オハネフにJRロゴがないので国鉄時代ですが)。
さらに古くは、20系時代も、車両さえあれば再現できることから、こんな話も書いています。
つまりは、20系 → 24系24形(シンプルなブルートレイン) と来て、シングルDX、ソロを含む晩年の姿(ゴロンとシートはやや遅れて設定)となるので、今回の編成で歴代の姿を手元で走らせることが出来る、というわけです。
ここまで来れば、完全に「あけぼの好き」ですよね(笑)
「あけぼの」に関しての歴史は「24系24形 寝台特急「あけぼの」」に詳しめに書いてますので再掲はしませんが、20系車両として最後まで定期運転された寝台特急、(開放B寝台をメインとした)ブルートレインとして最後まで運転された寝台特急、ゴロンとシートに乗れる列車、同じ列車名なのに何度も走行経路を変えた列車(奥羽本線板谷峠経由→陸羽東線経由→上越線経由)として、何かと話題には事欠かない列車ではあります。
と、語ったところで、模型の話に移りたいと思います。
TOMIX 97611「JR 24系特急寝台客車(あけぼの)セット」

1997(平成9)年12月の改正以降、ゴロンとシートの設定や編成順の変更などはありながらも、1号車から12号車+電源車の13両を基本として、9~12号車の4両が季節により減車、という構成だったようです。
ですので、このセットは、減車時の電源車込み9両のうちの7両で構成されている、ということですね。
公式サイトにも紹介されている通り、3号車・4号車は単品で購入することで9両編成にする、ということになります。この増結用車両については後述、ということで。
このセットは、
・オハネフ25-200(レディースゴロンとシート)
・オハネ24-0(金帯)
・オハネ24-550
・オハネ24-550
・スロネ24-550
・オハネフ24-0(金帯・ゴロンとシート)
・カニ24-100(金帯・機関更新車)
の7両で構成されています。
「あけぼの」のユニークさを凝縮したようなセットですね。
では、各車両を写真と共に紹介してみたいと思います。
オハネフ25-200(レディースゴロンとシート)

外観はオハネフ25-200そのものです。当然ですけどね。
ゴロンとシートは、その名称や料金体系は違えど、車内の設備は開放B寝台と全く同じですし。
とはいえ、これがあるのと無いのとでは大違いですね。

細かなところまでプリントされています。

この写真は、2013年12月に実車を撮影したもの。通路側なので窓の天地が長いのでちょっと雰囲気は違いますけどね。マークそのものはよく再現されています。

車端部はこの通り、200番台なので角度の緩い折妻です。最初からTNカプラーですね。編成内側はアーノルドカプラーです。
オハネ24-0(金帯)

金帯のオハネ24です。
JR移行直後に「北斗星」用として、金帯化と共に耐寒耐雪工事で折戸から引戸に改造されています。
オハネ24-550(5号車)

5号車、と見出しを付けましたが、あくまでもTOMIXのセットでの5号車の扱い、という意味です。5号車6号車が同じオハネ24-550なんですが、違いを意識しないと車番の付け間違いの元になります。
このオハネ24-550は、もちろん「あけぼの」のソロ用として1991(平成3)年にオハネ24から改造されたものです。屋根の部分にも窓がかかる独特のフォルムですよね。
オハネ24-550(6号車)

こちらは、6号車として設定されている同じくオハネ24-550です。
この2両の違い、お判りですか?


乗降ドアの上部に帯があるか、ないか、の違いです。
後ほど車番のところで触れますが、帯があるのがオハネ24-551かオハネ24-553、帯が無いのがオハネ24-555を選択することになります。
帯の違いは、設備上の違いではなく、単なる装飾の違いだけだそうですね。
551~554は上部の帯ありで、無いのが555のみ。このレアな555が、小坂鉄道レールパークの「ブルートレインあけぼの」で使用されているんですね。

スロネ24-550

7号車のスロネ24-550は、他のスロネ24-550と違って、唯一種車が14系のオロネ14なんだそうです。
が、この模型化されたスロネ24-552は、オロネ24-101から改造されたはず。あれ?と思って経歴を遡っていくと、オロネ24-101は秋田運転区の時代(1982/昭和57年)に尾久客車区のオロネ14-11から改造の上移転された車両だったんですね。
秋田区で「あけぼの」に加えて「出羽」「ゆうづる(1往復)」の24系寝台特急を受け持つことになったことからなんでしょうね。上越新幹線開業・東北新幹線本格稼働を受けての東日本の大規模ダイヤ改正の頃の話です。
というわけで、個人的には小坂鉄道レールパークで乗車したスロネ24-551の再現が出来ないのがちょっと残念な気はしますが、致し方なしです。

一部屋おきに簡易テーブル・洗面台とベッドの配置が逆になっている車内の様子も再現されていますね。
オハネフ24-0(金帯・ゴロンとシート)

8号車のゴロンとシート車です。

こちらも、マークがきちんと入っています。

車側表示灯の位置が違うのは、通路側とベッド側の違いですね。

オハネフ24ですので、オハネフ25-200よりも折妻の角度があります。個人的に好きな車端の形状です。
ですが、1号車のレディースゴロンとシート車と違って、こちらの車両は編成の端に出てこないですので、トレインマークも無く、テールライトの点灯もありません。もちろん、交換用のTNカプラーも付属品には含まれていません。あくまでも、中間車両としての位置づけです。
カニ24-100(金帯・機関更新車)

セットの最後は、カニ24-100。
なんか、他のカニ24-100とは違いますよね。

100番台なのに貫通扉が無いのが特徴的でしょうか。
発電装置をより小型で出力の大きい機器へ更新したことで、発熱量、冷却方式、機器配置などが変わり、従来ほど多数の換気口を必要としなくなったんだそうです。なので、屋根上のファンも4基から2基になり、側面のルーバーも埋められて、貫通扉をなくしたのと相俟って、外観上は他のカニ24-100と結構な違いになってますね。
9544 JR客車 オハネフ25-100形(金帯・青森車両センター)増結用

ここから4両は単品です。って、4両とも買ってしまいました。完全に乗せられてます。
まずは、金帯のオハネフ25-100。
「北斗星」などでお馴染みですね、って書こうとして、「あー、折戸だ」と気付きました。。
1994(平成6)年に品川運転所から青森運転所に移ったグループですね。なので「北斗星」としての運転は無いはずです。

この車両も、商品名に増結用と書かれている通り、ゴロンとシート車と同様、トレインマークも無く、テールライトも点灯しません。
9545 JR客車 オハネ25-100形(金帯・青森車両センター)増結用

こちらも、折戸。オハネフ25と同時期に品川運転所から移ってきた車両です。
「あけぼの」用として金帯化されたわけではなく、金帯の「あさかぜ1号/4号」がそのまま転入してきた、ということだったんですね。
9542 JR客車 オハネフ24-0形(白帯・青森車両センター)増結用

白帯のオハネフ24です。
こちらも品川運転所から移ってきた車両ではありますが、その時期は遥かに古く、1976(昭和51)年というまだ国鉄時代の話です。「富士」「はやぶさ」が24系24形から新製の24系25形に置き換わる際に、青森運転所へと移動しています。もっとも、品川での運用は1年とちょっとで、その前は向日町ですね。「あかつき」(当時は西鹿児島発着のもありました)、「彗星」で3年ほど使用された車両になります。
それが青森へと流れ、1980(昭和55)年に秋田へと渡り、2段化改造を受けた後、民営化直前に再び青森に戻ってきています。
模型の話では、4両ある増結用製品のうち、この 9542 だけが幌枠の付属品あり、となっています。9544 のオハネフ25-100は、幌枠が付いた状態ですからね。

この車両も、増結用なのでテールライトの点灯はありません。
9543 JR客車 オハネ24-0形(白帯・青森車両センター)増結用

車両紹介の最後は、増結用のオハネ24。
オハネフ24と同じような経歴を持った車両です。
というわけで、文章としては短いんですが写真を多用したので、今回は一旦ここまで。
付属品の紹介や整備と走行の様子は、こちらをご覧ください。


















