Adobe Premiere Elements 2021 で MPEG2ファイルを作成する
前回、 Core i7-10700KF と GeForce RTX 2060 SUPER を試したい、ということで、自作動画3本をエンコードするのに要する時間を比較してみましたが、なんとなく最近の流れで H.264 でのエンコードを実施していました。では、MPEG2はどうなんだろう、と思い立って、調べてみました。
なぜ、思い立ったのか
動画の編集・加工は Premiere Elements を使用しているんですが、最終的にはメニュー等を付けて Blu-ray に書き込みます。DVDを作成していたころから Premiere Elements でのDVD書き込み機能は使っていなかったんですが、Blu-rayの書き込みは、Premiere Elementsから機能として無くなり、他に頼らざるを得ません。
そこで、3年ほど前、Blu-rayの作成に合わせて、CyberLink の PowerDirector 15 を購入してみました。当初は、Premiere Elementsからの乗り換えも視野に入れていたんですが、「慣れ」には勝てず、結局、編集とオーサリングとの棲み分け、ということになりました。
ただ、この PowerDirector での最終的な書き出しにも、意外と時間がかかるんですよね。計測のサンプルに使った3本の動画を一つのBlu-rayに収めるんですが、isoファイルを作るのに DELL Inspiron5770(CPU Core i7-8550U)の環境で、30分強かかってたんです。
この書き出しを Core i7-10700KF + GeForce RTX 2060 SUPER でやってやれば、さぞ早くなるんじゃないか、と思ってたんですが、意外、というか目が点になるというか、Inspiron5770 よりも時間がかかったんですね。タスクマネージャでGPUの使用率を見ても50%前後が使われてますし、どこで道草食ってんの?って感じです。
まだ調べつくしたわけではないですが、最終出力のフォーマットに合わせてPremiere側で映像ソースを作ってみても、時間が短縮される様子はなし。
ならば、最終出力をMPEG2にしてみたら速くなるんじゃない?と思ったのがきっかけです。
MPEG2エンコードの実力は?
まずは、結果をご覧ください。
動画1 (10分38秒) | 動画2 (35分12秒) | 動画3 (61分24秒) | |
GPU有効 | 3分31秒 [33.1%] | 11分32秒 [32.8%] | 17分52秒 [29.1%] |
GPU無効 | 5分29秒 [51.6%] | 18分44秒 [53.2%] | 22分54秒 [37.3%] |
参考用PC | 14分56秒 [140.4%] | 49分43秒 [141.2%] | 77分17秒 [126.3%] |
MPEG2でも、GPUの力は発揮できてますね。
比べることにあまり意味は無いですが、H.264の結果も再掲しておきます。
動画1 (10分38秒) | 動画2 (35分12秒) | 動画3 (61分24秒) | |
GPU有効 | 5分06秒 [48.0%] | 16分23秒 [46.5%] | 27分44秒 [45.2%] |
GPU無効 | 6分27秒 [60.7%] | 22分16秒 [63.3%] | 32分08秒 [52.3%] |
参考用PC | 19分30秒 [183.4%] | 54分32秒 [154.9%] | 92分17秒 [150.3%] |
結局のところ、PowerDirectorでのisoファイル作成は、MPEG2形式にしても大幅に減るわけではなく、25分前後と10分ほどの短縮となっただけです。
とはいえ、Premiere側でのエンコード時間の短縮(H.264と比べて約2/3)と、オーサリング時間の短縮とを考えると、MPEG2でもいいんですかね。
と、実際に画質を見てみようかと、作ったisoファイルをBD-REに焼き込んでみると。
サイズがでかくなって、めちゃくちゃ時間がかかる(2倍速ですしね)。。
万事うまくいく、という考えは甘かったですね(笑)