サンライズエクスプレス 深夜を走る(室内灯を組込む)

KATOの285系サンライズエクスプレスを予約購入したのが、6月下旬。

0番台と3000番台とで2編成、動力車2両を含む14両の走行は迫力があります。

これまで、何度も走らせて満足をしていたんですが。。

室内灯設置への後押し

先日、NHK BSPで放送された「六角精児の呑み鉄本線・日本旅 サンライズ&四国の鉄道を呑む!」で、六角精児さんが「サンライズ瀬戸」(シングルデラックス)で東京から高松へと向かったんですが、その映像の随所にサンライズの走行映像が流れていました。

その映像を見て感じたのが「(外から見ると)思っていた以上に室内灯が明るい」という印象です。

もちろん、深夜~夜明け(映像では、大阪の淀川橋梁通過)は、消灯している窓が大半だったんですが、東京駅を出てすぐの映像でしょうか、ほとんどの窓が煌々とオレンジ色に光っていました。

ほんの一部の窓にシェードがかかっているくらい。

その様子を見て、「サンライズの室内灯、いいなぁ」と。

それまで、夜行列車(もちろん模型)に室内灯はいらいないのでは?と思ってました。旅客が寝静まった時刻に走る列車で、窓という窓が煌々と光っていたら、おかしいでしょ?という理屈です。

自身の考え方とサンライズの映像とで、少しの葛藤があったんですが、ネットで注文していました。「LED室内灯クリア 285系用 7両セット(11-221)」を、2セット。

トワイライトエクスプレスのサロンカー(オハ24)に導入した室内灯に続く、純正パーツです。

285系は全車両二階建てで汎用の室内灯は使用できません。なので、専用のものが用意されています。専用だけに1セット7両分というのがいいですね。

室内灯組込みと苦労話

急行「きたぐに」用の12系客車には、LEDテープで作成した自作室内灯を入れていて、それなりに満足しているんですが、285系は前述の通り特殊なうえに、「きれいに仕上げたい」から「お金で解決」という大人な対応です(笑)

実際、高く感じますよね。自作と比べちゃうと。

それでも、1両あたり500円ちょっとですから、ハンダ付けや切った貼ったをしなくて済むなら、まぁいいかな、と、思ってたんですが。。

セット内容は、こういうもの。(1セット分)

銀色のテープは何でしょう?

それ以外は、汎用の室内灯とほぼ同じですね。照明板の中央部が両端より盛り上がってのが285系用らしくていい感じです。

クハネ285

まずは、先頭車両クハネ285。

説明書の「■ボディと床下の分解方法」を参考に、まず、妻面(車端)を外します。

続いて、先頭側。

が、外れません。。

説明書には「先頭側の台車付近のボディの両側を広げると床板がはずれます。」とあるのですが、何が引っ掛かっているのか、簡単には外れないんですよね。

3両目のクハネ285で、ようやく気付いたのが、ここ。

ボディを広げても、ここが思うように開かないんですね。なので、爪でひっかけるように広げてあげれば、簡単に外れました。

クハネ285のみ、照明板の一部をカットする必要があります。

板チョコのように、溝が付いているので手で折れそうですが、それはNG。

ちゃんと、カッターナイフなどで溝をさらに深める必要があります。ある程度深く溝を付けたら、溝側を上にして、硬いケースなどで折り曲げてあげると、この通り。

全部カッターナイフで切り取るよりは楽です。

照明板に室内灯ユニットを取り付けます。

室内灯ユニットは、クハネ285など非動力車用と、動力車用とで異なります。

右の、背の高い方が非動力車用、左の低い方が動力車用です。

汎用室内灯は、この状態で車体に取り付けですが、285系用は、ここでひと手間。

何だろうと思っていたアルミ箔を、9mmの長さに切り出します。

説明書に、原寸大の9mmを示す図が描かれているので、それに合わせればいいんでしょうが、カッターナイフとカッティングマットが必要なのは、ちょっと面倒ですね。

で、これを、照明板と室内灯ユニットの接合部に貼ります。

9mmは、照明板の幅

これを貼ることで、光の照射を均一にすることが出来るそうです。

次に、集電シューを差し込みます。

この集電シューも高低2種類あって、非動力車用は高い方です。差し込んだ後、床板から延びる壁に引っ掛けます。

それから、照明板+室内灯ユニットを上にかぶせます。

室内灯ユニットの写真下側の足を、きちんとくぼみにはめましょう。

これで、完了。

が、ボディをつけるのに、また一苦労。テールライトの赤色LEDが引っ掛かるのか、何回やってもスカート部分が浮くんですよね。でも、必ず「いいポイント」がありますので、あきらめずに頑張ってください。

まずは、1両、完成です。

その他の非動力車

クハネ285の応用で、特に問題はありません。

ボディも外れやすいですし。

慣れてくれば、数分で完了です。

アルミ箔は、全数分、先に切っておくと楽です。照明板は、クハネ285だけ異なりますので、念のため、その都度の方が安心ですね。(最初に4両分のカットをしておく、というのはアリだと思います)

動力車(モハネ285)

ボディは、比較的簡単に外れます。

上が、非動力車用の集電シュー、下が動力車用です。

動力車用には、小さな丸い穴が開いているのがポイントですね。

実は、最初、

このように、集電シューを下に通してしまってたんです。

正しくは、こう。

集電シューを差し込んだ後、上側を通して、丸い穴を突起部に合わせます。こうしないと、モーターは動くけれど、室内灯が点かないという事態になります。焦りました。。

もうひとつ引っ掛かったのが、説明書の記載順。

②集電シュー(低)を差し込みながら、シューの穴に床板のピンが入るようにセットします。
③B のツメに床板をはめて、元どおりにします。
④室内灯ユニット(低)と照明板を床下に取り付けます。

②は、上に書いた、集電シューのことです。きちんと記載してありますね。

が、集電シューを取り付けた後、③で床板をもとに戻してしまうと、

※集電シューの挿し位置を間違っていたときの写真です

④で室内灯ユニットをこの隙間に差し込むのは不可能です。

集電シューを差し込んだ後、床板が浮いた状態で室内灯ユニットを集電シューに密着させ、そのまま台車のあるベースから延びる突起との間に差し込んで、床板を固定させる必要があります。

手順通りやろうと試行錯誤していたら、ツメが折れちゃいました。。

なんとか、動力車にも室内灯の取り付けが完了しました。

こんな作業を14両分、繰り返します。

いろんな試行錯誤と四苦八苦がありましたが、14両全部を2時間ほどで完了。

自作だとこんな時間では済むはずがなく、「お金で解決」は、見栄えだけの問題では無いですよね。

走行シーンを撮影

走行シーンを撮影するときによく用いる、ホームにカメラを据えての映像では、駅の照明で、せっかく室内灯が薄れますので、もう少し引いた映像を撮ってみました。

駅そばのビル、4~5階くらいからの眺めでしょうか。

室内灯は、駅ホームのLEDにも負けないくらいに光ってますね。

今度は、駅から少し離れた場所からの撮影です。

2編成目のクハネ285の室内灯が消えてました。

中を見てみると、集電シューが外側に広がり、照明ユニットから伸びるリード線との接触不良だったようです。

最後は、せっかくなので部屋(廊下)の照明を落として、夜行列車っぽさを強調してみました。

照明板末端部分がまぶしいですね。このように、斜めから覗き込むように車内を見ると明るさにムラが際立ってしまいますが、通常の明るさの下では、特には気にならないです。

写真は、1枚だけ。

やっぱり、室内灯が点くと、回送ではなく、営業列車っぽさを感じますね。生き生きとするというか。

でも、これだけ室内灯を賛美しておきながら、ですが、実車ではこんなこともあります。

2019/4/25 大阪駅にて

たまたま、臨時のサンライズ出雲・東京行が大阪駅に停車中にホームで撮影。会社帰り(正確には飲み会帰り)ということからも分かる通り、平日木曜日の東京行です。なので、それなりに空室だったのかと思います。

回送みたい。。

まぁ、目的は翌日金曜日夜の東京発のための送り込みでしょうからね。

それはともかく、サンライズエクスプレスの室内灯。思っていた以上にいい感じです。

他の夜行列車(車両)も室内灯を入れたくなってきました。どうしましょうかね。